見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

羽生結弦展2022(東京)+MUSE ON ICE(京都)

2022-05-15 21:26:08 | 行ったもの(美術館・見仏)

 連休中に見に行った展覧会のレポートが、まだ書き切れていない。まず、東京と京都で見たフィギュアスケート関連の展覧会から。

■日本橋高島屋S.C. 『羽生結弦展2022』(2022年4月20日~5月9日)

 読売新聞の報道写真を中心に、スポーツフォトグラファーの田中宣明さん、写真家の能登直さんの作品を加えた写真パネル約100点、さらに羽生選手の衣装や用具、メダルなどを展示し、最新シーズンまでの歩みを振り返る。

 2018年の『応援ありがとうございます!羽生結弦展』(4月~高島屋日本橋店ほか巡回)も見に行きたかったのだが、長蛇の列ができる大盛況と聞いてあきらめた記憶がある。今回は、事前予約制(入場無料)だったので、幸い、参観することができた。シニアに上がったばかりの頃の初々しい写真(ロミジュリの衣装!)に始まり、さまざまなプログラム、競技会、アイスショーの名場面の写真が並ぶ。たまに、このときは会場で生観戦していたかも、という写真があると、格別に嬉しかった。

 写真パネルは、だいたい時系列順になっており、スケート好きの童顔の少年が、闘志あふれるファイターにして稀代のエンターティナーに成長し、北京五輪で4Aという孤高の大技に挑むという、ひとつの「物語」が展開するので、その「物語」の魅力に没入していく感覚を味わった。北京五輪の競技中や競技直後の写真を見ると、まだ胸が騒ぐのを抑えられない。けれども、五輪エキシビ「春よ来い」の美しさ、全て終わったあとの穏やかな表情の写真もあって、最後は浄化された気持ちになった。

 衣装は4点。SEIMEI(内着は紫色ver.)、マスカレイド、LMEY、そして天と地。衣装デザイナーの伊藤聡美さんのデザイン画も興味深かった。ジャージとスケート靴には、生身の羽生くんを感じた。

 グッズはいろいろ目移りしたが「天と地」のハンドタオルとボールペンを購入。

 ■Gallery SUGATA(京都) 『MUSE ON ICE 伊藤聡美出版記念展』(2022年4月16日~5月8日)

 連休中に京都に行く計画で情報を収集していたら、羽生結弦選手をはじめ、国内外のフィギュアスケーターの衣装を手掛ける伊藤聡美さんの作品集出版を記念して、京都のGallery SUGATAで展覧会が開かれていることが分かったので、行ってきた。

 ギャラリーSUGATA(素形)は室町通二条下ル。観光地ではないので、あまり来たことのないエリアだった。表通りに面して「然花抄院」という町家ふうの和菓子屋さんとカフェがあり、その奥にギャラリーがある(ギャラリーを参観すると、和菓子屋さんの割引券をくれる)。

 展示は、11選手・組の23着の衣装と、伊藤聡美さんのデザイン画。ボツ案も展示されていて、試行錯誤の跡がうかがえるのが面白かった。羽生選手の「Origin」黒色ver. を間近に見ることができて眼福。伊藤聡美さんの「圧倒的魔王感の衣装」という表現は、的確すぎて笑ってしまった。

 このほか、紀平梨花ちゃん、樋口新葉ちゃん、三原舞依ちゃん、宇野昌磨くん、かなだい(村元哉中&高橋大輔)、メドベージェワなど、ああ、この衣装も、あの衣装も伊藤聡美さんのデザインだったのか!と再認識した。印象的だったのは、宮原知子さん。女性スケーターの場合、胸を広めに開ける(肌色の当て布で覆う)ものが多いが、宮原さんの場合、前身頃は胸をしっかり覆い、背中を大胆に見せる衣装が2点出ていた。小柄な彼女はこのタイプが似合う。あと、ボーヤンの北京五輪SP衣装も、大人っぽく上品で、さりげない中国テイストが私の好みだった。

コメント (1)
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