母が入院して1週間後の先週木曜日病院から呼び出しがあり、主治医の先生から身体的問題はなくなったとして退院許可が出た。確かに入院後3日目にはもう血糖値が通常150-250程度、高くても300台に戻り、むくんだ顔が少し引き締まったような気がする。何故だか失禁もなくなったようだ。血糖値が下がった為か、病院で刺激を受けたか為だろうと看護婦さんは言った。
先生は続けてインシュリン注射を母一人でやるのは無理で、施設に入れるか誰かが引き取る必要があると言われた。母の体はインシュリンの出が悪くなっており、40単位/日を打つ必要がある、但し負担ならギリギリ1日2回の注射でも良いといわれた。
介護保険の申請をする予定というと、ウツもしくは認知症の傾向がある旨所見に書いても良いといわれた。介護保険が適用されるかどうかで費用が大幅に変わるので言われたと理解したが、介護認定が年々厳しくなっており、母の場合「要介護」は難しく「要支援」に落ち着く可能性が高いらしい。
その後、退院後の生活のカウンセリングをやる専任の看護婦さんと面談した。彼女は有体に言うと退院許可が出たので出来るだけ早く退院してくれと言い、私にインシュリンの打ち方を教わるよう勧めてくれた。予想はしていたが、仕事ではあるにしても露骨な態度には少し腹が立ち、目先のことだけでなく継続可能な生活の仕掛けを作ることを優先させてくれと依頼した。
翌日介護センターのいつもの担当の方に実家まで来て頂き、退院後の母の生活をどうするか相談に乗って頂いた。病院からも概要が既に連絡されていた。母の希望通り自宅介護を続ける前提でどうすべきか検討した。食材は基本的に家に置かず、昼夕の食事は総て配食サービス、朝は牛乳やヨーグルト配達に切り替え、サービス業者を捜して頂くことにした。
ヘルパーさんに朝夕1時間来て頂き、インシュリン注射の見守り・朝食の準備の手助けをしてもらう。唯一炊飯だけは今まで出来ていたのでこの後も母にやらせる。3日に一度の風呂と洗濯・月2度の掛かりつけへの通院は何とか母にやらせることとし、その声掛けを朝夕で連携してやってもらい様子を見ることとした。
これだけヘルパーさんに頻繁に着て頂くとなると、一人では無理でチームを組んで対応して貰う必要がある、更に看護婦さんの資格を持った人がメンバーにいて最低週に一度は来てくれる事業所を探してもらうことにした。
これだけのことをすると、要介護の適用が認定されないと概算見積もりで月々11‐13万円掛かるという。介護申請の訪問審査は今週初め市役所の担当者の方が来て実施、介護認定審査会は早くとも来月10日以降になる見込みだという。それまで待つわけにも行かないので、取りあえず早急に自費でやっていく旨お願いした。
そうしている内に、親戚で幼友達の寡婦から法事の案内の電話があった。彼女の母親が糖尿病になった時、母と同じで凄まじい食欲と認知症・失禁で苦労したこと、彼女は母親の人生最期の楽しみの食欲を奪わない決断をしたことを聞かせてくれた。私は違う決断をするつもりだ。■