八十路徒然なるままに

冬枯れのれしきこそ、秋にはをさをさ劣るまじけれ。汀の草に紅葉の散りとどまりて霜いと白うおける朝ーー。徒然草より

ゼンマイ式時計

2020年06月10日 20時04分57秒 | Weblog

画像は、ほぼ55年前に、使い始めたもの。5年ほど前に、分解修理をした。当時、町の時計屋さんが、廃業すると聞いた。直接面識はないが、知人に、修理はどうかと、廃業前の最後にと、聞いてもらった。ゼンマイ式なので、手巻きする軸が、汗でさびが出ただけだったという。修理のあとは、末代まで動くと云っていた。長い年月使っていたが、腕に付けるのは、仕事で出張する、月に数回だった。修理をする前、十年くらいの間は、電池で動くのを、電池切れだぁと、その都度買って、八個か九個、型が気に入ったのが、今、二個残っている。来週、運転免許更新前の、適性か否かの検査がある。前回、受付の女性の前で、この時計のゼンマイを、じょこじょこじょこと巻いていたら、その女性は、それはなんですかぁと、びっくりしていた。時計とは、何ぞやと、辞典を開いた。そこには、「時間を計ったり、時刻を示したりする機械」とある。ならば、その「時」とは、何ぞやと、また、辞典を開いた。「過去から未来へと限りなく流れ過ぎて、空間とともに、一切の出来事がそこで生起する枠のように考えられているもの」とある。スカスカの脳では、わかったようで、わからないと、自嘲をしている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする