かぶれの世界(新)

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2018年中国の覇権は前進する(その後)

2018-04-24 15:49:22 | ニュース
昨年12月20日に本題で記事を投稿し、「2018年は中国の覇権に近づき始めるピボットとなる年として記憶されると恐れる。」と予測した。本稿はの目的は、この予測通りに事態が進んでいるか状況をレビューするものだ。その後、本件に影響を与える重要な2つの出来事があった。(1)習近平主席が絶対的権力を手にしたことと、(2)トランプ米大統領が中国に貿易戦争を仕掛けたこと、である。
 
昨年と異なるのは今年に入って欧米先進国のメディアが、中国政府の強権化が新段階に入り世界への影響力の高まりへの警戒を相次いで指摘しだしたことだ。先の全人代で習近平主席が実質的に終身国家主席となる憲法改正がなされ、14億の国民を監視下に置き一切の反対を許さない強権体制が布かれた。

これによって中国をWTOなど国際機構に加盟させ、国民が豊かになればやがて民主主義が広まるという西欧の期待は全く外れてしまった。民主主義じゃなくとも経済的に大成功し世界第2位の経済大国になり、そう遠くない将来に米国を抜いて世界一の経済規模になると予測されるまでになった。現実に中国政府は振興政策「中国製造2025」で世界トップ企業を育てようとしている。米国は苛立っているとの見方がある。

一方で、習近平総書記は彼が望む限り国家主席に残れるよう憲法を改正し、ハイテックを駆使して国民の不満や逸脱行為を監視する監視国家を作った。まさに民主主義に逆行する動きである。そして今、アジア・アフリカから中南米まで世界の強権国家を支援し、中国の強権的な政治モデルを広めている。

深刻なのはハンガリーやポーランド等のポピュリズムが進む東欧諸国が、中国の巨額な支援を受け民主化が後退していることだ。このままでは民主主義を基本理念とするEUが分断されると不安が高まっている。そう言いながら一方で、経済的にはEUの盟主ドイツの自動車産業が中国に深入りして抜き差しできない状況になっている。東欧の存在で既にEUは中国に対する民主主義の砦として機能しにくくなり始めている。

その一方でトランプ大統領政権は民主主義を守るという価値観には興味が無い様だ。彼が興味があるのは取引に使える安全保障と経済だけだ。そのトランプ大統領が仕掛けた貿易戦争の本質は「米国の先進技術を中国に流れなくする」ことにあると私は考える。いわば「知財戦争」だ。そうであれば日欧が連携して共同戦線を張れば効果的なのだが、トランプ大統領には自国のことしか頭にないのが残念だ。

中国は冷静に状況判断をしている様に見える。米国との貿易戦争に備えて、我こそは世界自由貿易の保護者という姿勢を貫いている。ギクシャクしていた日印との外交関係をここに来て急に修復する動きを見せ、EUや日米とかインドとの関係を分断させようとする動きが透けて見える。見え見えの動きだが、どこも中国マネーの動きは無視できない。

それでは、表題の様に「中国の覇権は前進」しているだろうか。残念ながら私はそう思う。世界でポピュリズムと強権化は進み中国は上手く入り込んで影響力を行使している。それは民主主義の失敗ともいえる。トランプ大統領が対中貿易赤字を取り上げながら、知財問題を指摘したのは正しい。しかし、今のやり方では中国は乗り越えられる。日米欧が連携しない限り中国は何とか切り抜け、覇権は一歩前進すると予想する。■
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今も役立つ異文化交流教育

2018-04-21 18:34:08 | 日記・エッセイ・コラム
30才前後に受けた社員教育「異文化交流」は未だに役に立っている。中でも上司が言った言葉「相手の言葉で自分の主張を説明し理解を得よ」と「交渉相手が自分の組織に戻り認められる合意を目指せ」という教えが鮮明に記憶に残っている。1970-80年当時、海外の会社とのビジネスが増え交渉する状況を想定して社員教育を計画したものと思われる。

それから数年後に私も管理職になり海外の企業や社内部門と交渉する立場になった。その件については別の機会に紹介するとして、本記事では仕事以外の私生活の局面でこの教えが役に立っていることを紹介する。この教育の効果だと思うのだが、私は大抵の場合どんな人とも比較的早く打ち解けて仲良くなれる。老若男女、国内外の誰とでも気にすることなく話しする。

私は国が違わなくとも人は多少とも異文化圏にいると思って接している。田舎にいると誰でも見かけると、挨拶し、知人なら近況を聞き、冗談の一つでも言って笑わせる。17日に投稿したように集落で孤立している再婚女性と土地の情報交換する中になり、彼女の愚痴を聞き何故馴染めないか聞き出した。それを頭に入れて徐々に集落に溶け込めるように助力したいと思っている。

彼女の様に孤立しているか、或いは口数の少なく難しい人もいる。前回紹介した老境に差し掛かった独身男性が数年前から仕事をしなくなり周囲を心配させている。数日前に地区の元班長にうつ病で精神科にかかっていると聞いた。今日散歩の後彼の家の前で会った時、元気かと声をかけると彼自ら「職場環境の変化でやる気を失い医者にかかっていた。先生はもう大丈夫、あせらず時間をかけて新しい環境に慣れよ。」と言われたそうだ。私は「皆、気にしてくれてるよ。何でも相談してね。」と勇気づけた。これまでは何で仕事もせずブラブラしているとしか思ってなかったが合点がいった。

田舎の集落内の人達も話してみれば夫々に異なる背景の下で暮らしている。先日紹介した犬連れの夫人はこの地域の人達の「大洲人気質」そのものが馴染めず嫌な思いをしている様子だった。私も彼女と同じような体験をしていたのでその悩みが理解でき、その理解を基に悩みを聞いてあげるとすごく喜んでくれた。これはもう善悪の問題ではない、文化の違いだと理解しないと対応が難しい。

米国シアトルで暮らした時には庭の手入れや洗濯はヒスパニックと呼ばれる中南米からの移民に頼んだ。滅多に顔を合わせることもなく、籠かなんかに支払の小切手を置いておくと翌日なくなっている関係だ。カリフォルニアに移った時は工場内の掃除を就業時間後にヒスパニックがやっていた。遅くまで残業した時、私は彼等を見つけるとニコニコ笑って挨拶しねぎらいの言葉をかけた。普通そういうことはしないらしいが、皆夫々の場で自分の仕事をしていると思えば私には同じだった。

銀座でフリーハグ運動をしている若いお嬢さんを見つけたら躊躇なく抱き着くのも同じ。美人だけ特別声をかける訳ではない。車椅子で買い物をしている女性を見つければ手助けが必要か申し出るし、交差点にいるお年寄りを見つけたら信号が切り替わる前に渡りきれそうか様子を見る。田舎で外国人観光客を見れば下手な英語で楽しんでるか声をかける。知らないオジサンに声をかけられても大人も子供もあまり警戒感を見せないのは、長年の習慣でそうなったのかもしれない。

やたら誰にでも声をかけ相手が何を欲しているのか理解しようとするのは、遡れば40年前受けた「異文化交流」教育がその後の環境で身に着いたからだと思う。その私が最近驚いたことがある。小2の孫に比較的複雑な言い回しである抽象概念を説明した時、一瞬にして私の言おうとした要点を理解したことだ。私の異文化交流教育が一瞬にして乗り越えられた気がした。■
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セクハラ疑惑に物申す(補足)

2018-04-20 22:16:50 | ニュース
資格がないと言いながらもう一言補足したい。報道によればテレ朝は女性記者の訴えを1年に亘り握りつぶしていた。彼女はテレ朝では埒が明かないと考えて新潮に情報を流した。

電通の新人女性社員が過労死した時あれだけ電通を非難したマスコミが、相手がテレ朝だとだんまりを決め込むのはダブルスタンダードではないのか。それでメディアの資格があるのか。

財務省に押し掛けた人達はテレ朝が1年間もセクハラ疑惑を隠していたことについては何故問題ないと思っているのだろうか。それでは政局狙いの行為と言われても仕方がない。■
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セクハラ疑惑に物申す

2018-04-19 18:45:32 | ニュース
多分、私にはこの手の事件をコメントする資格はない。自ら助平ジーサンを自称する私はブーメランが帰って来るのは間違いない。最初に断っておく。

だが、テレ朝女子記者が週刊新潮に情報提供して財務省事務次官を告発するやり方は如何なものか。というか、彼女がプロの記者なら最低のやり方だ。

記者が何で自社ではなく他のメディア週刊誌に情報提供して暴露したのか。最も効果的に対象の醜聞を公表して痛めつける代表的なメディアを選んだということか。

しかも、今迄に何度も言葉の暴力を受けており、秘かにレコーダーに録音したものらしい。だがその場所が個室だった(らしい)というのも腑に落ちない。本当に取材と言えるのだろうか。

一般人なら分かるが、記者が匿名で告発するのは自分の職業に対して覚悟が無さすぎる。欧米では重要な記事は署名入りで公表し、もし考えが足りなかったら甘んじて批判を受け入れる。

テレ朝の記者のレベルはこの程度か。社員がそうなら、テレ朝も似たようなものだ。週刊誌に出るまで社員の訴えを無視し、公になってから(慌てて)次官を非難している。

今日の昼間テレビを見ると財務省非難一色だった。テレビ局は同業だからかばっているのか。プロの記者が週刊誌を使ってセクハラ対象を攻撃するなんて私は信じられない。

最後に一言、報じられている財務省事務次官みたいなことを私はかつて言った記憶はないが、もし訴えられたら反論する自信はない。■
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高尾山で老いを実感する

2018-04-19 18:03:18 | スポーツ
田舎に移動する前日の先週土曜日に小2の孫のリクエストを受けて、父親の付き添いのもと高尾山に続く山々を歩いた。最初は陣馬山まで片道15kmを縦走する積りだったが、孫の歩き方にムラがあり城山から景信までが精一杯で途中下山することにした。それでも計10km近く歩いたはずだ。

城山も景信も見たことがない程の沢山のハイカーで一杯だった。全体に私と同じ年恰好の人が多く、山ガールならぬ山オバサンも沢山いた。一方でまだ保育園の子供達のグループが親や先生に付き添われ元気に歩いていたのには驚いた。運動能力に長けている自慢の孫も負けそうな感じだ。

景信からの下山ルートは高尾行きの小仏のバス停に続いていた。初めて通る道で思ったより急で荒れた道だった。年寄りや子供は危険かもと思った。歩き始めて直ぐ人だかりがありその中に怪我をして座り込んでいる老人がいた。鼻の上側が青くなり顔全体に血が流れていた。坂道で足を取られ顔から落ちたと思われ悲惨な容貌になっていた。私と同じような年恰好なので他人事には思えなかった。

その不安がすぐに現実のものになった。孫は飛ぶようにトリッキーな坂道をどんどん下って行った。だが私は追いつくのに必至だった。10分も急坂を下ったところで道の脇で我々をやり過ごすため待っていた幼児連れのカップルの目の前で、長男が滑って尻もちをついた。

それを見て笑った私が全く同じ所で砂利の上で滑って尻もちをついた。私は息子の様にすぐに立ち上がれなかった。右膝を折り畳んだ状態で尻もちをついたのがいけなかった。中々立ち上がれず、立ち上がって歩き始めると右膝に激痛が走った。何とか歩くのが精一杯だった。

痛みをこらえて下山する以外に手はない。その間ずっと下界から救急車のサイレンが鳴り続け、更に下って行くとオレンジ色の服をまとった救急隊員が続々と登ってきた。かなりしっかりした装備でストレッチャーもあった。それとは別に紺色の隊員が数人、総勢約15人にもなった。

登山口まで下り一人残っていた紺色の制服の関係者に聞くと、景信山に通じる車道が無く、急坂の狭い山道を通る他なく山岳救急隊の助けが必須だという。そういえば先月の季節外れの大雪が降った奥多摩で遭難者が出たばかりだ。それでも、まさか高尾山で山岳救急隊が出動するとは驚いた。

痛みはそれ程ではなくなったが、右膝の回復に時間がかかりまだ階段の上がり降りが不自由だ。同じ場所で転んでも息子とは大違いだ。田舎でもやる予定だったバドミントンは、まだリーダーに挨拶の電話を入れただけだ。痛みを残しながらやるのか考え中だ。年をとるとはこういうことかも知れない。■ 
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