今も茶髪や金髪に染める日本人はいるが、多くの人は黒髪である。非欧米人は黒髪で、もちろん年令を重ねれば白髪にはなるが、黒髪であり、その黒髪の人口は圧倒的に多数である。アジア人はもちろん黒髪である。金髪などは欧米人の一部で少数派である。
日本人は欧米への憧れが強く、ある時期、金髪などにする女性が多かった。わたしはその頃、金髪なんかは欧米人だけであって、多くは黒髪なんだから、アジア人としての誇りを持つべきだと主張したことがある。
さて、長崎の平和記念式典で、イスラエルが招待されなかったことに抗議して、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダも参加をとり止めたという報道がなされた。カナダについてはよく知らないが、ユダヤ人差別を行っていたのはヨーロッパ諸国であり、その国々が、第二次大戦後に、パレスチナの地にイスラエルというユダヤ人の国家を誕生させた。みずからがユダヤ人を迫害し、虐殺した国々が、自国でその責任を担うどころか、邪魔者はアラブの地に追いやれとばかりにイスラエルを建国させた。
アラブ人の住む地域では、ユダヤ人は平和裏に生活していた。欧米諸国は、みずからの責任をアラブ地域に押しつけたのである。
迫害した国々は、イスラエルへの批判は反ユダヤ主義となるとし、イスラエルへの批判はしない。イスラエルがどのような悪事を行っても、彼らはイスラエルを擁護する。
欧米人にとって、アジアやアフリカは、搾取収奪の対象地域であって、「野蛮人」が住むところと認識され、イスラエルの建国も、「野蛮人」の監視役という意味もあった。
ガザを始め、パレスチナに住み人びとが、イスラエルに迫害され、虐殺されているが、欧米の国々にとって、かれらは「野蛮人」だからジェノサイドでも何でも、殺されてもよい存在なのだ。
そういう認識を持っている国家が、今度の長崎の平和記念式典不参加により明らかとなった。植民地主義は、いまもなお強固に存在しているのだ。パレスチナ人はガザという檻の中に閉じこめられている。イスラエルは、そこへ爆弾を自由自在に投げ込み、虐殺を続けている。
通常の人間からみれば、イスラエルが行っていることは、非難されるべき犯罪である。しかし不参加国にとっては、そうではないということだ。
わたしは、アジア人のひとりとして、イスラエル国家の蛮行を許せない。