見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

東京長浜観音堂(日本橋)を見に行く

2021-09-07 21:03:22 | 行ったもの(美術館・見仏)

東京長浜観音堂 『聖観音立像(長浜市南郷町)』(2021年​7月10日~9月12日)

 上野の不忍池の東畔で、4年半にわたって観音像の展示をおこなってきた「びわ湖長浜KANNON HOUSE」が閉館して半年あまり。その後継施設が日本橋にオープンしたという情報を得た。

観光情報サイト「長浜・米原を楽しむ」(2021/4/5)記事
この度、びわ湖長浜KANNON HOUSEに引き続き、長浜市の観音像とその背景にある長浜の祈りの文化を首都圏の方にお届けするため、令和3年7月~令和4年2月までの約8か月間、東京日本橋にて「東京長浜観音堂」を開設することとなりました。約2か月交代で、長浜市から観音像1躯にお出ましいただきます。

 日本橋なら私の自宅からお散歩圏内なので、いつでも行けると思っていたら、会期末が近くなってしまった。慌てて行ってみたら、ゴルフショップのあるビルの4階で、え、ほんとにここ?と不安を感じながら、エレベーターで4階に上がる。

 フロアの1室、開け放たれたドアを覗くと、「KANNON HOUSE」の内装がそのまま再利用されており(やや手狭)、観音さまがいらっしゃった。こちらは長浜市南郷町の八坂神社境内観音堂に伝わった聖観音立像で、現在は自治会の集会所で管理されているとのこと。受付の女性の方が、立て板の水の解説をしてくださった。

 ところどころ金箔の痕跡が粉のように残る。また右手に蓮のつぼみを持ち、左手を添えるポーズは、比叡山の横川中堂の聖観音と同じであるとのこと。調べてみたら、確かにそうだ。

 胸の正面に観音を表す梵字が刻まれているのが珍しい。修理のために魂を抜き、再び魂を入れたときに刻んだものではないかとおっしゃっていた。背面には、修理関係者の人名等が大きな文字で墨書されていたが、うまく写真に撮れなかった。残念。

 「学芸員の方ですか?」とお尋ねしたら「そうです。専門は仏像ではないですけど」とのこと。長浜市からの派遣で、2週間、ホテルに泊まり込みなのだそうだ。以前の「KANNON HOUSE」でもスタッフの方が少し案内をしてくれることがあったが、学芸員という感じではなかったように思う。展示された仏像を見るだけでなく、地元の学芸員の方とお話できるのはとても貴重でありがたい。

 9月15日からは安念寺のいも観音さん(2躯)がお出ましになるそうで「次の学芸員は仏像が専門です!」とおっしゃっていた。次回も忘れずに見に行こう!

寺社NOWオンライン:お江戸日本橋に湖北「観音の里」のホトケさまがお出ましに!(2021/9/3)

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