「時の花 - イイノナホ展」 ポーラミュージアムアネックス

ポーラミュージアムアネックス
「時の花 - イイノナホ展」
1/19~2/17



ポーラミュージアムアネックスで開催中の「時の花 - イイノナホ展」を見てきました。

1967年に北海道で生まれたイイノナホは、シアトルのガラススクールで学び、ガラス作家として、シャンデリアをはじめとした、多くのガラス作品を生み出しました。



そのイイノナホの初の大型個展が、「時の花」と題した展覧会で、「全てのものは変化し続けて、同じところにとどまることはなく、その時々に精一杯咲いている花と自分とが重なる」(公式サイトより)とする意味をタイトルにこめていました。



カラフルな風船を束ねたようなシャンデリアが出迎えてくれました。1つ1つのガラスの色は異なっていて、目を凝らすと、表面の質感も個々に違っていることが分かりました。イイノナホはガラス製作に際し、全て手吹きの技法を用いていて、ポップでありながらも、ガラス特有の繊細な感触も巧みに表現していました。



イイノナホがガラス製作をはじめたのは、小学校の時にガラスのビー玉をエポキシ接着剤でつけて作った作品が、東京都の工芸展に入選したことがきっかけでした。そして会場でも、ビー玉と思しきガラスの素材を用いたオブジェが展示されていました。



卓上型のガラスのランプも魅惑的で、シャンデリアよりも、シックな佇まいを見せていました。華やいだシャンデリアがリビングを照らすとすれば、落ち着いたランプは寝室が似合うかもしれません。



そのほかガラスのオブジェも興味深いのではないでしょうか。人や鳥などの動物のモチーフや、植物的な紋様は、ガレやラリックの世界を思わせる面がありました。



一際大きなシャンデリアも目立っていました。たくさんのガラスの粒が、さも葡萄の房のように広がっていて、先のシャンデリアと同様、1つとして同じガラスはありませんでした。イイノナホの細やかな手仕事があってからこそ、実現し得た作品と言えるかもしれません。



「見え隠れするその美しい光を自分の手で実現して、見てみたいという欲求がとても強い、誰かに見せたいとも思う。」 イイノナホ *会場内キャプションより



2月17日まで開催されています。

「時の花 - イイノナホ展」 ポーラミュージアムアネックス@POLA_ANNEX
会期:1月19日(土)~2月17日(日)
休館:会期中無休
料金:無料
時間:11:00~20:00 *入場は閉館の30分前まで
住所:中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階
交通:東京メトロ有楽町線銀座1丁目駅7番出口よりすぐ。JR有楽町駅京橋口より徒歩5分。
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