Breakステーションギャラリー「東京芸大 ストリート!2005」展 Part1

JR上野駅Breakステーションギャラリー(台東区上野)
「東京芸大 ストリート!2005」展 Part1
1/29~2/28

今日は、feltmountainさんのブログを拝見させていただいて、少し気になっていた展覧会を覗いてきました。ところで、feltmountainさんによれば、芸大とJRの提携は今に始まったことではないそうです。しかし、私は、今回このような企画があることを初めて知りました。改札外とは言え、駅の中でしかも夜11時まで観覧が可能なのですから、帰宅途中にでも気軽に立ち寄ることができます。悪い企画ではありません。

今回のPart1で展示されていた作品は全部で六点でした。会場にあったパンフレットには、「イキのいい芸大生の作品をご覧下さい。」と紹介されていましたが、確かにそうとも感じられる作品が多かったように思います。ただ、大変失礼ながら、私には特段に面白いと思ったものはありませんでした。しかし、このような公共の空間で作品を提示していく行為が、彼らの表現意欲をさらに掻き立てることになれば、それはとても良いことなのかもしれません。

全身をセロテープで巻き、皮膚を転写した作品(山口実加さんの「SAY SHE」)や、展示スペースを抜け出し、布に隠れながら電車に乗るまでの過程を表した作品(谷上周史さんの「bust out scheme」)は、表現のスタイルとして面白い作品となるのでしょう。日本画専攻一年生の上野直美さんの「銀の野原」は、自然の景色を素直に彩色したような柔らかい表現に好感が持てました。

さて、最後に文句を言わせていただきますが、この手の企画は、実行するだけではなく、出来るだけ多くの方に観てもらうことも重要だと思います。しかしその点で、この展覧会はお話になりません…。展覧会を告知する宣伝は、駅構内で殆ど目につきませんし、展示会場も、前もって調べておかないと、まず分からないような場所です。偶然通りかかって観てくれる方もどれだけおられるか…。「学生なのだから、発表する機会があるだけ恵まれている。」とも言えるのでしょう。しかし、折角このような企画をしたのですから、もっと認知度を高める努力をして欲しいと思います。明らかに宣伝不足です。作品が、駅の喧噪に掻き消されてしまうかのように、寂しく置かれているのは、少々痛ましく感じました…。残念です。

3月にはPart2も開催されるそうです。そちらもまた観たいですね。
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