一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

年女2024

2024-01-02 22:53:47 | 女流棋士
2024年は辰年。当ブログでもおなじみの「角館の美女」も、辰年である。私が角館の美女にお会いしたのが1988年。その年も寅年。彼女が年女だったのを知ったのは、その6年後のことだった。
では、女流棋界の年女を記そう。

【1940年】
村山幸子さん(3月10日)
寺下紀子女流四段(6月20日)
関根紀代子女流六段(12月15日)
【1964年】
長沢千和子女流四段(6月18日)
【1976年】
高橋和女流三段(6月17日)
【1988年】
宮宗紫野女流二段(4月23日)
井道千尋女流二段(5月21日)
上田初美女流四段(11月16日)

以上8名。2000年はひとりもいなかった。女流棋士、退会者の合計は112名だから、7%。
何となくだが、個性的な女流棋士が集まった気がする。

角館の美女も還暦。時のたつのは早いものだと、あらためて感じる。私の記憶は、彼女が23歳のままなのに。
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西山VS里見は100対局に迫る勢い

2023-12-15 02:02:50 | 女流棋士
西山朋佳女流四冠と里見香奈女流四冠は、女流棋士の歴史の中で、最強のライバルといえるだろう。
対戦成績は西山女流四冠29勝、里見女流四冠34勝である(西山女流四冠が奨励会時代のものも含む。ほかにも、叡王戦、NHK杯戦で計4局を戦っているが、双方2勝の五分である)。
さて棋士同士の100局対局は偉業だが、女流棋士では清水市代女流七段ー中井広恵女流六段の例があるのみである。
西山女流四冠と里見女流四冠も100局に迫る勢いだが、まず、その推移を見てみよう(カッコ内はタイトル戦)。

2012年度 2局
2016年度 1局
2017年度 1局
2019年度 11局(11局・西山○○○)
2020年度 5局(5局・西山○)
2021年度 6局(6局・里見○○)
2022年度 24局(21局・西山○○、里見○○○)
2023年度 13局(13局・西山○、里見○○)

タイトル戦は14回戦い、双方7勝の大激戦。
2019年度は3棋戦でタイトル戦を戦ったが、これは当時奨励会員だった西山女流四冠が参加できる最大限のもので、しかもそのすべてで西山女流四冠はタイトルを獲得した。
2022年度は女流棋士年度最多の24局を戦った。やはり白玲戦の7局が大きい(ちなみに、男性棋戦の七番勝負フルセットは、2020年の第69期王将戦・渡辺明王将VS広瀬章人八段戦まで遡る)。
この前後で里見女流四冠もタイトル戦で巻き返し、近年はやや里見女流四冠の分がよい。
そして来年1月からは女流名人戦五番勝負が始まり、最低3局が追加される。とにかく、ふたりでタイトル八冠を所有しているので、ふたりが女流棋戦で戦うのは、タイトル戦の番勝負のみとなる。藤井聡太八冠と8大棋戦で戦うにはタイトル戦に出なければいけない、と似たようなものだ。
このペースでいくと、2025年度中には100局を達成しそうである。清水女流七段ー中井女流六段は1987年3月の初対局から2004年11月の100局まで17年8ヶ月かかっているが、その記録更新は確実である。
それをほかの女流棋士がスンナリ許してはいけないが、さてどうなるか。
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名前がひらがなの女流棋士

2023-11-29 23:09:12 | 女流棋士
きょうは第50期女流名人戦プレーオフ・里見香奈女流四冠VS内山あや女流初段戦が行われた。
結果は里見女流四冠の勝ち。2期ぶりの女流名人戦登場を決めた。
この将棋、里見女流四冠の向かい飛車に、内山女流初段の串カツ囲い。中央から戦いになったが里見女流四冠が快調に攻め、快勝した。内山女流初段は残念だったが、ここまで十分に実力を示した。
西山朋佳女流名人との五番勝負は、来年1月14日から。既視感満載だが、楽しみだ。
さて内山女流初段が勝てば、ニュースター誕生で盛り上がったのだが、負けては仕方ない。ほかに書くこともないので、名前がひらがなの女流棋士を調べてみた。

林まゆみさん
竹部さゆり女流四段
北尾まどか女流二段
和田あき女流二段
山根ことみ女流三段
石本さくら女流二段
水町みゆ女流初段
和田はな女流1級
内山あや女流初段

以上9名。年齢の記述は控えるが、若手女流棋士に多い。
ちなみに、名前にカタカナの入っている女流棋士は、山下カズ子女流五段のみである。
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加藤女流初段の将棋に刮目せよ

2023-10-01 20:04:09 | 女流棋士
9月27日に第71期王座戦第3局が行われたが、同日、第31期倉敷藤花戦(倉敷市、アルスくらしき、山陽新聞社、日本将棋連盟主催)の挑戦者決定戦も行われた。結果は、西山朋佳女流三冠が加藤結李愛女流初段に勝ち、里見香奈倉敷藤花への挑戦を決めた。
加藤女流初段は若干20歳。将来有望の若手で、この倉敷藤花戦は2019年の第27期でも、挑戦者決定戦に進出している。今回は残念だったが、相手が悪すぎた。
私は将棋ペンクラブ関東交流会で加藤女流初段とおしゃべりをしたことがあるが、加藤女流初段は「大山康晴全集」で勉強していると言った。世の中に将棋棋書があまたある中で、大山本をチョイスするとは、なかなか見る目がある。
将棋は居飛車党で、矢倉、相掛かり、対振り飛車での左美濃、玉頭位取りなど、なんでも指す。いろいろな料理を出す町中華のごとくだ。全体的に手厚い将棋で、これも大山十五世名人の将棋が染みついているからではないだろうか。
第1図は今回の挑戦者決定戦。

▲7六銀と立った形が美しい。現女流棋界で、玉頭位取りを指す女流棋士は少ないと思う。「個性」という意味でも、加藤女流初段の存在は貴重だ。
第2図はその2週間前に行われた準決勝。相手はいま売り出し中の今井絢女流初段で、元奨励会1級の実力者だ。今井女流初段の三間飛車に、加藤女流初段は、がっちりと銀冠に組んだ。

この後今井女流初段は、角(馬)を切って飛金両取りに出る強襲をかけたが、そこで△5四角(第3図)がピッタリ。以下も難しいところはあったが、見事に勝ち切った。

第4図は、今年の1月3日に指された、第7回YAMADA女流チャレンジ杯決勝戦。遅れてきた実力者。堀彩乃女流1級との将棋だ。

相掛かりのスタートとなったが、加藤女流初段は△4三金右と、ガッチリと矢倉を構築した。
以下は難しいところもあったものの、加藤女流初段が勝ち切り、うれしい棋戦初優勝となった。
今後も加藤女流初段の戦いに注目していきたい。
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磯谷祐維女流2級、LPSAからデビュー!!

2023-08-30 23:50:50 | 女流棋士
きのう、LPSAからうれしいお知らせがあった。研修会員の磯谷祐維(いそや・ゆい)さんがB2に昇級し、LPSA所属の女流棋士として、デビューすることになったのだ。
磯谷女流2級については、ご存じの将棋ファンも多いと思う。LPSA主催のアマ大会や女流棋戦などで活躍し、私でさえその名前に見覚えがあった。
しかも聞くところによると、磯谷女流2級は元奨励会員で、2017年から10ヶ月間、奨励会に所属していた。それから研修会に入り直し、今回の女流棋士に繋がったものである。
いままでLPSAには、堀彩乃女流1級、礒谷真帆女流初段、田中沙紀女流1級の新入会があった。しかし、先輩女流棋士と同郷だったり、一時は女流棋士会所属だったり、ご母堂がLPSA所属だったりして、純粋?な新入会というのはなかった。それだけに、今回の磯谷女流2級の入会はビッグニュースだった。
もっとも磯谷女流2級も、LPSA大会の常連ではあった。ただ、いままでは同様の強豪女性が、そろって女流棋士会に入会していたのだ。
磯谷女流2級の画像を見ると、鮮やかな金髪である。どうも、それを認めるか認めないかが、所属先の決め手になったらしい。最近は船戸陽子女流三段が茶髪にしたようだし、LPSAはその辺、個性を尊重するのである。
とはいえ、ふつうは規模の大きい団体に所属したくなるものだ。日本将棋連盟の傘下に入れば、機関誌の「将棋世界」にも取り上げられる可能性が高い。雑誌に自分の記事(写真も)が載るのはうれしいものである。磯谷女流2級はそれをみすみす放棄したわけだが、その辺の葛藤はなかったのだろうか。
まあ、そういう些末なことは、どうでもいいのだろう。
ここで、みんなが思っていることを書く。ややこしいのが、その氏名である。上述のように、LPSAには礒谷女流初段がおり、こちらは「礒谷・いそたに」。祐維女流2級は「磯谷・いそや」である。
私も頭では分かっているのだが、ワープロの変換に任せて確認を怠ると、間違っていたりする。これから礒谷女流初段と磯谷女流2級がらみの記事を書く際は、気を付けなければならない。
そしてもうひとつ、私個人には、切実な問題がある。LPSA所属の女流棋士が増えると、「勝手にマッカラン勝負」での勝数も増えるということだ。
たとえば今回は、礒谷女流初段が3勝した。渡部愛女流三段はたまたま1勝に終わったが、これに来期磯谷女流2級が加わったら、この3名だけで10勝してもおかしくない。
それに加えて、ベテラン女流棋士がうっかり勝とうものなら、一口スポンサーへの寄付は、大変な額になる。
とりあえず磯谷女流2級の戦いぶりを見て、来年の「勝手にマッカラン勝負」の是非を決めようと思う。

ともあれ磯谷先生、女流棋士デビューおめでとうございます。これからバリバリ活躍してください。応援しております。
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