去る2012年2月8日、第18回YMSを開催しました。
今回は『女性の起業の理想と現実-人生を無駄にしない起業のはなし』と題し、阪口社会保険労務士事務所の阪口明子先生にお越しいただきました。阪口先生には、これまでもYMSの交流会にお越しいただいています。
「女性の起業」とはなっていますが、女性や起業家ばかりでなく、全てのビジネスパーソンにとって大切と思われるポイントがたくさんあったと思います。具体的な事例も盛りだくさんで、時間の過ぎるのも忘れ、お話に引き込まれていた気がします。物静かな語り口の下にパワフルなエネルギーを感じました。
阪口先生は数年の会社勤務後、専業主婦を経て社会保険労務士として開業。当初、合同社労士事務所で経験を積まれる中で、直接社労士業務と関係のない仕事にも関わっていくうち、「女性起業家支援」という業務の柱を形成されました。
先生ご自身が起業されるまでのエピソードも相当面白かったのですが、多くの企業相談に携わった結果、抽出された起業時のリスクについては、意外と多くの方が事業プランや資金繰りの計画なく、自分の自由になる時間という幻想の下に起業されているのだということに驚きました。
さらに、独立とはその名の通り自らの足で立つということですが、そのために自分自身に全責任を負うこと、自分ではあまり意識していない一挙手一投足にまで気を使うこと、ある程度のリスクは負った上で決断することの大切さなど、起業家に限らず普遍的に大切で、かつ見落とされがちなポイントについてお話いただきました。
興味深かったのは、共同経営を巡るトラブルの数々です。「本当にこんなことがあるのか」という、ウソのような本当のお話。しかし、考えてみれば恋人とずっと一緒に暮らす夫婦が同じでないのと一緒ですね。互いに甘えが許される状況と、リアルに現実を生きなければいけない状況とでは根本的に異なるわけで、こういう点もビジネスプランと同じくらいシビアに考えなければ、思わぬところで躓くばかりか、友情にまでひびが入ることになります。
最後は、女性起業家として注意しなければいけないポイントについて。しかし、心得として男性が聞いておいても決して損はない内容でした。
そして最後はいつもの通り。楽しく、真面目に、有意義に。
次回、第19回YMSは3月14日です。
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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