春が来た

具体的的な気圧配置や気温はさておき、私の心は「春が来た」だ。昨日一日中降った雨がすっかり晴れ、洗濯物干しに上がったベランダには飛来した梅の花びらが散らばっていた。雨上がりの温かい日差しと梅の花びらを見ただけで気持ちが爽やかになり、思い切り春が来たと思った。

最近まで梅が満開だったがそろそろ散り始め、梅園行きバスを待つ列が心なしか短くなって来た。日経の土曜日版で紹介された関戸橋付近の桜の写真を見て、バドミントン練習へ行く途中寄り道をしたがまだ固い蕾のままだった。しかし、1週間もしたら桜の花が咲きそうな気配を感じた。

折角の爽やかな季節なのに我が家はちょっと憂鬱だ。先月後半から家内も息子も花粉症で悩み始めた。今朝は快晴なので当然のように洗濯物は外干した。だが、彼等の洗濯物を取り囲むように私の物を干せ、取り入れる時は叩いて花粉を落とせと指示されている。

田舎育ちの私だけは大丈夫だと思っていたが、この数日いつになくくしゃみや鼻汁の量が増えた。子供の頃の実家の周りはスギと雑木が混在していたが、青年になった頃から一斉にヒノキが植林された。私自身も長い間花粉症は関係ないと思っていたが、古希を過ぎて花粉症が気になるようになった。

昼食前にいつもの散歩コースを歩いた。外に出て歩き始めると風は冷たかったが徐々に体が温まった。昨日は終日雨だったので美しい富士山を期待したのだが、灰色っぽい富士山の形の陰が春霞みでぼんやり見えた。もう少し温かくなり桜が咲く頃には、快晴でも見えなくなる日が増えるだろう。■