かぶれの世界(新)

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周回遅れのW杯西・独戦評

2010-07-09 21:53:53 | スポーツ

決勝のスペイン対ドイツ戦の中継録画を昨日朝一番で見た。決勝進出を賭けたベスト4のゲームとなれば堅いゲーム展開になるのが通常で、ニュースでスペインの勝ちと分かっている再放送なのに、中継録画を最後まで楽しんだ。その後のテレビでのハイライトを何度も見た。楽しみついでに素人の戦評を一つ。

これまで破竹の勢いでイングランド・アルゼンチンを蹴散らしてきたドイツのスピードサッカーが陰を潜め、点差以上にスペインに押し捲られた。高校野球のトーナメントを強打で勝ち上がってきたチームが、好投手を擁するチームと当たって全く手も足もでないで負けるみたいな感じだった。

夜の特別番組や新聞などを見たり、何故ドイツがコロッとやられたのか息子とにわか評論を交わした。私の印象として、ドイツの選手にいつもより堅さが感じられ、それが前半ずっと続いていた気がする。その他に、戦術的に気のついたことがある。

二人の一致した意見は、ドイツが速攻を仕掛ける最初の球出しが出せなかったことである。スペインがドイツ陣内で球を失った時、引かないで執拗にドイツ選手にプレスをかけたのが功を奏した。このやり方では90分続かないと思ったが、息子はそれ程疲れる追い方ではなかったという。以前評論家が絶賛した日本のフォワードの無駄走りディフェンスとは違うという。

ペインのディフェンスが非常に高い位置を保つ、いわゆるコンパクトなサッカーを続けられたのが疲労を防げた理由だというのが息子の解説だった。それもあるかもと思ったが、それはスペイン選手のような最高の技術があるから成り立つ戦術と一致した。

しかし、コンパクトなサッカーは裏を取られると一気にピンチに陥る怖さがある。裏を取るシーンが少なかったのは、上記のように良い球出しが無かったことに加え、受け手のミューラーが出場できなかったからでもあった。彼の代わりを務められる高速の選手はいなかったのだろうか。

新聞テレビの解説の中で、NHKの特番に出演し元日本代表の森山氏が分析したスペインの攻撃戦術が、私には印象的だった。中盤から前線への高速パス交換がドイツの守備陣を中央に片寄らせ、両サイドに出来たスペースを生かしたサイド攻撃が機能したというものだ。

なるほどそうだったのかと森山氏の的確な分析に感心した。スペイン選手の確かな技術があって可能な戦術だ。日本が真似るには10年早い、当分は今大会の戦術が向いていると同時に思った。この調子でいけば決勝はスペインの勝ちを予測する。直前の試合を見て影響されるのはどこかの国の首相みたいだが、そのくらいインパクトのあるゲームだった。■

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