「ZOKEI NEXT50 東京造形大学の教育成果展」 アーツ千代田3331

アーツ千代田3331・1階メインギャラリー
「ZOKEI NEXT50 東京造形大学の教育成果展」
11/12~11/27



アーツ千代田3331・1階メインギャラリーで開催中の「ZOKEI NEXT50 東京造形大学の教育成果展」を見てきました。

今年、創立50周年を迎えた東京造形大学。それを期しての卒業生によるグループ展です。参加するのは30代から40代を中心とするアーティスト。絵画や彫刻などが展示されています。


はしもとみお「羊のソーヴァ」 2011年

可愛らしいのははしもとみおの木彫です。モチーフはチンパンジーや羊。素材はクスノキでした。毛並みの質感が見事です。くるくると丸まった羊の毛も細かに表現されています。動物らは皆、どこか優しげな表情をしていました。名前も付いています。作者の動物に対する温かい眼差しも感じられるのではないでしょうか。


原田郁 展示風景

絵画と彫刻、さらに映像を合わせたインスタレーションを展開するのは原田郁です。先にコンピューターで架空の風景を描き、その景観の一部を絵画化。さらに彫刻として象っています。複雑に入り組みます。さも3D内の架空の世界に立ち入ったかのようでした。


佐藤翠「Royal blue closet」 2016年

ペインターの佐藤翠は絵画が3点。目立つのはクローゼットでした。中は青です。たくさんのハンガーがかかっています。衣服、あるいは何らかの布地も吊り下がっていました。上の棚にはハイヒールとバックも置かれています。筆触は大胆で荒々しい。本年の新作です。以前よりも幾分、抽象性が増しているようにも思えました。


高橋大輔「37」 2016年

「NEW VISION SAITAMA5」で圧巻の展示を見せた高橋大輔も東京造形大学の出身です。やや小さめの絵画が数点。もちろん厚塗りです。ただしどちらかといえば、絵具の盛りよりも、筆の即興的な動きに関心が向きました。スタイルは同じ地点にとどまりません。


瀬畑亮「セロフラワー オリジナル〜未完の花」 2011年〜

大きな花を模したオブジェがそびえ立ちます。瀬畑亮の「セロフラワー」です。ピンクの花をつけています。素材を知って驚きました。セロテープです。ひたすらにセロテープを巻きつけては立体におこしています。確かに足元に広がる白い地平も細かなセロテープで表していました。


Mrs.Yuki「Footprint」 2016年

ともに東京造形大学を卒業したユニット、Mrs.Yukiの「Footprint」も面白いのではないでしょうか。4面のパネルはいずれも黒い。湯気か煙とも言い難い、揺らぎを伴う線が象られています。素材はモルタルと墨汁でした。独特の質感を見て取れます。


「球体キャンバスドローイング」 *ワークショップにて制作

たくさんの球体が浮遊しています。その名も「球体キャンバスドローイング」です。制作は今年の8月。東京造形大学内で20個の球体のキャンバスにドローイングをするワークショップが行われました。

色もモチーフも様々。抽象に具象と問いません。曲面には描きにくいこともあったでしょう。大学内での展示の様子も映像で見ることが出来ました。


赤石隆明「Waste Park」 2016年

それにしても力作ばかり。出品者は絵画16名(ユニット1組)、彫刻5名です。作品数も多く、思いの外に見応えがありました。


末永史尚「折紙モール」 2015年

入場は無料です。11月27日まで開催されています。

「ZOKEI NEXT50 東京造形大学の教育成果展」 アーツ千代田3331@3331ArtsChiyoda) 1階メインギャラリー
会期:11月12日(土)~11月27日(日)
休館:会期中無休。
時間:12:00~20:00
料金:無料
場所:千代田区外神田6-11-14 アーツ千代田3331 1階
交通:東京メトロ銀座線末広町駅4番出口より徒歩1分、東京メトロ千代田線湯島駅6番出口より徒歩3分、都営大江戸線上野御徒町駅A1番出口より徒歩6分、JR御徒町駅南口より徒歩7分。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )