○名古屋市博物館 特別展『比叡山と東海の至宝-天台美術の精華』
http://www.museum.city.nagoya.jp/tenji18/061021/1020.html
仏像展企画目白押しの2006年秋も、いよいよフィナーレ。結局、全部は行けなかったが、この展覧会は、最後の週末になんとか間に合った。
本展を構成するコンセプトは2つ。1つは、天台宗開宗1200年の記念イベントである。そのため、天台宗の諸寺院から、有名な寺宝が集められている。愛知・瀧山寺(ここは行った!)の天台大師坐像(頭上に薬缶のフタみたいな「禅鎮」を載せている)とか。岐阜・横蔵寺(ここも行った!)の十二神将立像とか。滋賀・延暦寺の維摩居士座像は、あ~『最澄と天台の国宝』展で、見た見た!とすぐに思い出した。左右にはねた八の字髭が、「三銃士」か何かに出てきそうな、洋風紳士の顔立ちなのである。
もう1つのコンセプトは、地元・東海地方の知られざる名宝を集めたこと。愛知・密蔵院の薬師如来立像(意外と小さい仏様だった)を用いたポスター、チラシには、「秘仏が語る1200年」という大胆なコピーが、小さな活字で入っている。実際、会場には「○○寺の秘仏本尊である」等の解説を付けた仏像がいくつも並んでいる。
まあ、宗教的な理由で秘仏であるものと、管理の手が行き届かないので結果的に公開していないものとがあると思われるが、どちらにしても、ふだん見ることのできない仏像を拝めるのはありがたい。春日井市・密蔵院(妙なホームページを持っている)の十一面観音立像(県文)や、同じく春日井市・高蔵寺の薬師如来坐像(市文)など、なかなかよかった。で、春日井ってどこ?(東海地方は不案内)
岐阜県郡上市の長瀧寺に、南宋時代の韋駄天立像(と南宋版大蔵経)があるとか、名古屋市・聖徳寺に『白描因果経』(これ、生気があってうまいなあ!!)が伝わっていることは、今回おぼえた耳寄り情報。いつか役に立つことがあるかもしれない。「秘仏」を見に来た身に、最後の三重県松阪市・朝田寺(ちょうでんじ)の、曽我蕭白筆『唐獅子図』双幅は、できすぎのおまけ。しかし、この朝田寺は、生きた信仰の寺で、観光で行くのは、ちょっと怖いかもしれない。→詳細。
http://www.museum.city.nagoya.jp/tenji18/061021/1020.html
仏像展企画目白押しの2006年秋も、いよいよフィナーレ。結局、全部は行けなかったが、この展覧会は、最後の週末になんとか間に合った。
本展を構成するコンセプトは2つ。1つは、天台宗開宗1200年の記念イベントである。そのため、天台宗の諸寺院から、有名な寺宝が集められている。愛知・瀧山寺(ここは行った!)の天台大師坐像(頭上に薬缶のフタみたいな「禅鎮」を載せている)とか。岐阜・横蔵寺(ここも行った!)の十二神将立像とか。滋賀・延暦寺の維摩居士座像は、あ~『最澄と天台の国宝』展で、見た見た!とすぐに思い出した。左右にはねた八の字髭が、「三銃士」か何かに出てきそうな、洋風紳士の顔立ちなのである。
もう1つのコンセプトは、地元・東海地方の知られざる名宝を集めたこと。愛知・密蔵院の薬師如来立像(意外と小さい仏様だった)を用いたポスター、チラシには、「秘仏が語る1200年」という大胆なコピーが、小さな活字で入っている。実際、会場には「○○寺の秘仏本尊である」等の解説を付けた仏像がいくつも並んでいる。
まあ、宗教的な理由で秘仏であるものと、管理の手が行き届かないので結果的に公開していないものとがあると思われるが、どちらにしても、ふだん見ることのできない仏像を拝めるのはありがたい。春日井市・密蔵院(妙なホームページを持っている)の十一面観音立像(県文)や、同じく春日井市・高蔵寺の薬師如来坐像(市文)など、なかなかよかった。で、春日井ってどこ?(東海地方は不案内)
岐阜県郡上市の長瀧寺に、南宋時代の韋駄天立像(と南宋版大蔵経)があるとか、名古屋市・聖徳寺に『白描因果経』(これ、生気があってうまいなあ!!)が伝わっていることは、今回おぼえた耳寄り情報。いつか役に立つことがあるかもしれない。「秘仏」を見に来た身に、最後の三重県松阪市・朝田寺(ちょうでんじ)の、曽我蕭白筆『唐獅子図』双幅は、できすぎのおまけ。しかし、この朝田寺は、生きた信仰の寺で、観光で行くのは、ちょっと怖いかもしれない。→詳細。