「アートアワードトーキョー丸の内2013」 行幸地下ギャラリー

行幸地下ギャラリー
「アートアワードトーキョー丸の内2013」
4/27-5/26



行幸地下ギャラリーで開催中の「アートアワードトーキョー丸の内2013」へ行ってきました。

東京都心は丸の内発、若手アーティストを紹介する企画展、「アートアワードトーキョー丸の内」。今年で7年目を迎え、また新たな才能が続々登場。全国の美大の卒業・修了展より選抜された約30名のアーティストの作品が一堂に会しています。

アワードの受賞者は以下の通りです。

グランプリ 謝花翔陽(東京藝術大学)
準グランプリ 宮下幸菜(多摩美術大学)
審査員賞
 高橋明也賞 大和美緒(京都造形芸術大学)
 植松由佳賞/長谷川祐子賞 比果彩(京都市立芸術大学)
 小山登美夫賞 中村奈緒子(東京藝術大学)
 後藤繁雄賞 高畠依子(東京藝術大学)
 松井冬子賞 郷治竜之介(東京藝術大学)
 木幡和枝賞 柄澤健介(金沢美術工芸大学)
 佐藤直樹賞 大平由香理(東北芸術工科大学)
 天野太郎賞 伊勢周平(東京藝術大学)
三菱地所賞 平川恒太(東京藝術大学)
シュウ ウエムラ賞 吉田芙希子(京都市立芸術大学)
フランス大使館賞 野原万里絵(京都市立芸術大学)
アッシュ・ペー・フランス賞 吉田芙希子(京都市立芸術大学)


さて専門家による公開審査を経て決まった各賞。もちろん力作が多いのは当然かもしれませんが、ここはあえて賞云々を横に置き、自由気侭に見るのまた楽しめるというもの。というわけで簡単に惹かれた作品を順不同で以下に挙げてみます。


郷治竜之介

まずは郷治竜之介。二面のペインティングを展示。いわゆる抽象ではありますが、何やら宇宙から大地や海を眺めているようなイメージも。スケール感があります。また油画ですが、シルバーを用いた色遣いも効果的でした。


大和美緒

続いては立体で大和美緒。二体の人体をモチーフにした作品ですが、細部に目を凝らすと新たな景色が。何やら模様のように見えていた黒い斑紋、その一つがペンによる記号なのです。一見、洗練された造形の中に潜む、この描くことへの執念。その辺のギャップもまた面白いと思いました。


平川恒太

また細部の質感表現と言えば平川恒太の作品も見事。遠目からでは黒い平面に映りますが、近寄るとこれまた驚きの光景が。何と藤田の「アッツ島玉砕」をモチーフにした表現が展開されているのです。


河股由希

テクスチャーの魅力に関しては河股由希も忘れられません。銅版画技法とありましたが、光り輝き、また錯綜するレイヤーは実に魅惑的。のまれます。


大平由香理

さてモノクロームの作品を中心に紹介してきましたが、色を前面に打ち出した作品でもいくつか印象深いものが。中でも大平由香理。このヴィヴィットな色、そして絵具の筆致の迫力。強烈です。


安田悠(左手前)

なお今回は従来の展示に加え、これまでの参加した作家の中から数名の近作をピックアップする試みも。かつてのVOCA展でも印象に残った安田悠の作品などが目を引きました。

会場は初めにも触れたように交通至便の東京駅丸の内地下中央口先。丸ビルと新丸ビルの間から二重橋駅の方向へ伸びる地下通路です。

率直なところ、作品を『魅せる』にはかなり難しい空間ですが、それこそKITTE開業でも賑わう東京駅周辺。お買い物の途中などに立ち寄ってみては如何でしょうか。もちろん入場無料。連日無休で20時まで開いています。



なお5月12日までは観客の投票によって決まるオーディエンス賞も受付中。投票用紙は東京駅側のインフォメーションカウンターでいただけます。お気に入りの作品へ一票を。こちらもあわせてご参加下さい。

5月26日まで開催されています。

「アートアワードトーキョー丸の内2013」@a_a_t_m) 行幸地下ギャラリー
会期:4月27日(土)~5月26日(日)
休廊:会期中無休
時間:11:00~20:00
料金:無料
住所:千代田区丸の内2-4-1 行幸通り地下
交通:JR線東京駅丸の内地下中央口、東京メトロ丸ノ内線東京駅より地下直結。東京メトロ千代田線二重橋前駅7番出口より地下直結。
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