友人に弊社からわずか350mの所にある、ユニークなバーを紹介してもらいました。「BAR SILVER ROCK」さんです。店長の大原さん、「ウィスキーを飲み始めてまだ1年半くらい」とおっしゃっていましたが、その割に棚にはオフィシャルでないボトルが所狭しと並んでいました。それらのボトルもなくなるとまた違った銘柄に入れ替わるそうです。
ということで、僕も久しぶりに普段飲まない様々なウィスキーにトライしました。初めは冒頭の写真、ビッグベイビー・カリラ7年。いきなり59.7度のカスクストレングス。鮮やかなレモン色ながら、カリラらしい力強いピート香と潮っぽさが効いています。ニートで味わった後、少し加水すると眼前の海辺の景色が広がるような感じがします。
グレンドロナック・ピーテッド。シェリー香のイメージが強いグレンドロナックですが、原料にピーテッド麦芽を使っています。ただやはりグレンドロナックで、ピート香はあまり感じませんでした。先にカリラから始めてしまったせいもあるかもしれません。
ノアーズ・ミル。57.15度、バーボンらしい力強さ、濃くて太い味わいは好みのタイプです。バーボンはガツンと飲みたいのでロックで。
クランデニー・スペイサイド。今回飲んだ中では一番度数が低い40度。マッカラン、グレンロセス、グレングラント、モートラック、ロングモーンといったスペイサイドの有名なシングルモルトをバッテッドしているそうです。スペイサイドらしい、滑らかで飲みやすい、荒々しいものが多かった今回の中では大人しいウィスキーでした。
ポートアスケイグ・100プルーフ。100プルーフと言っても、ブリティッシュプルーフなので57.1度あります(アメリカンプルーフは1/2が度数になります)。アイラモルトらしい力強いピート香がありながら、華やかで甘い上品さも備えています。こちらもロックにしました。
マクリー・ムーア。スコットランド西部に位置するアラン島の、こちらもピートを効かせたウィスキー。「マクリー・ムーア」とは、アラン島に多く残る新石器時代の立石遺跡のことです。ラベルの犬は、18世紀のスコットランドの作家、ジェイムズ・マクファーソンが発表した長編叙事詩『フィンガル』の主人公である巨人フィンガルの愛犬ブランです。フィンガルの架空の王国モルヴェンは、アイラ島も含まれるスコットランド西海岸とされます。また、スコットランドの西海岸には、メンデルスゾーン作曲『フィンガルの洞窟』で有名になった海食洞があり、フィンガルが愛犬ブランをそこに繋いだという伝説があるそうです。
なお、アラン島はかつてウィスキー作りが盛んでしたが、19世紀には全ての蒸留所が消滅。1995年にこのマクリー・ムーアを作っているアラン蒸留所が開設され、160年振りにウィスキー作りが復活しました。
銘酒廉価 BAR SILVER ROCK
横浜市南区南吉田町4-37-8
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした