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ファーガソン異変

2014-11-26 21:39:52 | ニュース
米国の主要都市で発生したデモをCNNは朝からベタで報じていた。米国ミズーリ州ファーガソンで18歳の黒人少年を死なせた白人警官を起訴しないという大陪審決定に対して住民が反発し暴徒化、翌日抗議行動が全米の大都市に波及し深夜のNYやLAの様子をライブで伝えていた。

又もや米国は人種問題で大騒ぎというのがニュースを見た最初の印象だ。私が95年に米国に赴任した時も米国社会は人種問題で揺れていた。この時は前年に白人の妻を殺害した罪で裁判を受けていたフットボールのスーパースターだったOJシンプソンが無罪判決を受けた。12人中9人が黒人の陪審員という今回とは逆の人種構成だった。米国では陪審員の人種構成で判決が変わると知ってショックを受けた。

判決が出た直後に白人のスタッフが私の部屋に来て判決結果を私に教えてくれた。その後も数人が来て異口同音に判決はオカシイと言った。皆裁判の行方を注目しておりラジオを聞きながら仕事をしていた。当時スタッフは全員白人で、黒人は少なく現場の時給労働者のみだった。後に聞いたところでは黒人作業者は一様に正しい判決だと話していたらしい。

と言っても、工場内で判決を巡って白人と黒人が対立したりすることもなかった。黒人が無罪になったからだと思うが、米国のどこでも暴動が起こることもなかったと記憶している。逆に有罪だったらどうなったのだろうか。翌日から工場では何事もなかったように皆仕事に戻った。その後民事裁判でOJは有罪となったが、その時は大きなニュースにはならなかったと思う。

今回私は不思議な感覚に襲われた。先日は玩具のガンを持っていた幼児が警官に撃たれて死んだが、今回のような抗議行動は起こらず事件にならなかった。米国の人達は被害者が黒人で差別だと感じた時感情的に燃え上がる遺伝子的なものがある。多分黒人奴隷と差別の歴史が底流にあると思う。私には幼児と黒人少年の命が失われると区別なく衝撃的だと思うのだが。

昨日は抗議行動が暴動に発展したが、今日の報道を見る限り2日目は落ち着いた抗議の意思表示だったようだ。司法省は大審院決定とは別に調査するという。冷静にやってほしいと思う。ところで、無罪判決を受けたOJには後日談がある。現在OJは別の理由で刑務所に入っているはずだ。民事裁判で負けお金に困って強盗を働いたと言われ、その後逮捕され有罪判決を受けた。おやおや。■

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