おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(7月6日)は、7月9日(土)に沖縄で行われる【「アドラー流子育て術!!」セミナー】の準備に時間を割いていました。
沖縄で初めてのこの講座、まだ申し込みが可能です。
ご協力のほどよろしくお願いします。
さて、本を読むことの効果が1単位だとすると、講座に参加して仲間と切磋琢磨することの効果が10倍であるという意味での「アドラー心理学 効果1:10の法則」の第4回目です。
その論拠としての次の3つの中の3.を取り上げてます。
1.共通感覚(コモンセンス)が養われること
2.鍛錬につながること
3.記憶の長期化が見込まれること
今回は、3.の記憶の長期化効果に触れます。
言葉の定義は後回しにして、いきなり結論です。
一人でその人特有のものの見方、考え方、価値観である私的論理をもとに本を読んでいると、記憶がせいぜい「意味記憶」止まりで、長期記憶の他の要件である「エピソード記憶」や「手続き記憶」とつながりにくく、記憶の面からも効果的でないことです。
記憶の理論では、記憶の残存期間をもとに「短期記憶」と「長期記憶」に区分します。
短期記憶は、私が東京から新大阪に行く際に、8号車の13-D席に乗るとします。
この座席番号はしばらく覚えていなければなりません。
しかし、いつまでも覚えていることがなく、必要がなくなれば忘れてしまいます。
これが短期記憶です。
それに対して、長期記憶には、次の3つがあります。
(1)意味記憶・・・物の名前、人の名前、キーワードなどに関連づけて意味を持つものを記憶すること
本を読むことで得られる記憶の大半は、この意味記憶
(2)エピソード記憶・・・ある時、ある場所でのエピソードに関連した記憶
講座に参加したら、ある話をした際に講師がジョークを言ったことを覚えていることような場合
(3)手続き記憶・・・自動車の運転をする、ある運動をする、というような技能や、外国語を学ぶような認知的技能を得る際に機能する記憶
アドラー心理学を夫婦関係、親子関係、対人関係を活かそうとする際にかかわりのある記憶
一人で本を読んで意味記憶に留めるだけでなく、仲間の私的論理の触発される切磋琢磨で培われ、研修中のエピソードがたくさん生まれ、そのことによって動機づけられ、日常生活の対人関係で鍛錬する学び方の方が、長期記憶効果が望まれる点で、ずっと効果的であることをご理解いただけたことでしょう。
<お目休めコーナー>7月の花(6)
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