窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

大相撲九月場所2015 14日目

2015年09月27日 | スポーツ観戦記


  9月26日、両国国技館へ大相撲九月場所14日目の観戦に行ってきました。今場所は、白鵬・日馬富士の二横綱が休場、優勝争いは唯一の1敗だった大関・照ノ富士が、13日目で稀勢の里に敗れ2敗に後退。横綱・鶴竜と並び、3敗の稀勢の里にも優勝の芽が復活と俄かに渾沌とした展開となりました。



  さて入館して最初の取組みは、十両十二枚目、ここまで6勝7敗と後がない石浦と、同八枚目、3勝10敗の玉飛鳥の対戦でした。結果は寄り倒しで石浦が星を五分に戻しました。



  この日観戦した中では、一番見応えのある相撲だったと思います。十両十四枚目、ここまで7勝6敗の錦木。対するは十両優勝争いの先頭を走る、同六枚目の松鳳山。万全であれば三役にいてもおかしくない実力者の松鳳山に対する、十四枚目の錦木でしたが、松鳳山の右下手を絞りながら喰らいつき、水入りになるのではないかと思わせる大相撲に持ち込みました。松鳳山は腰砕けになりそうな場面や錦木の寄りなど、再三のピンチを凌ぎながら、最後は小手投げで錦木を降しました。13勝1敗とした松鳳山は十両優勝を決め、来場所の幕内復帰が確定的となりました。一方の錦木も7勝7敗ではありますが、来場所以降の相撲に注目したいと思います。



  中入、幕内土俵入。



  横綱鶴竜土俵入。



  今日のテレビ中継解説は、元横綱・千代の富士の九重親方。引退して25年になりますが、放送席の前には多くの人だかりができ、相変わらずの人気振りを窺わせました。



  さて、幕内の取組みも進んで、前頭筆頭の碧山と四枚目の逸ノ城。両者合わせて409kgsという巨漢同士の対戦。だいぶ実力をつけ筆頭まで来たものの、まだ上位には通じなかったか、ここまで6勝7敗の碧山。一方の逸ノ城は7勝6敗、期待の大きさからすると物足りない内容が数場所続いています。しかし、この日は逸ノ城があっさりと寄り切りで勝ち越し。碧山は全く良いところがありませんでした。



  白鵬、鶴竜、琴奨菊、豪栄道、栃煌山、妙義龍、並居る上位を次々と撃破し、前半・中盤を大いに盛り上げた、前頭筆頭の嘉風。対するは前頭十一枚目、既に勝ち越しを決めている誉富士。館内は嘉風に対する声援が大きく、このところ人気が急上昇している様子が窺えました。また、館内の噂では嘉風のお子さんという話でしたが、近くにいた小さい子供さんが一生懸命嘉風を応援して周囲を微笑ませていたのが印象的でした。相撲は引き落としで嘉風が10勝目を挙げました。これで来場所の三役昇進、殊勲賞も見えてきました。



  ずっと角番を繰り返していましたが、ようやく低く重い腰で前へ出る速攻相撲が戻ってきた大関・琴奨菊。ここまで9勝4敗。対するは、平幕ながら優勝争いに加わってきた前頭十二枚目の勢。既に10勝を挙げています。この日はついに大関戦ということでしたが、土俵際で体が落ちるも琴奨菊が勢を押し出し、10勝目を挙げました。



  ずっと優勝争いの先頭を走ってきましたが、12日目から栃煌山、稀勢の里に連敗。ついに横綱・鶴竜に並ばれた大関・照ノ富士。しかも前日の稀勢の里戦で右膝前十字靭帯損傷で全治一ヶ月という大怪我を負ってしまいました。将来を考えると無理はして欲しくなかったのですが、優勝争いの先頭を走っている意地、また横綱・白鵬がいないという千載一遇の機会と捉えてか、十四日目も強硬出場。7敗と後がない大関・豪栄道戦に臨みましたが、見ていても右脚が全く使えていないことは明らかでした。力なく豪栄道に寄り切られ3敗に後退してしまいました。



  そして迎えた結びは横綱・鶴竜と大関・稀勢の里。勝てば3敗が三人並び、稀勢の里にも優勝の機会が巡ってきます。もちろん鶴竜は千秋楽の照ノ富士戦を残し、是が非でも2敗の一歩リードを保っておきたいところです。その鶴竜ですが、あまりにも勝ちを優先し過ぎたためか、左右二度の変化(一度目は手つき不十分で不成立)という横綱らしからぬ
、なりふり構わない立会いを見せます。稀勢の里も逆襲し、寄りを見せますが、土俵際かなり余裕を残したところで鶴竜が体を入れ替え逆転、最後は寄り倒して稀勢の里を破りました。変化する横綱も横綱なら、二度も同じ手を食う大関も大関、館内は座布団こそ飛ばなかったものの、騒然とした空気に包まれました。

  いずれにせよ、これで鶴竜が12勝2敗で優勝争いの先頭に立ちました。この日の状態を見る限り、照ノ富士が千秋楽で連勝するのはかなり困難と思われます。鶴竜には横綱としての責任感もあるでしょう。照ノ富士についてはとにかく相撲生命を危うくしかねないような怪我に繋がらないことを祈るばかりです。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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