こんにちは、小学校時代の自由研究で気象予報図を作成したことがある石井伸之です。
本日は午前7時45分に国立市を出発して、埼玉県春日部市にある首都圏外郭放水路に向かいます。
高速道路を八王子方面に向かい、圏央道から現地に向かうと渋滞も無く順調に到着しました。
埼玉県北東部を流れる中川・綾瀬川流域は水が溜まりやすい皿のような地形となっています。
特に中川は東京湾から80キロもの距離がありながらも、高低差は20mしかありません。
急速な都市化によって田畑が減少し、地下への雨水浸透が妨げられ、大雨のたびに浸水被害を繰り返してきました。
そこで、地底50mの深さに全長6.3kmもの放水路が建設され、4つの立坑(たてこう)に5つの川に設置された越流堤から水が流れ込む仕組みです。
外郭放水路で集められた雨水は、地下神殿と呼ばれる調圧水路を通過して、毎秒200トン(学校のプール1杯分)の速さで江戸川へ排水されます。
洪水対策として私達にも出来る事と言えば、大雨の時にはお風呂の水を抜かず、雨が降り止んで落ち着いてからお風呂の水を抜くだけでも下水処理場の負担が違うとの話がありました。
平成4年に着工し、平成18年に全線が完成し、総工費は2300億円です。
浸水被害軽減による経済効果は1484億円となり、いずれは総工費を超えると言われています。
こういった説明を受けた後に、現地の見学に向かいます。
構内に入ると一気に気温が下がり、真夏でも18度、真冬でも10度の温度差しかありません。
ヘルメットを被り、安全帯を付けて第一立坑に入るとその迫力に引き込まれそうになります。ちなみに、これまで5人の見学者がスマートフォンを立坑に落としたそうです。
その後は地下神殿と呼ばれる調圧水槽に入ると、この大きさに圧倒されます。
見学可能範囲以外には泥が溜まっていました。だからといって酷い臭気が発生している訳ではなく、ほぼ無臭です。
こうやって地域を守る防災施設の大切さを実感しました。
気象庁では気象観測の様子や地震観測などの説明を受けました。
大変有意義な視察研修となり、青年部長を始めとする役員の皆様には心から感謝したいと思います。