見もの・読みもの日記

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2021フィギュアスケートNHK杯 in 東京

2021-11-15 21:56:32 | 行ったもの2(講演・公演)

2021NHK杯国際フィギュアスケート競技大会(11月12-14日、国立代々木競技場第一体育館)

 最初の売り出しで1日目と3日目(エキシビション)をゲットし、2日目は、トレードを申し込んで粘ってみたが、駄目だった。今年はコロナ対策で入場者を定員のおおむね50%に制限したとという。確かに観客席の最上段や隅の区画はまるごと空いていたが、良席はぎっしり埋まっていた。

 しかし残念だったのは、直前に出場を取りやめる有力選手が相次いだこと。11/4に羽生結弦選手、11/5に紀平梨花選手、11/8のロシアのトゥルソワ、アイスダンスのホワイエク/ベイカー組の欠場が発表になった。その上、初日は、演技直前の6分間練習でウサチョワが転倒、細い体を抱きかかえられて退場し、競技を棄権するのを目の当たりに見てしまった。どうか選手のみなさん、ステイヘルシーで。

 初日の金曜は有休を取ったので、ペアの冒頭から全演技を見ることができた。3位になった三浦璃来/木原龍一組(りくりゅう)の「ハレルヤ」には感動して涙が出てしまった。最終的にSPもFSも順位は変わらなかったが、1位のミーシナ/ガリアモフ、2位のタラソワ/モロゾフ、4位のケイングリブル/レドゥク、みんな美しかった。日本のテレビでは、ペアが放映される機会が少ないので、やっぱり現地に来てよかったと思う。

 アイスダンスは、7位の小松原/コレト組、6位の村元/高橋組(かなだい)ともによく頑張った。個人的には正統派の小松原組のほうが好き。村元組のSP「ソーラン節」はヤンキー風味が強すぎるが、技術的にはずいぶん仕上がっていた。しかし第2グループ5組が登場すると、まだまだ世界上位とは格の違いがあることを思い知らされる。優勝したシニツィナ/カツァラポフ(シニカツ)、2位のチョック/ベーツ(チョクベイ)、3位のフィア―/ギブソン、そして4位のスペインのウルタド/ハリャービンも、みんな美しくて個性的で、ハイレベルなテクニックを堪能した。

 女子シングル、坂本花織ちゃんは期待どおり。欠場の紀平梨花選手に代わってINした河辺愛菜ちゃんの堂々とした演技にびっくりした。男子シングル、宇野昌磨くんはもちろんよかったのだが、その前に、三浦佳生くん、樋渡知樹くんの活躍が嬉しく、山本草太くんの渾身の「Yesterday」には感動した。あと名前は知っていても、生で見るのは初めてだったのが、ヴィンセント・ジョウ(いいなあ)、ナム・ニュエン、カムデン・プルキネン。実は名前も知らなかったのだが、このNHK杯3日間で完全にファンに落ちたのが、韓国のチャ・ジュンファンくん。ロックもクラッシックも行けるが、FS「トゥーランドット(誰も寝てはならぬ)」の王子様ぶりが好き。とにかく男子は楽しくて、忙しかった。

 2日目は、家事と呑み会の合間にテレビとネットで観戦。NHKは、アイスダンス以降の全演技を地上波中継してくれた上に、終わった演技はすぐに特設サイトで動画配信してくれた。感謝、感謝。毎月の受信料が無駄になっていないことを実感した。

 3日目、今年のエキシビジョンは、奇をてらった演出で驚かす選手が少なく、高い技術をしっかり見せてくれた。ただ、楽曲は、お客さんがよく知っていて楽しめるものを選んでいるように思う。河辺愛菜ちゃん、韓流ドラマ「愛の不時着」のテーマだったし(笑)。

 開演前と休憩時間のインタビューコーナーも面白かった。高橋大輔選手は、りくりゅうや宇野昌磨くんへのインタビューアー役も兼任。シングルからペアに転向した木原龍一選手が、身体を作り替えるための筋トレのつらさを告白して「二十歳過ぎて転向するのは」と嘆くのを聞いて、「僕は三十過ぎですけど」とつぶやくので噴き出してしまった。でも笑いごとでなく、高橋選手の肉体改造はすごい。やっぱり一流アスリートなんだと思う。そして、りくりゅうペアはどこまでも可愛い。宇野昌磨くんは、平昌五輪の頃とは別人のように受け答えがしっかりしていて、親戚の子が大きくなったみたいに嬉しかった。

 休憩時間には、荒川静香さんと高橋成美さんが、坂本花織選手、河辺愛菜選手にインタビュー。そのあと、ヴィンセント・ジョウ選手が登場。実は、小さい頃からどーもくんが大好き(ファンの間では有名)だそうで、リアルどーもくんと対面。感想を聞かれて真顔で「Beautiful!」と言っていた。ヴィンス、いい子だなあ。

NHK杯男子2位のジョウ、どーもくんと対面「僕だけが話せるなんて光栄」(スポニチ2021/11/14)

 2022年は札幌だそうだ。自分の生活環境がどうなっているか、出場選手がどうなるか(誰が現役を続けているのか)分からないけれど、できればまた観戦したいな。

 ところで、国立代々木競技場第一体育館は、丹下健三が1960年の東京五輪のために設計した。

 私は半世紀以上、東京に住んでいるが、中に入ったのは初めて。天井がカッコいい。しかしトイレが少なすぎるのが不満。

 羽生くんと梨花ちゃん。叶わなかった夢の痕跡を記念に。

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