日本経済新聞に掲載されるファイナンシャルタイムズ(FT)のオピニオンは、私にとって考えを纏める貴重な情報源だ。今日のEルース氏の「トランプ氏、報道を逆手に、メディアと奇妙な関係」は、皮肉屋の私には100%納得できる内容だった。
先日トランプ氏は起訴内容が想定外の軽微な犯罪で起訴されにも拘らず、メディアはダイアナ妃の交通事故死とかOJシンプソンの逃亡劇のように大騒ぎして過剰に報じた。問題なのはこの「トランプ劇場」報道で視聴率が跳ね上がり、一方トランプ氏の支持率も合わせて上がったことだ。
筆者は「トランプ氏と主流派の報道機関には深い共生関係がある」と指摘した。しかも、16年の大統領選で当時CBSトップの言葉を引用して、トランプ氏の選挙運動と報道について「米国にとってはよくないかもしれないがCBSにとっては非常によいことだ」と言ったと指摘した。
素人で天邪鬼な私でも、この発言にはマスコミが国の舵取りより視聴率を大事にするなどあり得ないと驚き許せない、しかも残念なことに日本でも同じようなことが起こっていると思った。例えば安倍首相時代に一時期最優先で「モリカケ桜」を執拗に報じたのは忘れられない。
最近では総務省放送法解釈をめぐる内部文書で集中的にマスコミ報道し、野党は国にとり最重要なはずの安全保障や予算審議に殆ど時間を使わなかった。野党が問題指摘するのは理解できる。だが報道に煽られ国会で優先して追及するのは、米報道機関とトランプ氏との共生関係と同じと考える。
バイデン大統領は今回の起訴から距離を置き一切コメントしてないという。その方が有利に展開すると見ているようだ。一方、岸田首相も総務省の内部文書問題については発言をなるべく控えているようだ。両者共にマスコミの性向をよく理解した上で対応していると感じる。
FTの記事は最後に「バイデン氏が失敗した時に一番得するのは前大統領だ。そして米国のメディアも得をする。今なお、前大統領にとってメディアは忌むべき敵であると同時に最良の友人であるのだ。」と結んでいる。果たして日本のマスコミはどうだろうか?■
先日トランプ氏は起訴内容が想定外の軽微な犯罪で起訴されにも拘らず、メディアはダイアナ妃の交通事故死とかOJシンプソンの逃亡劇のように大騒ぎして過剰に報じた。問題なのはこの「トランプ劇場」報道で視聴率が跳ね上がり、一方トランプ氏の支持率も合わせて上がったことだ。
筆者は「トランプ氏と主流派の報道機関には深い共生関係がある」と指摘した。しかも、16年の大統領選で当時CBSトップの言葉を引用して、トランプ氏の選挙運動と報道について「米国にとってはよくないかもしれないがCBSにとっては非常によいことだ」と言ったと指摘した。
素人で天邪鬼な私でも、この発言にはマスコミが国の舵取りより視聴率を大事にするなどあり得ないと驚き許せない、しかも残念なことに日本でも同じようなことが起こっていると思った。例えば安倍首相時代に一時期最優先で「モリカケ桜」を執拗に報じたのは忘れられない。
最近では総務省放送法解釈をめぐる内部文書で集中的にマスコミ報道し、野党は国にとり最重要なはずの安全保障や予算審議に殆ど時間を使わなかった。野党が問題指摘するのは理解できる。だが報道に煽られ国会で優先して追及するのは、米報道機関とトランプ氏との共生関係と同じと考える。
バイデン大統領は今回の起訴から距離を置き一切コメントしてないという。その方が有利に展開すると見ているようだ。一方、岸田首相も総務省の内部文書問題については発言をなるべく控えているようだ。両者共にマスコミの性向をよく理解した上で対応していると感じる。
FTの記事は最後に「バイデン氏が失敗した時に一番得するのは前大統領だ。そして米国のメディアも得をする。今なお、前大統領にとってメディアは忌むべき敵であると同時に最良の友人であるのだ。」と結んでいる。果たして日本のマスコミはどうだろうか?■