「ドビュッシー、アニヴァーサリーイベント」 ブリヂストン美術館

今年生誕150周年を迎えた作曲家、クロード・ドビュッシー。

その業績を同時代の文学や舞台芸術の動向までを視野に入れながら、主に美術の観点からひも解く「ドビュッシー、音楽と美術」展がブリヂストン美術館で開催中です。



「ドビュッシーの150回目の誕生日!」@ブリヂストン美術館ブロ

ドビュッシーが生まれたのは1862年8月22日、午前4時半頃。というわけで150年目にあたる昨日、同美術館では「ドビュッシー、アニヴァーサリーイベント」と題していくつかの催しが行われました。

1「ドビュッシー、往時の音色:ツァイト・フォト・サロン レコード・コレクション鑑賞会」
 20世紀前半の貴重なクラシック音楽の演奏を収録したSPレコードの鑑賞会を開催。
 12:30~14:00

2「スライドトーク」
 ドビュッシー、音楽と美術展を企画した学芸員が展覧会の解説を行います。
 15:00~16:00

3「コンサート、特別鑑賞会」
 新倉瞳ドビュッシー誕生日記念コンサート、及び特別鑑賞会。
 17:00~20:00

私は時間などの都合もあり、夕方の記念コンサートの後、18時頃からの鑑賞会のみの参加でしたが、途中にはチェリストの新倉さんがエントランスホールにてカサドの「チェロ無伴奏組曲」の一楽章を披露していただけるという嬉しいサプライズも。



演奏後にはご覧の通り、ドビュッシーの「海」から影響を受けたとされるアンリ=エドモン・クロスの「黄金の島」前でポーズまでとって下さいました。

また特別鑑賞会中にはなんとブリヂストン美術館から「ドビュッシー誕生日記念ケーキ」と「ドビュッシープレート」が登場!



お披露目後はこの日に参加した方々、おおよそ100名程度でいただきました。

さて展覧会はこれで3度目でしたが、改めて見て思うのは、ドビュッシーには「引き出しが多い」ということ。



実際に展覧会でもドビュッシーが作曲家はもちろん、如何に様々な画家や詩人らと交流があったのかについて触れていますが、例えばジャポニスムだけでなく古代ギリシャからラファエル前派にアール・ヌーヴォ云々と、彼の非常に多岐に渡る関心の在処もまた興味深いところです。



それに後半では言わばドビュッシーと直接的には関係のない画家の作品も登場。一見、親和性のあるようにもとれる音楽と美術は、実際のところ本当に接点があるのか、またあった場合はどのような言葉で語りうるのかなどについて、色々と考えさせられる面の多い展覧会でした。

さてさてここで一つ簡単なイベントへのお誘いを。

実は展覧会とも関連して、荻窪の6次元で9月8日(土)19時より、「ドビュッシーナイト」なるトークイベントが開催されることになりました。

出演は本展ご担当でブリヂストン美術館の新畑泰秀さんと、美術家のミヤケマイさん。また僭越ながら私、はろるどが会の進行をつとめさせていただくことになりました。

9/8(土)ドビュッシーナイト「音楽と美術のあいだで」 6次元(荻窪)
新畑泰秀(ブリヂストン美術館学芸課長)×ミヤケマイ(美術家)
 〈進行〉 鈴木雅也(美術/音楽ブログ「はろるど」管理人)
時間:18:30開場 19時スタート
入場料:1500円(ドビュッシーカクテル&おつまみ付)
予約方法:※ 8/30(木)19:00に予約受付を開始。

また改めて別記事でも告知させていただきますが、展覧会を立ち上げた新畑さんに気鋭の美術家のミヤケさんというこれまでにはないお取り合わせの二方、きっと興味深いお話がきけるのではないでしょうか。ご期待下さい。(進行は、何とかうまく出来るように頑張ります…。) 



「ドビュッシー、音楽と美術―印象派と象徴派のあいだで」 ブリヂストン美術館
会期:7月14日(土)~10月14日(日)
時間:10:00~18:00(毎週金曜日は20:00まで)*入館は閉館の30分前まで
休館:月曜日(ただし7/16 、9/17、10/8は開館)
料金:一般1500円、シニア(65歳以上)1300円、大学・高校生1000円、中学生以下無料。
 *団体(15名以上)は各200円引き。
住所:中央区京橋1-10-1
交通 :JR線東京駅八重洲中央口徒歩5分。東京メトロ銀座線京橋駅6番出口徒歩5分。東京メトロ銀座線・東西線、都営浅草線日本橋駅B1出口徒歩5分。

注)写真は特別内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。
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