「モーツァルトの顔」 第一生命保険ギャラリー

第一生命保険ギャラリー
「国際モーツァルテウム財団コレクション モーツァルトの顔 - 18世紀の天才をめぐる6つの物語」
11/19-11/25



ランゲ作「モーツァルト肖像画」をはじめ、「トルコ行進曲」などの自筆譜などを展示します。第一生命保険ギャラリーで開催中の「国際モーツァルテウム財団コレクション モーツァルトの顔 - 18世紀の天才をめぐる6つの物語」へ行ってきました。

モーツァルトの肖像画というと、今でも新発見の作が登場するなど、何かと話題に事欠きませんが、今回お披露目となったのは、最も有名なランゲによって描かれた作品です。

ランゲはモーツァルトの妻、コンスタンツェの妹であるアロイジアの夫です。その彼がモーツァルトの晩年、この肖像画を描きました。(最終的には未完成。)またランゲ作肖像画は小林秀雄の「モオツァルト」でも引用があります。そちらでご存知の方も多いかもしれません。

実は私自身、モーツァルトの肖像画の中で、どこか憂いを帯びたようなランゲの作品が一番好きでしたが、まさかそれを今回、目と鼻の先で楽しめるとは思いもよりません。なおランゲ作の肖像画は日本初公開です。これ一つでもモーツァルトファンとしては感動ものでした。

さて展示ではこの肖像画の他に、「トルコ行進曲」と「キラキラ星変奏曲」の自筆楽譜、また様々な初版の楽譜、それにモーツァルトの使っていたタバコ入れなどの小物類も数点出品されています。あとは殆ど肖像の複製画、もしくは写真パネルです。モーツァルトの生涯や楽曲などが紹介されていました。

「変貌するモーツァルト/海老澤敏/岩波現代文庫」

第一生命保険ギャラリーの手狭スペースということもあってか、量は全く望めませんが、主催にモーツアルト研究では世界的に名高いモーツァルテウム財団、また監修は海老澤敏氏がつとめられたこともあってか、思いの外につくり込んだ展覧会だという印象を受けました。

それにしてもモーツアルトの遺髪まで出品されていたのには驚きました。頭の中にふとピアノ協奏曲第27番の澄み切ったラルゲットが浮かんできます。これにはぐっときてしまいました。

「モーツァルト:ピアノ協奏曲第25、27番/アバド、 グルダ/ユニバーサル」

非常にタイトなスケジュールの展覧会ですが、会期中連日、ロビーコンサートも予定(スケジュール)されています。そちらをかねてのお出かけもよいのではないでしょうか。

「モーツァルト:レクイエム/ムーティ、スウェーデン放送合唱団/EMIミュージック」

毎日新聞デジタル「MANTANWEB」に会場の展示風景が掲載されています。あわせてご覧ください。

モーツァルト : 日本初公開のランゲ作肖像画や自筆譜を公開 展示会「モーツァルトの顔」

11月25日までの開催です。なお入場は無料でした。

「モーツァルトの顔 - 18世紀の天才をめぐる6つの物語」 第一生命保険本社1階ギャラリー
会期:11月19日(土)~11月25日(金)
休館:会期中無休
時間:9:30~19:30
住所:千代田区有楽町1-13-1 DNタワー21 第一生命本館1階
交通:JR線有楽町駅中央西口より徒歩2分。東京メトロ日比谷線・千代田線、都営三田線日比谷駅B1、B2出口より徒歩1分。東京メトロ有楽町線有楽町駅徒歩1分。
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