都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「びわ湖長浜 KANNON HOUSE」がオープン
琵琶湖北岸、古くから観音信仰の厚い滋賀県長浜市。今も多くの観音像が点在する「観音の里」としても知られています。
「びわ湖長浜 KANNON HOUSE」
http://www.nagahama-kannon-house.jp
2014年には東京藝術大学大学美術館にて「観音の里の祈りとくらし展」も開催。同地の歴史や文化を紹介するとともに、全18躯の観音像が初めて東京で公開されました。
その「観音の里」をテーマとした施設です。3月21日、上野に「びわ湖長浜 KANNON HOUSE」(観音ハウス)がオープンしました。
場所は京成上野駅の池の端口の正面。ちょうど信号の向かい側です。JRや東京メトロの上野駅からはやや距離がありますが、京成線の出口から出れば歩いて1分とかかりません。
「KANNON HOUSE」は上野の森ファーストビルの1階。ただし施設が表の道路側に面していないので注意が必要です。ちょうどビルの右手を回り込むようにして奥へ進むと入口が現れます。目印は黒い四角のロゴ、入口は小さなガラス扉です。すぐ目の前に受付がありますが、観覧に手続きは入りません。入退場は自由です。料金もかかりません。
コンセプトは「長浜の観音堂」。展示室は一室のみです。おおよそ70平方メートル。かなりこじんまりとしています。中央には檜材で囲まれた一角があります。これが「観音堂」です。縦のスリット状。廊下側から観音像が透けて見えました。一方で壁はほぼ黒で統一されています。落ち着いた印象を与えます。反対側はガラス面でした。カーテンを開けると不忍池が広がる様子を見ることが出来ます。
観音像は1躯。ガラスケースの中に鎮座しています。現在、展示されているのは竹生島の宝厳寺からやって来た「聖観音立像」でした。
作は平安後期の12世紀。像高67センチほどの小さな立像です。左手で蓮華を持ち、右手で花びらを摘もうとする様子を表しています。「比叡山横川中堂の本尊聖観音を模したもの」(解説より)と言われているそうです。
なで肩でやや丸みを帯びた体躯はややふくよか。表情は引き締まりながらも、どこか温和で優しげにも映りました。
観音像は基本的に二ヶ月に一度、入れ替わるそうです。またいわゆる露出ではないものの、背後に回っては360度の方向から見ることもできました。
ほかには長浜の観光パンフレットや、同地に因んだ書籍が何冊か並んだブースが設置されています。もちろん資料は手に取って閲覧も可能です。さらにPR映像を映したモニターが加わります。ただしともかくシンプル。ショップもありません。あくまでも観音像と向き合うスペースです。大掛かりな施設ではありません。
そもそも不忍池は寛永寺の開祖が琵琶湖に見立てて、竹生島になぞらえた弁天島を築かせた歴史もあります。その意味では上野は長浜に縁にある地。今後は観音を通して観光誘客の促進なども図っていくそうです。
今年の夏には同じく上野にて2014年の「観音の里展」の続編にあたる展覧会も開催されます。
「観音の里の祈りと暮らし展 2」@東京藝術大学大学美術館 2016年7月5日(火)~8月7日(日) *展示概要(PDF)
前回は18躯だったのに対し、今回は48躯の出展を予定しているそうです。規模を相当に拡大しての「観音の里展2」、そちらにも期待したいと思います。
上野公園内からは公園南側、清水観音堂横の階段を降り、一度道路を横断。弁天島を正面に左折し、道路の右側を京成上野駅の方向へ歩くのが一番近いのではないでしょうか。博物館や美術館へのお出かけの際にでも立ち寄ってみるのが良いかもしれません。
「びわ湖長浜 KANNON HOUSE」(観音ハウス)は3月21日にオープンしました。
「びわ湖長浜 KANNON HOUSE」
開設:2016年3月21日(月・祝)~
休館:月曜日。(月曜が祝日の場合はその翌日)。及び年末年始(12/29~1/3)。
時間:10:00~18:00
料金:無料。
場所:台東区上野2-14-27 上野の森ファーストビル1F
交通:京成線京成上野駅池之端口より徒歩1分。JR線、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅より徒歩5分。
「びわ湖長浜 KANNON HOUSE」
http://www.nagahama-kannon-house.jp
2014年には東京藝術大学大学美術館にて「観音の里の祈りとくらし展」も開催。同地の歴史や文化を紹介するとともに、全18躯の観音像が初めて東京で公開されました。
その「観音の里」をテーマとした施設です。3月21日、上野に「びわ湖長浜 KANNON HOUSE」(観音ハウス)がオープンしました。
場所は京成上野駅の池の端口の正面。ちょうど信号の向かい側です。JRや東京メトロの上野駅からはやや距離がありますが、京成線の出口から出れば歩いて1分とかかりません。
「KANNON HOUSE」は上野の森ファーストビルの1階。ただし施設が表の道路側に面していないので注意が必要です。ちょうどビルの右手を回り込むようにして奥へ進むと入口が現れます。目印は黒い四角のロゴ、入口は小さなガラス扉です。すぐ目の前に受付がありますが、観覧に手続きは入りません。入退場は自由です。料金もかかりません。
コンセプトは「長浜の観音堂」。展示室は一室のみです。おおよそ70平方メートル。かなりこじんまりとしています。中央には檜材で囲まれた一角があります。これが「観音堂」です。縦のスリット状。廊下側から観音像が透けて見えました。一方で壁はほぼ黒で統一されています。落ち着いた印象を与えます。反対側はガラス面でした。カーテンを開けると不忍池が広がる様子を見ることが出来ます。
観音像は1躯。ガラスケースの中に鎮座しています。現在、展示されているのは竹生島の宝厳寺からやって来た「聖観音立像」でした。
作は平安後期の12世紀。像高67センチほどの小さな立像です。左手で蓮華を持ち、右手で花びらを摘もうとする様子を表しています。「比叡山横川中堂の本尊聖観音を模したもの」(解説より)と言われているそうです。
なで肩でやや丸みを帯びた体躯はややふくよか。表情は引き締まりながらも、どこか温和で優しげにも映りました。
観音像は基本的に二ヶ月に一度、入れ替わるそうです。またいわゆる露出ではないものの、背後に回っては360度の方向から見ることもできました。
ほかには長浜の観光パンフレットや、同地に因んだ書籍が何冊か並んだブースが設置されています。もちろん資料は手に取って閲覧も可能です。さらにPR映像を映したモニターが加わります。ただしともかくシンプル。ショップもありません。あくまでも観音像と向き合うスペースです。大掛かりな施設ではありません。
そもそも不忍池は寛永寺の開祖が琵琶湖に見立てて、竹生島になぞらえた弁天島を築かせた歴史もあります。その意味では上野は長浜に縁にある地。今後は観音を通して観光誘客の促進なども図っていくそうです。
今年の夏には同じく上野にて2014年の「観音の里展」の続編にあたる展覧会も開催されます。
「観音の里の祈りと暮らし展 2」@東京藝術大学大学美術館 2016年7月5日(火)~8月7日(日) *展示概要(PDF)
前回は18躯だったのに対し、今回は48躯の出展を予定しているそうです。規模を相当に拡大しての「観音の里展2」、そちらにも期待したいと思います。
上野公園内からは公園南側、清水観音堂横の階段を降り、一度道路を横断。弁天島を正面に左折し、道路の右側を京成上野駅の方向へ歩くのが一番近いのではないでしょうか。博物館や美術館へのお出かけの際にでも立ち寄ってみるのが良いかもしれません。
「びわ湖長浜 KANNON HOUSE」(観音ハウス)は3月21日にオープンしました。
「びわ湖長浜 KANNON HOUSE」
開設:2016年3月21日(月・祝)~
休館:月曜日。(月曜が祝日の場合はその翌日)。及び年末年始(12/29~1/3)。
時間:10:00~18:00
料金:無料。
場所:台東区上野2-14-27 上野の森ファーストビル1F
交通:京成線京成上野駅池之端口より徒歩1分。JR線、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅より徒歩5分。
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