「本城直季写真展:東京」 キヤノンギャラリーS

キヤノンギャラリーS
「本城直季写真展:東京」 
2/12~3/28



キヤノンギャラリーSで開催中の「本城直季写真展:東京」を見てきました。

実際の風景をジオラマのように撮影することで知られる写真家、本城直季。テーマは東京です。かの大都市を新たに空撮。作品は約50点です。一大パノラマが広がっています。

鳥の目線に立って見たときの景色とはこのことを指すのかもしれません。それこそ地平線の彼方にまで建物がひしめき合う東京。おもちゃ箱から積み木をひっくり返したかのようにビルや家々が果てしなく連なっています。



空撮ということでかなり高い地点から捉えているのも特徴です。本城は時に地面へぐっと寄って、車や人の姿をも写すことがありますが、今回はそうした作品は殆どありません。あくまでも鳥瞰的です。超高層ビルでさえ小さな箱と化しています。その合間を縫うように走る高速道路。都市を身体に例えれば道路は血管かもしれません。足の踏み場はほぼ皆無。時折、ぽっかりと穴が空いています。公園でした。しばらくして東京は思いがけないほど横、言い換えれば水平面の方向に拡張していることに気がつきました。確かに高層ビルこそ群れてはいるものの、俯瞰すれば決して密ではなく、むしろ粗。面積の大半を占めるのは小さな家々や中小の雑居ビルです。核となる建物もあまり見られません。都市はのっぺりと広がっています。

「small planet/本城直季/リトルモア」

靄がかかり、光を巻き込んでは、白く朧げに霞んだ東京を写した作品が目にとまりました。ここではジオラマ的と言うよりもどこか幻想的ですらあります。本城の作品のまた違った側面を見たような気もしました。



3月28日まで開催されています。

「本城直季写真展:東京」 キヤノンギャラリーS
会期:2月12日(金)~3月28日(月)
休廊:日・祝日。
時間:10:00~17:30
料金:無料
住所:港区港南2-16-6 キヤノンSタワー1階
交通:JR品川駅港南口より徒歩約8分、京浜急行線品川駅より徒歩約10分
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