「TRANS ARTS TOKYO」 旧東京電機大学校舎11号館

旧東京電機大学校舎11号館
「TRANS ARTS TOKYO」 
10/21-11/25



旧東京電機大学校舎11号館で開催中の「TRANS ARTS TOKYO」へ行ってきました。

再開発のため、もうまもなく解体される神田の東京電機大のビルで展開中の「TRANS ARTS TOKYO」(トランス・アーツ・トーキョー)。



地下2階から17階のほぼ全フロアを用い、ファッション、アニメ他、必ずしもアートに捉われないジャンルの展示、制作、シンポジウムなどが行われています。

というわけで、遅ればせながら私も見学。写真メインで恐縮ですが、その模様をごく簡単にまとめておきます。

まずは上階から。15階では東京芸術大学の学生、もしくは卒業生による公開制作、その名も「東京藝術大学 絵画科 油画専攻 OPEN LABO」が展開中。私が出向いた時もちょうどαMでの展示が印象的だった村山悟郎さんが制作されていました。



あとはTALIONの展示も光った小林史子さんも。実は小林さんは油画のご出身。今回もご覧の通り、おそらくは備品の椅子を大胆に取り込んでの展示を繰り広げていました。



続いて階下、14階です。Chim!Pomのリーダー、卯城竜太率いる「天才ミュージアム!」が。



このハチャメチャ感。「アートであれば何でありの異種格闘技戦。」をテーマにした凄まじいエネルギーが渦を巻きます。取り壊しなどお構いなし。時に壁をぶち抜いてまでの展示はまさに『廃墟』だからこそ成り立つのかもしれません。



さて13階のテーマは建築、16組の建築家が領域を横断しての建築の在り方を指し示します。



東北各地に巡回予定のテント状のコンサートホール「アーク・ノヴァ」の模型も。デザインはカプーアでした。



駆け足で進みましょう。10階は「アーツ千代田3331」に入居するギャラリーを中心としたアートフェア「TAT」が。お馴染みのMORI YU GALLERYなどが主に若手作家を紹介。



9階ではジャンルにとらわれないアートの掘り出し物をそれこそ発掘する「トランス・その他・ら・エキスプレス。」。リクシルの「ですよねー」展の記憶も新しいいくしゅんの展示なども。



7階は再び東芸大、油画博士有志展「Dr.YOUSEE」。菅良平さんの大作も目を引きます。



どんどん降りて5階へ。まるでお化け屋敷かと見間違えるような会場が「どくろ興業」。アートコレクターの岡田聡氏が代表をつとめるアーティストグループです。



これが本当にゾクゾクするくらい薄気味悪く、また耽美的でかつ退廃的な内容です。



14階の「天才ミュージアム」と並び、自由奔放、空間を破壊してまでの迫力あるインスタレーションを楽しめました。



3階から2階では神田の地とアートを結びつけるプロジェクトも。神田の人達と交流して出来たという椿昇さんの作品の他、神田の昔の写真や神田っこのインタビュー集なども紹介されていました。



ともかく全館規模での大変なボリュームです。私の時間の都合もあり、観覧は平日、館内もひっそりとしていましたが、主に土日では各所にてシンポジウムなど、多種多様なイベントが活発に行われています。

「TRANS ARTS TOKYO」イベントスケジュール

チケットが500円のパスポート制です。確かにこの膨大なプロジェクトに参画するには、何度か足を運ぶ必要がありそうです。

火曜がお休みですが、月曜休という展示もありました。また最上階のカフェは土日のみの営業です。ご注意下さい。



なお展示は期間限定ですが、この試みは何も建物の解体とともに終わるわけではありません。全ては2017年にオープン予定の「神田コミュニティアートセンター」への一つの足がかり。

神田コミュニティアートセンター構想とは

今後の神田のアートシーン、末広町の3331とあわせて注目したいところです。

11月25日まで開催されています。

「TRANS ARTS TOKYO」 旧東京電機大学校舎11号館
会期:10月21日(日)~11月25 日(日)
休館:火曜日
時間:12:00~19:00 (最終入場は18:30)
料金:500円(パスポート制。会期中何度でも入場可。)
住所:千代田区神田錦町2-2
交通:都営新宿線小川町駅、東京メトロ千代田線新御茶ノ水駅、東京メトロ丸の内線淡路町駅B7出口より徒歩4分。都営三田線神保町駅A9出口徒歩6分。
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