トランプ米大統領が日米安保は不平等だと不満を表明したニュースについて私見を述べたい。
遂にこの日が来たか、トランプ大統領が日米安保条約は不平等条約だという「又聞き」情報がブルムバーグ社経由で流れた時そう思った。今日のマスコミ報道はトランプ大統領の発言「米国が攻撃されても日本は必ずしも助けてくれない」を伝えた。トランプ氏は平気で嘘をつくと悪評だが、現職米国大統領の言葉は重い。しかし、日米両国とも発言を深刻に受け取らず、大方は取引の材料と受け取っている。
正直言うと、私は以前から不平等条約だと思っていた。というのは個人的には幾らお金を積まれても、戦いを放棄した他国を守る為に、自分の息子が代わって戦い血を流すことなどあり得ないからだ。アメリカ人の親もそう思う人が多いはずだ。トランプ大統領の指摘する通り日米安保条約はそう言う性格があると私も思う。
私はいつかはこの片務関係の見直しが必要になると思っていた。米国民の多く(ある世論調査では68%)は日米安保の必要性を認めているというから、ただちに条約破棄とかいう極端な事態にはならないと思う。内容を良く知ってのことか疑う。だが、間違いなくいつかその日が来る。「覚悟して備えよ」と言いたい。
もっと分かり易く言えば、「アメリカ兵に金を払うから守ってくれ」は時々の状況で役割を変えた。複雑な事情や歴史があって現在の日米安保体制に到達した。太平洋戦争後に日本を再武装させない目的だったが、冷戦が引き起こした朝鮮戦争・ベトナム戦争を経て、今や米中貿易戦争で日米安保の役割は変わった。米国にとって太平洋の反対側に同盟国(米軍基地)があることで、日米安保条約の重要性はむしろ高まった。
1961年に安保条約が改訂された頃は、いわゆる戦後リベラルが影響力を持ち若者や労働者の間に強い反対運動が起こった。彼等は安保条約の為に戦争に巻き込まれると反対した。多くの若者は条約の意味をよく理解しないままただ反対していたと振返っていう。だが、条約のお蔭で日本は復興に集中出来、奇跡的な経済成長を遂げた。一方で当時の反対政治勢力は理論的支柱を失い四分五列して現在に至る。
近年国会で大揉めに揉めた集団的自衛権に係るといわれる安全保障関連法案の反対運動も発想は昔と変わらなかった。違憲か合憲かという議論を別にして、端的に言うと関連法案の修正により米国の戦争に巻き込まれるという恐れがあるというものだった。だが、日本だけ都合の良い理屈は通用しなくなる。いつか来る日にはこの議論を避けては通れないだろう。■
遂にこの日が来たか、トランプ大統領が日米安保条約は不平等条約だという「又聞き」情報がブルムバーグ社経由で流れた時そう思った。今日のマスコミ報道はトランプ大統領の発言「米国が攻撃されても日本は必ずしも助けてくれない」を伝えた。トランプ氏は平気で嘘をつくと悪評だが、現職米国大統領の言葉は重い。しかし、日米両国とも発言を深刻に受け取らず、大方は取引の材料と受け取っている。
正直言うと、私は以前から不平等条約だと思っていた。というのは個人的には幾らお金を積まれても、戦いを放棄した他国を守る為に、自分の息子が代わって戦い血を流すことなどあり得ないからだ。アメリカ人の親もそう思う人が多いはずだ。トランプ大統領の指摘する通り日米安保条約はそう言う性格があると私も思う。
私はいつかはこの片務関係の見直しが必要になると思っていた。米国民の多く(ある世論調査では68%)は日米安保の必要性を認めているというから、ただちに条約破棄とかいう極端な事態にはならないと思う。内容を良く知ってのことか疑う。だが、間違いなくいつかその日が来る。「覚悟して備えよ」と言いたい。
もっと分かり易く言えば、「アメリカ兵に金を払うから守ってくれ」は時々の状況で役割を変えた。複雑な事情や歴史があって現在の日米安保体制に到達した。太平洋戦争後に日本を再武装させない目的だったが、冷戦が引き起こした朝鮮戦争・ベトナム戦争を経て、今や米中貿易戦争で日米安保の役割は変わった。米国にとって太平洋の反対側に同盟国(米軍基地)があることで、日米安保条約の重要性はむしろ高まった。
1961年に安保条約が改訂された頃は、いわゆる戦後リベラルが影響力を持ち若者や労働者の間に強い反対運動が起こった。彼等は安保条約の為に戦争に巻き込まれると反対した。多くの若者は条約の意味をよく理解しないままただ反対していたと振返っていう。だが、条約のお蔭で日本は復興に集中出来、奇跡的な経済成長を遂げた。一方で当時の反対政治勢力は理論的支柱を失い四分五列して現在に至る。
近年国会で大揉めに揉めた集団的自衛権に係るといわれる安全保障関連法案の反対運動も発想は昔と変わらなかった。違憲か合憲かという議論を別にして、端的に言うと関連法案の修正により米国の戦争に巻き込まれるという恐れがあるというものだった。だが、日本だけ都合の良い理屈は通用しなくなる。いつか来る日にはこの議論を避けては通れないだろう。■
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