都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
フランシス・ベーコン展特別企画「アイリッシュハープ・フルート演奏会」(5/11)を開催!
東京国立近代美術館で開催中のフランシス・ベーコン展。会期もいよいよ5月26日までと迫ってきました。
「フランシス・ベーコン展」@東京国立近代美術館(プレビュー記事)
これまでにも連続講演会の他、映画上映会、トーク、さらにはベーコン忌と、一展覧会としては珍しいほど多くのイベントが行われていますが、このほどさらに追加の企画が決定。
フランシス・ベーコン展会場風景
それがアイルランド大使館協力による「アイリッシュハープ・フルート演奏会~午後の調べ」。ベーコンがアイルランド出身ということもあって、アイリッシュハープとアイリッシュフルートの演奏会が開催されます。
「アイリッシュハープ・フルート演奏会~午後の調べ」
日時:5月11日(土)14:00~15:30
会場:東京国立近代美術館 講堂(地下1階)
出演:菊地恵子氏(日本ハープ協会 ノンペダル・ヒストリカル部門委員長)
豊田耕三氏(アイリッシュユニットO’Jizo、Toyota Ceili Band、(e)Shuzo Band主宰)
*開場は開演30分前
*申込不要、参加無料、先着140名。当日10時から1階受付で整理券を配布。
さてさり気なく聞き慣れないアイリッシュハープ・フルートとは何ぞやということを、Wikiなどから少しおさらい。
アイリッシュハープとは、近代のハープ以前のもので、14世紀頃からアイルランドに存在していた楽器。一度、19世紀前半に途絶えたものの、数十年後にダブリンで復元。弦が金属で出来ているのも特徴だそうです。
一方でアイリッシュ・フルートとは何か。こちらはやや複雑です。元々、19世紀のイングランドのオーケストラで使われていた木製フルートは、金属製フルートの誕生により使われなくなってしまいます。しかしながら伝統的な奏法を用いるアイリッシュのフルート奏者はそのまま木製フルートを使い続けした。それがアイリッシュ・フルートと呼ばれるようになったそうです。経緯はこちらのサイトに詳しく出ています。→ミュジカミリオン
なお出演者のプロフィールはご覧の通り。
<菊地恵子氏プロフィール>
日本では、ケルトハープ音楽の研究者・演奏家として知られ、日本各地で関連の講演とハープの演奏をまじえた幅広い活動をしている。特にアイルランド大使館では、1997年から毎年、また2005年はメアリー・マッカリースアイルランド大統領来日の際の御前演奏を行う。
アイルランドファンドでは1998年~2001年、2006年、またイギリス大使館、旧ウェールズ開発庁でも演奏。1999年は、第11回日本ハープコンクール・ノンペダル部門審査員を務める。
2006年はCD「ケルティックハープの世界」をリリース。日本初の「スコットランド文化事典」で「ハープ」の項目を執筆。
2012年、トークと映像:アイリッシュハープの文化と歴史/3種のアイリッシュハープ演奏会など。
日本ハープ協会ノンペダルハープ(ケルトハープ)研究会委員長。
<豊田耕三氏プロフィール>
東京芸術大学音楽部楽理科卒業(音楽民族学)、同大学大学院音楽研究科修士課程修了(音楽教育)。
アイリッシュ・ユニットO’Jizo、Toyota Ceili Band、(e)Shuzo Band主宰。
2007年、(e)Shuzo Band 1stアルバム「Trip」発表。
2011年、O’Jizo 1stスタジオレコーディングアルバム「Highlight」発表。
谷村新司「スキタイの歌」、ゆず「代官山リフレイン」、NHK連続テレビドラマ小説『ゲゲゲの女房』、『にほんのうた 第一集』~「ちいさい秋みつけた」(坂本龍一 + 中谷美紀)、葉加瀬太郎「EMOTIONISM」他、多数の録音に参加。
日本人として初めてオール・アイルランド・フラー・キョールのコンペティション本戦に出場。
アイルランド国内の複数のフェスティバルに参加。その演奏が絶賛され、国営放送を始めとする各種メディアに取り上げられ、またフェスティバル中の複数のコンサートにも出演。
ともにアイリッシュハープ、フルート界の第一人者。そのお二方のコンサートを無料で楽しめるという絶好の企画。美術ファンはもちろん、音楽ファンにとっても注目すべきイベントではないでしょうか。
開催日時は明日、11日(土)の14時から。会場は近代美術館地下講堂です。定員制140名ということで、10時から整理券を配布します。少し早めに行ってまずは整理券をいただき、その後ベーコン展と常設をじっくり観覧。そしてコンサート、という流れもまた良いかもしれません。
フランシス・ベーコン展会場風景
ちなみに私の最初のベーコン詣は内覧時でしたが、つい先日、GW中の休日に二度目の観覧をしてきました。思いの外に賑わっていた会場に驚くとともに、改めて精神が乗り移り歪んだ肉塊の迫力に圧倒されました。肉がキャンバスから溶け出し、いつしか観る者の脳へ染み渡ってこびり付く。ベーコンの強いヴィジュアルのインパクト。そう簡単には撥ね除けられません。
また常設ではベーコン展にあわせて「ゆがむ人」と題した特集展示も。靉光に藤田、またポロックにミショーらの作品を「ゆがみ」の切り口で提示。こちらも見応えがありました。
今後のベーコン展関連イベントです。
「舞踏公演 偏愛的肉体論」(ミニレクチャー付) 5月18日(土)14:00~15:30
・舞踏公演
振付・演出:和栗由紀夫氏(舞踏家)
出演:和栗由紀夫氏ほか計4名(予定)
・ミニレクチャー
講師:森下隆氏(慶応義塾大学アート・センター)
会場:東京国立近代美術館講堂(地下1階)
*開場は開演30分前
*申込不要、参加無料、先着130名。当日10時から1階受付で整理券を配布。
また5/5に一度放送された日曜美術館のベーコン特集の再放送が12日(日)の夜8時から行われます。
「恐ろしいのに美しい フランシス・ベーコン」 再放送:5月12日(日)20:00~
出演:大江健三郎(作家)ほか
NHK日曜美術館
フランシス・ベーコン展会場風景
いよいよ残すところあと正味2週間となったベーコン展。「アイリッシュハープ・フルート演奏会」とともにお見逃しなきようご注意下さい。
「芸術新潮2013年4月号/フランシス・ベーコン/新潮社」
「フランシス・ベーコン展」 東京国立近代美術館(@MOMAT60th)
会期:2013年3月8日(金)~5月26日(日)
休館:月曜日。但し3/25、4/1、4/8、4/29、5/6は開館。5/7(火)は休館。
時間:10:00~17:00(金曜日は20:00まで) *入館は閉館30分前まで
料金:一般1500(1100)円、大学生1100(800)円、高校生700(400)円。中学生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金。3月と4月の土曜、日曜は高校生無料観覧日。(要学生証)
場所:千代田区北の丸公園3-1
交通:東京メトロ東西線竹橋駅1b出口徒歩3分。
注)写真は報道内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。
「フランシス・ベーコン展」@東京国立近代美術館(プレビュー記事)
これまでにも連続講演会の他、映画上映会、トーク、さらにはベーコン忌と、一展覧会としては珍しいほど多くのイベントが行われていますが、このほどさらに追加の企画が決定。
フランシス・ベーコン展会場風景
それがアイルランド大使館協力による「アイリッシュハープ・フルート演奏会~午後の調べ」。ベーコンがアイルランド出身ということもあって、アイリッシュハープとアイリッシュフルートの演奏会が開催されます。
「アイリッシュハープ・フルート演奏会~午後の調べ」
日時:5月11日(土)14:00~15:30
会場:東京国立近代美術館 講堂(地下1階)
出演:菊地恵子氏(日本ハープ協会 ノンペダル・ヒストリカル部門委員長)
豊田耕三氏(アイリッシュユニットO’Jizo、Toyota Ceili Band、(e)Shuzo Band主宰)
*開場は開演30分前
*申込不要、参加無料、先着140名。当日10時から1階受付で整理券を配布。
さてさり気なく聞き慣れないアイリッシュハープ・フルートとは何ぞやということを、Wikiなどから少しおさらい。
アイリッシュハープとは、近代のハープ以前のもので、14世紀頃からアイルランドに存在していた楽器。一度、19世紀前半に途絶えたものの、数十年後にダブリンで復元。弦が金属で出来ているのも特徴だそうです。
一方でアイリッシュ・フルートとは何か。こちらはやや複雑です。元々、19世紀のイングランドのオーケストラで使われていた木製フルートは、金属製フルートの誕生により使われなくなってしまいます。しかしながら伝統的な奏法を用いるアイリッシュのフルート奏者はそのまま木製フルートを使い続けした。それがアイリッシュ・フルートと呼ばれるようになったそうです。経緯はこちらのサイトに詳しく出ています。→ミュジカミリオン
なお出演者のプロフィールはご覧の通り。
<菊地恵子氏プロフィール>
日本では、ケルトハープ音楽の研究者・演奏家として知られ、日本各地で関連の講演とハープの演奏をまじえた幅広い活動をしている。特にアイルランド大使館では、1997年から毎年、また2005年はメアリー・マッカリースアイルランド大統領来日の際の御前演奏を行う。
アイルランドファンドでは1998年~2001年、2006年、またイギリス大使館、旧ウェールズ開発庁でも演奏。1999年は、第11回日本ハープコンクール・ノンペダル部門審査員を務める。
2006年はCD「ケルティックハープの世界」をリリース。日本初の「スコットランド文化事典」で「ハープ」の項目を執筆。
2012年、トークと映像:アイリッシュハープの文化と歴史/3種のアイリッシュハープ演奏会など。
日本ハープ協会ノンペダルハープ(ケルトハープ)研究会委員長。
<豊田耕三氏プロフィール>
東京芸術大学音楽部楽理科卒業(音楽民族学)、同大学大学院音楽研究科修士課程修了(音楽教育)。
アイリッシュ・ユニットO’Jizo、Toyota Ceili Band、(e)Shuzo Band主宰。
2007年、(e)Shuzo Band 1stアルバム「Trip」発表。
2011年、O’Jizo 1stスタジオレコーディングアルバム「Highlight」発表。
谷村新司「スキタイの歌」、ゆず「代官山リフレイン」、NHK連続テレビドラマ小説『ゲゲゲの女房』、『にほんのうた 第一集』~「ちいさい秋みつけた」(坂本龍一 + 中谷美紀)、葉加瀬太郎「EMOTIONISM」他、多数の録音に参加。
日本人として初めてオール・アイルランド・フラー・キョールのコンペティション本戦に出場。
アイルランド国内の複数のフェスティバルに参加。その演奏が絶賛され、国営放送を始めとする各種メディアに取り上げられ、またフェスティバル中の複数のコンサートにも出演。
ともにアイリッシュハープ、フルート界の第一人者。そのお二方のコンサートを無料で楽しめるという絶好の企画。美術ファンはもちろん、音楽ファンにとっても注目すべきイベントではないでしょうか。
開催日時は明日、11日(土)の14時から。会場は近代美術館地下講堂です。定員制140名ということで、10時から整理券を配布します。少し早めに行ってまずは整理券をいただき、その後ベーコン展と常設をじっくり観覧。そしてコンサート、という流れもまた良いかもしれません。
フランシス・ベーコン展会場風景
ちなみに私の最初のベーコン詣は内覧時でしたが、つい先日、GW中の休日に二度目の観覧をしてきました。思いの外に賑わっていた会場に驚くとともに、改めて精神が乗り移り歪んだ肉塊の迫力に圧倒されました。肉がキャンバスから溶け出し、いつしか観る者の脳へ染み渡ってこびり付く。ベーコンの強いヴィジュアルのインパクト。そう簡単には撥ね除けられません。
また常設ではベーコン展にあわせて「ゆがむ人」と題した特集展示も。靉光に藤田、またポロックにミショーらの作品を「ゆがみ」の切り口で提示。こちらも見応えがありました。
今後のベーコン展関連イベントです。
「舞踏公演 偏愛的肉体論」(ミニレクチャー付) 5月18日(土)14:00~15:30
・舞踏公演
振付・演出:和栗由紀夫氏(舞踏家)
出演:和栗由紀夫氏ほか計4名(予定)
・ミニレクチャー
講師:森下隆氏(慶応義塾大学アート・センター)
会場:東京国立近代美術館講堂(地下1階)
*開場は開演30分前
*申込不要、参加無料、先着130名。当日10時から1階受付で整理券を配布。
また5/5に一度放送された日曜美術館のベーコン特集の再放送が12日(日)の夜8時から行われます。
「恐ろしいのに美しい フランシス・ベーコン」 再放送:5月12日(日)20:00~
出演:大江健三郎(作家)ほか
NHK日曜美術館
フランシス・ベーコン展会場風景
いよいよ残すところあと正味2週間となったベーコン展。「アイリッシュハープ・フルート演奏会」とともにお見逃しなきようご注意下さい。
「芸術新潮2013年4月号/フランシス・ベーコン/新潮社」
「フランシス・ベーコン展」 東京国立近代美術館(@MOMAT60th)
会期:2013年3月8日(金)~5月26日(日)
休館:月曜日。但し3/25、4/1、4/8、4/29、5/6は開館。5/7(火)は休館。
時間:10:00~17:00(金曜日は20:00まで) *入館は閉館30分前まで
料金:一般1500(1100)円、大学生1100(800)円、高校生700(400)円。中学生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金。3月と4月の土曜、日曜は高校生無料観覧日。(要学生証)
場所:千代田区北の丸公園3-1
交通:東京メトロ東西線竹橋駅1b出口徒歩3分。
注)写真は報道内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。
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