かぶれの世界(新)

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認知症と戦う高齢者

2023-04-19 20:14:53 | 日記・エッセイ・コラム
多分、普通の人にとっては別に戦う程の事はないと思う。しかし、年々物忘れが酷くなる私には物忘れを繕う為に必死だった。最大の問題は地場銀行の通帳を東京の自宅に忘れて来たこと。キャッシュカードは持参したが暗証番号を忘れ使えない。これ以上間違った暗証を使うとカードが無効になると同時に、共用のクレジットカードも使えなくなるので身動きできない。

田舎暮らしに必要な費用は地場銀行から引き出して使い、東京の自宅での生活費用と分けて来た。実家で発生する費用は母の死後私が全て負担していたが、家族に意識させないように家計を分けていた。二つの家計を管理することは苦にならなかったが、記憶力が劣化するにつれ上記のような問題が起った。後期高齢者になって年金収入が減った、だが節約すれば家計のやりくりは問題ではない。

だが、少額だとしても銀行から生活資金を引き出せないとどうにもならない。事前に銀行に事情を説明して古い通帳・印鑑・キャッシュカードと免許証を持参して受付に行ったが、30分以上たってやっと呼び出された。手続き後ベンチに戻り再度呼び出されるのを待ったが、事前に事情を説明したのに中々呼び出されない。対応してくれた行員は事前説明した人そのものだったのだが。

ベンチで待っている人が少しずつ減って来て、残った中年女性と二人だけで自然と愚痴るようになった。彼女によると市内にある銀行支店は他に第二地銀と他県の銀行支店で、大手銀行の支店はなくサービスを競争する環境にないらしい。会話が弾み始めた頃に受付の行員が来て、手続きが遅くなって申し訳ないと謝りに来た。かといって具体的にどうするか説明はなく時間は経過した。

1時間以上たって受付行員がきて処理が終わったと伝えられた。気の短い私が予定が狂ったと嘆くだけで怒らなかったのは、対応してくれたのが若くて可愛い女子行員だったことだ。彼女によると3月4月は人事異動等による面倒で時間のかかる手続きが多い為だという。私はホントに困ったけど君みたいな若くて美人な子じゃ怒れないと言いたい放題調子よく言ってしまった。

全ての処理が終わって残された話し相手の女性に手を振って挨拶し出口に向かった。すると又もや受付の行員がすっ飛んできて謝罪した。私はお蔭で残された女性客と知り合い話が出来ましたと笑って答えた。彼女も良かったと返してくれた。私は認知症気味だけど全く調子いい男だ。

しかし、まだやらなければいけないことがあった。その後昔から世話になっている司法書士の事務所に行って、母の時代から農地の土地貸借の契約書類を依頼して帰宅すると1時半頃になっていた。今迄ずっと苦にせず処理して来たのに、肝心なことを忘れるて何もかにも難しく苦労している。■
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