浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

情けないことだ

2018-10-21 09:04:49 | メディア
 「慰安婦」報道で櫻井よしこや西岡力などにより激しい攻撃を受けた植村隆さんは、『週刊金曜日』の発行人になるとのことである。

 激しい攻撃は、植村さんだけではなく、『朝日新聞』にも行われた。「慰安婦」報道は『朝日』だけではなく、『産経』、『読売』などもしていた。『読売』には、この問題に積極的に取り組んでいた女性記者を私は知っているが、『産経』、『読売』は『朝日』のように大規模な「謝罪」もせず(私は大規模な「謝罪」は不要であったと思っている)、厚顔無恥にも、今ではそうした報道をしてきたことを自らの記憶から消している。

 『朝日』は、右翼からの攻撃にさらされた植村さんを擁護することなく放り出した。私はここに『朝日』という会社の本質を見るのであるが(「危機」であると感じると遁走する)、『朝日』は「慰安婦」報道から「遁走」し、その結果、あたかも「慰安婦」が歴史から消されてしまったかのような状況をつくりだした。

 私は、以前にも記したが、日本軍兵士の手紙、回想記などを読んでいる。そこで「慰安婦」に関する記述を読み、「慰安婦」が軍の兵站ルートにより「運ばれて」いたこと、中国では軍が率先して女性を集めていたことなどを知った。またインドネシア在住のオランダ人女性が「慰安婦」にされた事例などを調べたこともある。

 しかし『朝日』はみずからの「慰安婦」報道の検証もせずに「遁走」し、その結果といってよいかどうかは判断できないが、「慰安婦」報道はメディアから消えた。教科書からも消された。

 植村さんは、みずからに対して行われた攻撃に果敢に立ち向かった。私は記事を捏造していないとして櫻井や西岡を提訴し、彼らが植村、『朝日』攻撃のために、みずからが捏造記事を書いたことが裁判で立証されている。

 『朝日』は植村さんの闘いの結果を報じるべきである。『北海道新聞』は報じているが、『朝日』では皆無ではないかと思う。

 リテラがその間の事情を記事にした。

櫻井よしこに続き西岡力も「捏造」を法廷で白状! 安倍応援団や右派の朝日・慰安婦報道叩きのデタラメが次々露呈

 また植村さんが関わっている裁判のHPもある。「慰安婦」の存在は歴史的事実であるがゆえに、社会のなかでそれがもういちど認識されるようにする必要がある。

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変わる

2018-10-20 19:06:53 | その他
 今日、「こころざし」について書いたが、興味深い情報を得た。私が若い頃、滝田修という人物がいた。いわゆる過激派の人士である。本名は竹本信弘。「京大パルチザン」で、朝霞での自衛官殺害事件に関わったとして指名手配された。そういう人士が、何と『今上天皇の祈りに学ぶ』(明月堂書店)という本を出版したそうだ。

 どういう変化があったのか。

 生きていく中で、人の思想信条は変わっていくが、なぜ変わったのか、そういう関心はある。

 ものすごく、180度変わってしまう人もいるが、そういう人は、思想のコアには何もなかったからなのだろうと思っている。

 「こころざし」と私が言うとき、それは思想のコアの部分であり、変わることのできないなにものかなのである。生きていく上で、どうしてもこだわらざるを得ないものである。そういうものを持ってしまうと、しかし生きにくくもなる。

 私は、その生きにくい生き方をした人たちを知っている。



 
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遠くへ来ても・・

2018-10-20 13:07:57 | その他
 10・8山崎博昭プロジェクト・編『かつて10・8羽田闘争があった(記録資料編)』(合同出版)が送られてきた。600頁を越す書籍である。

 アメリカのベトナム侵略戦争に日本が加担していた頃、1967年10月、時の首相佐藤栄作の南ベトナム訪問を阻止しようと、羽田空港に向かった学生たちに向けて機動隊が激しい弾圧を加えた。そのなかで京大生の山崎博昭君が殺された。

 思春期を迎えた私には、この事件が大きな衝撃としてあった。

 ベトナムでは、アメリカ軍による残虐な戦争が繰り広げられ、私は中学生の頃から、ベトナム戦争に関心を抱いていた。高校に入ってすぐにこの事件があった。海の向こうの人々、彼らは何の罪もないのに一瞬一瞬、残虐な死と直面させられている、その彼らのために、みずからの命を投げ出すことは出来るのか。他者のために、いや他者の中に自らの生を生かすという人生。
 ベトナムの民衆に思いを馳せ、そういう事実はあってはならないという良心にしたがった山崎君はデモに参加し、結果的に自らの生を失った。山崎君は、私には、他者のなかに自らの生を生かそうとした、そうした人間であるようにみえた。

 ベトナム戦争反対運動は、私の若い頃の生そのものであった。ボール爆弾などあらたに開発された爆弾が、ベトナムの民衆の頭上に無数に投下された。人間を殺すのではなく、人間を痛めつける爆弾がつくられた。同じ人間として、そういう現実があるのに、黙って見過ごすことはできるのか。人間として、それはできない、ベトナム戦争反対の意思とそれに基づく行動は、私の生と不即不離のものとなった。

 山崎君のように、あるいは私のように、悲惨な現実を目の前にして、それを見過ごすことができないという思いを持った若者が、当時はたくさんいた。そういう人々と交流し、行動するなかで、私はいろいろなことを学んだ。その延長線上に今がある。

 当時の若者たちは歳をとった。歳をとっても、もと若者たちは様々な運動に関わり続けている。

 「こころざし」ということばがある。若い頃にもった「こころざし」を今も持ち続けているということでもある。

 この本は、そうした「こころざし」を確認するためのものでもある。山崎君の生と死は、私たちを問い続けながら、同時にそうした「こころざし」をより高次なものへと鍛え直してくれるであろう。

 さて読みはじめることとしよう。
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世界は残酷に満ちている

2018-10-20 10:26:22 | その他
 ネットの世界がこれほど利用されるようになってから、世界各地で起きている残酷事件が、映像としてネットのなかに満ちあふれているという。
 幸い私はそうした映像を見ていないが、SNSに投稿されたそうした画像を消去する仕事をしている人たちがいるという。
 彼らは下請け労働者のようだ。おそらく安い賃金で、残酷な映像を見続ける。

 「処刑映像を何百回も見た」 SNSの掃除人が抱える苦悩
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作家・目取真俊さんのことばは重い

2018-10-19 21:33:44 | 政治

安倍政権の沖縄に対する凶暴な姿勢を許しているのは誰か
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「面従服従」

2018-10-19 14:12:17 | その他
 組織の中で働いていると、どうしても自分の良心に反したことをさせられることがある。私はそうした場合、すべてにおいて拒否してきたといえる自信はないが、可能な限り抵抗してきた。何を言われようとも、どうしてやらないのかを問われても、「できないことはできない」と主張してきた。

 私は仕事は120%やってきたから、管理職は私の強情な姿勢を強引に改めさせることはしなかった。

 前事務次官の前川さんは、文科省で「面従腹背」で生きてきたようだ。しかし私は、一面で何を言っているのかと思う。彼が文科省にいる時代、どれほどの悪を文科省は行ってきたことか。「面従腹背」ならいいのか、といいたい。

 そして今度の文科省の事務次官は前川さんの「面従腹背」を批判しているそうだ。「背く」ことを一切しないのが、今度の事務次官。ひたすら従い続けて「出世」を果たすような人らしい。

 面でも従い、全面的に服従する官僚。「面従服従」の人間のようだ。
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竹中平蔵のパソナ

2018-10-19 08:22:23 | 政治
 竹中平蔵はパソナの会長。寺社の金儲けのために、政府に働きかけて「規制緩和」を推進し、そこで暴利を貪る。

 なんと、2020年のオリンピックボランティア募集事業もパソナがやっているそうだ。そこにどのくらいのカネが投下されているか、ヒミツなんだと。

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人権抑圧の時代?

2018-10-19 08:00:29 | 国際
 中国でも、サウジアラビアでも、トルコでも、人権抑圧体制が強化されている。

 トルコで、サウジアラビアの秘密部隊がサウジ政府に従わないジャーナリストを殺害したと報じられた。それに対し、ヨーロッパ諸国は抗議したが、アメリカはサウジを擁護するようになったと言われている。当初抗議の姿勢を示していたアメリカの変化は、要するにカネ。

 中国では、「民主人士」に対する弾圧が強化されているし、ウイグル自治区では超監視体制が敷かれ、中国政府が怪しいと思った人を収容所にとじこめているそうだ。イスラム世界は、それを黙っている。これもカネのためだ。

 カネのために動く、それはいつの時代でもそうであったが、最近はその傾向をより強めていると思う。新自由主義の思考が世界を蝕んでいる。

 カンボジアでは、一党独裁の国家ができた。ミャンマーでも、ロヒンギャ弾圧政策の前で、スーチー女史の手腕に疑問が出ている。

 世界は、悪い方向に向かっている?
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セレブの街に児童相談所

2018-10-18 23:44:37 | 社会
 セレブの街に、港区が児童相談所を建設するという計画があり、その説明会があった。近隣住民のその場に於ける発言に驚き、また呆れた。

 こういう排他的で思いやりのない人々がセレブなんだろうか。



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安倍政権の暴挙

2018-10-18 20:22:30 | 政治
 信じられない行動。とにかく強引にやっていくというのが安倍政権のやり方。

<社説>国が撤回停止請求 民主主義蹂躙する暴挙だ

 上は、『琉球新報』の社説である。良識あるメディアなら、当然批判する。良識ある国民も、である。

 『東京新聞』記事。

 安倍は、アメリカのための政治をする日本人の政治家。

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片山さつきの疑惑

2018-10-18 19:39:50 | その他
 『週刊文春』が片山さつきの口利き疑惑を報じた。しかし片山は、それを否定しているという。

 片山という議員の問題性を、リテラが報じている。

 しかしこの人、最初に議員に立候補したとき、選挙区は私の選挙区の隣であった。その時、ポスターには、今の写真ではなく、かなり若い頃のものをつかっていた。これって、どうなのかと思った。

 この人何才かは知らないが、つけまつげがすごいね。自己顕示欲がとても強い人みたいだ。
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子羊学園

2018-10-17 14:26:41 | その他
 社会福祉法人子羊学園が毎月発行している「つのぶえ」が届いた。

 子羊学園は、知的障がいの子どもの施設として、地域の福祉に大いに貢献してきた。創設したのは、キリスト教徒の山浦俊治・明子夫妻であった。私も20代の頃訪問し、山浦さんのお話を聞いたことがある。本当に頭が下がる事業であると思った。

 私はその後も、支援というほどのこともないような支援をしてきたが、そのためか、「つのぶえ」を毎月送っていただいているのだが、その内容には教えられることが多い。

 少子高齢化。

 障がいをもった子どもたちのケアのためには、人手が絶対的に必要である。障がいはひとりひとり異なっているから、そういう子どもたちに対応できるのは人間しかいない。

 「昨今、少子化により福祉を支える若者が急激に減ってい」るために、事業を拡大しようとしても絶対的な人材不足でそれができないという。また「重症児者は増加」しているという。私も月一回そうした施設でボランティアをしているが、増えているような気がしていた。

 障がいをもった子どもたちの親が助けてほしいと願っても、それが出来ない現実がある。

 いずれは「国外からの労働力に頼らざるを得ない」だろうと、ここには記されている。

 子羊学園に関わる人々にはキリスト者が多い。「すべての人が意味ある存在として命を与えられた」、「私たちは、重い障がいがありながら、あるがままに精一杯生きている姿に出会おうとき、この人にも神が命をお与えくださり、守っておられると感じるのです」。こうした精神で障がいを持った子どもたちに接する関係者には、ほんとうに頭が下がる。障がいをもった子どもたちは、神の小羊なのである。

 

 
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消費税10%

2018-10-17 07:18:30 | その他
 しかしねえ、いったいなんで消費税を?政府は今まで消費税、いつでも社会保障にあてるといってきたが、それは噓であった。要するに、所得税、企業減税の、その補填の役割を果たしてきたのだ。要するに格差拡大政策によるマイナスの補填。

 Twitterのこの数字。しっかり見とかないと。

1989年税収:54.9兆円  所得税:21.4兆円  法人税:19兆円  消費税:3.3兆円

2016年税収:55.5兆円  所得税:17.6兆円  法人税:10.3兆円  消費税:17.2兆円

 そしてトランプ政権への過度な軍需品購入(たとえばイージス・アショアなど)、あるいは諸外国へのカネの散布。

 山本太郎参議院議員が言うように、その一方で社会保障費をひたすら削減してきた。

 日本国民は、いい加減に気付くべき。明日は、こういう話しを某所でやる。
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「国」のために死ねる憲法を

2018-10-15 18:47:54 | 政治
 あの佐藤正久、こういうことを言う。

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ウーム、これは。

2018-10-15 11:05:52 | その他
 朝めまいを感じる。少しフラフラするので血圧を測ったら低い。仕方なくぼーっと横になっていた。10時半頃もう一度血圧を測ったら、ほぼ日常の値になっていた。とはいえ、いつもの調子ではない。まだふらつく。

 9月中旬から、体調不良が続く。

 横になって『Journalism』10月号を読む。

 香港フェニックステレビ東京支局長のリ・ミャオさんは文の末尾で、日本の記者は「もっと質問すべき」だと訴える。東京新聞の望月さんは頑張っているが、他の記者はどうなのか。パソコンに向かっているだけで、質問するわけでもなく、質問するときにはくだらないものが多い。日本のメディア関係者は、リ・ミャオさんの姿勢に学ぶべきだ。

 NHKのなかには、小口拓朗さんのような人も残っているのか。しかし、残念ながら、「旋律の記録 インパール」は見ていない。岩波の本は読んだが・・・。テレビは見ないから。

 写真家初沢亜利さんの文には学んだ。

 日常を追えば政治が顔を出し、政治を追えば日常が見えてくる。

 これはしかし、理想だな。なかなかそうはいかない。しかし真実は、日常の中に政治があり、政治の中に日常があるはずなのだ。

 差別問題の入り口は被抑圧者の告発に始まるが、最終的には抑圧する側が意識を変えなければ解決に至らない。

 差別の問題については、私もいろいろ意見があるが、今ここで記すことはしないが、初沢氏の指摘することは正しいが、抑圧する側にも、意識的に抑圧する者と、無意識的に抑圧する者がいる。これを峻別して考えていかないといけないと思う。

 近藤康太郎さんの文は面白い。こういう破天荒が求められている。真面目だけではダメ。組織の中で「変人」にならなければいけない。また「変人」が増えなければならない。「変人」が社会を変える。今は、その「変人」が少なくなっている。

 
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