都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「トーハク×びじゅチューン! なりきり日本美術館」 東京国立博物館
東京国立博物館
「トーハク×びじゅチューン! なりきり日本美術館」
7/24~9/9
NHK Eテレの番組「びじゅチューン!」とコラボによる体験型展示、「なりきり日本美術館」が、東京国立博物館ではじまりました。
キーワードは「なりきり」で、映像や複製を用い、絵に登場する人物やなりきったり、場面に入り込んでは、美術作品に親しみが持てるように工夫されていました。
会場に入ると、大きな「ふじさーん!!」との掛け声が聞こえて来ました。その名は「体感!ザパーンドプーン北斎」と題した、大型の映像を用いた展示で、ご覧の通り、高さ7.5メートルもあるスクリーンに、北斎の「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」を模したアニメーションが映し出されていました。
掛け声の主は観客でした。というのも、スクリーンの前にマイクがあり、そこへ「ふじさーん」と呼びかけると、波が大きくなる仕掛けになっているからでした。声の大きさによって、波のスケールも変化し、「大波」を出現させることで、初めて北斎の作品と同じイメージが作り上げられました。
それに続くのが、広重の「名所江戸百景・大はしあたけの夕立」を素材にした、「雨は愛すがどう描く?」で、浮世絵の雨の表現に着目し、スタンプを押しながら、好みの雨を描き加えられるコーナーでした。
台の上にはスタンプとインク、それに雨のない状態の「名所江戸百景・大はしあたけの夕立」があり、自由に雨をスタンプで押しては、描き加えることが出来ました。
また、製作工程の見本も並んでいて、いかに一枚の浮世絵が、多様な経過を辿っては、完成するのかを知ることも可能でした。
一方で、作品を食い入るように見る必要があるのが、「洛中洛外 グルメチェック」でした。これは岩佐又兵衛の「洛中洛外図屏風 (舟木本)」を題材にしたもので、国宝の模作を前にしつつ、中に描かれた「食べ物」を探りあげる、クイズ形式の体験展示でした。
これが意外と難しく、映像のヒントがないと、ほぼ分かりませんでした。絵の中には、お重や、まんじゅう、焼き魚に、しじみ汁などが描きこまれていて、あまり普段、着目し得ない「食べ物」が、実はかなり多く登場していることが見て取れました。
「顔 パフォーマー麗子」が最も人気を集めていたかもしれません。麗子とは、独特の笑みを浮かべていることでも知られた、岸田劉生の「麗子微笑」で、会場では「デジタル顔はめ」により、麗子になりきっては、セリフを手描きで加えることが出来ました。
その完成した顔は、額の中のモニターに映しこまれ、ほかの参加者と見比べることも可能でした。実際に、皆さん、思い思いにコメントを入れていました。
「見返らなくてもほぼ美人」も、面白い展示かもしれません。菱川師宣の「見返り美人図」をモデルに、モニターの前で、手をあげ、また振り返っては、見返り美人になりきり、ポーズを決めることが出来ました。
なお会場は、本館1階の特別5室と特別4室ですが、続く18室には「なりきり日本美術館」の題材となった「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」や「麗子微笑」の実物も公開されています。
さらに、本館2階の1室と9室では、ハンズオン体験として、例えば「火焔型土器」の模造に触れることの出来るコーナーもありました。あわせてお見逃しないようにおすすめします。
夏休みに入ったのか、親子連れで楽しんでいる方も多く見かけました。もちろん撮影も自由に可能です。
9月9日まで開催されています。
「トーハク×びじゅチューン! なりきり日本美術館」 東京国立博物館(@TNM_PR)
会期:7月24日(火) ~9月9日(日)
休館:月曜日。但し8月13日(月)は開館。
時間:9:30~17:00
*但し、金曜・土曜は21時まで開館。日曜は18時まで開館。
*入館は閉館の30分前まで。
料金:一般620(520)円、大学生410(310)円、高校生以下無料。
*( )内は20名以上の団体料金。
*特別展チケットでも観覧可。
住所:台東区上野公園13-9
交通:JR線上野駅公園口より徒歩10分。東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、京成電鉄上野駅より徒歩15分。
「トーハク×びじゅチューン! なりきり日本美術館」
7/24~9/9
NHK Eテレの番組「びじゅチューン!」とコラボによる体験型展示、「なりきり日本美術館」が、東京国立博物館ではじまりました。
キーワードは「なりきり」で、映像や複製を用い、絵に登場する人物やなりきったり、場面に入り込んでは、美術作品に親しみが持てるように工夫されていました。
会場に入ると、大きな「ふじさーん!!」との掛け声が聞こえて来ました。その名は「体感!ザパーンドプーン北斎」と題した、大型の映像を用いた展示で、ご覧の通り、高さ7.5メートルもあるスクリーンに、北斎の「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」を模したアニメーションが映し出されていました。
掛け声の主は観客でした。というのも、スクリーンの前にマイクがあり、そこへ「ふじさーん」と呼びかけると、波が大きくなる仕掛けになっているからでした。声の大きさによって、波のスケールも変化し、「大波」を出現させることで、初めて北斎の作品と同じイメージが作り上げられました。
それに続くのが、広重の「名所江戸百景・大はしあたけの夕立」を素材にした、「雨は愛すがどう描く?」で、浮世絵の雨の表現に着目し、スタンプを押しながら、好みの雨を描き加えられるコーナーでした。
台の上にはスタンプとインク、それに雨のない状態の「名所江戸百景・大はしあたけの夕立」があり、自由に雨をスタンプで押しては、描き加えることが出来ました。
また、製作工程の見本も並んでいて、いかに一枚の浮世絵が、多様な経過を辿っては、完成するのかを知ることも可能でした。
一方で、作品を食い入るように見る必要があるのが、「洛中洛外 グルメチェック」でした。これは岩佐又兵衛の「洛中洛外図屏風 (舟木本)」を題材にしたもので、国宝の模作を前にしつつ、中に描かれた「食べ物」を探りあげる、クイズ形式の体験展示でした。
これが意外と難しく、映像のヒントがないと、ほぼ分かりませんでした。絵の中には、お重や、まんじゅう、焼き魚に、しじみ汁などが描きこまれていて、あまり普段、着目し得ない「食べ物」が、実はかなり多く登場していることが見て取れました。
「顔 パフォーマー麗子」が最も人気を集めていたかもしれません。麗子とは、独特の笑みを浮かべていることでも知られた、岸田劉生の「麗子微笑」で、会場では「デジタル顔はめ」により、麗子になりきっては、セリフを手描きで加えることが出来ました。
その完成した顔は、額の中のモニターに映しこまれ、ほかの参加者と見比べることも可能でした。実際に、皆さん、思い思いにコメントを入れていました。
「見返らなくてもほぼ美人」も、面白い展示かもしれません。菱川師宣の「見返り美人図」をモデルに、モニターの前で、手をあげ、また振り返っては、見返り美人になりきり、ポーズを決めることが出来ました。
なお会場は、本館1階の特別5室と特別4室ですが、続く18室には「なりきり日本美術館」の題材となった「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」や「麗子微笑」の実物も公開されています。
さらに、本館2階の1室と9室では、ハンズオン体験として、例えば「火焔型土器」の模造に触れることの出来るコーナーもありました。あわせてお見逃しないようにおすすめします。
夏休みに入ったのか、親子連れで楽しんでいる方も多く見かけました。もちろん撮影も自由に可能です。
正解は、「イーブイ」! 7/24(火)から始まった、親と子のギャラリー「トーハク×びじゅチューン! なりきり日本美術館」を体験してもらうべく、「イーブイの会社見学」をお迎えしました!見学の詳しい模様は、1089ブログで!→ https://t.co/O5BS6AVfKn pic.twitter.com/igAa4vas2P
— トーハク広報室 (@TNM_PR) 2018年7月27日
9月9日まで開催されています。
「トーハク×びじゅチューン! なりきり日本美術館」 東京国立博物館(@TNM_PR)
会期:7月24日(火) ~9月9日(日)
休館:月曜日。但し8月13日(月)は開館。
時間:9:30~17:00
*但し、金曜・土曜は21時まで開館。日曜は18時まで開館。
*入館は閉館の30分前まで。
料金:一般620(520)円、大学生410(310)円、高校生以下無料。
*( )内は20名以上の団体料金。
*特別展チケットでも観覧可。
住所:台東区上野公園13-9
交通:JR線上野駅公園口より徒歩10分。東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、京成電鉄上野駅より徒歩15分。
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