見もの・読みもの日記

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2023年11月関西旅行:奈良・陰陽町

2023-11-12 22:50:26 | 行ったもの(美術館・見仏)

 週末に有休を1日足して、関西大旅行(京都~奈良~大阪~和歌山)をしてきた。2日目は朝から奈良博の正倉院展を見るつもりだったが、1日目にうまく見ることができてしまったので予定変更。先月、歴博の展示『陰陽師とは何者か』を見て以来、ずっと気になっていた奈良町の陰陽町(いんようちょう・いんぎょまち)を訪ねてみることにした。

 場所はGoogleマップですぐに見つかる。元興寺の南西あたりなので、猿沢の池の西側、柿の葉寿司の平宗の前の道(伊勢街道)をぶらぶら南下する。久しぶりに歩く懐かしい道だが、ずいぶん新しい住宅やお店が増えていた。バスも通る「ならまち大通り」で一区画西に進んで、さらに南下。このあたりは脇戸町・高御門町で、しばらく行くと再び西に入る道があるはずなのだが、一度は見逃して通り過ぎてしまった。慌てて戻って、陰陽町の入口となる細道を見つける。なんだか住宅街の中の隠れ里みたいである。

 陰陽町は、このわずか100メートルほどの細道(西側は下り坂になる)と、真ん中あたりで南に向かう袋小路(歩いてみたが抜けられなかった)のT字路を囲む一画なのだ。

 T字路の要の位置に鎮宅霊符神社がある。説明書きには「陰陽師の鎮守として祀られた」とあり、歴博『陰陽師とは何者か』のチラシも貼られていて、うれしくなってしまった。「鎮宅」霊符神の解釈として、新しく建てた家屋に入居するときにお札・お守をいただくとよいと書いている観光ガイドも見たが、どのくらい信じてよいものか。鎮宅霊符神といえば、道教の最高神(玄天上帝)である。よくある図像は、垂髪のおじさんが足元に玄武(亀と蛇)を置いているヤツ。

同社のご朱印は御霊神社でいただけると観光ガイドにあったが、寄らなかった(御祭神が御霊フルメンバーで怖そうだったので)。

T字路の要あたりから西を望む。何の変哲もない、少しもの寂びた住宅街である。

 せっかくなので、久しぶりに元興寺さんにも寄った。「浮図田」と呼ばれる石仏・石塔を集めた区画、桔梗の季節に来たことはあったが、この季節はこんな感じ。華やかで美しい。法輪館(宝物館)で『菅原遺跡と大僧正行基・長岡院』(2023年10月21日~11月12日)という興味深い展示も拝見することができた。

 帰りは、下御門商店街・餅飯殿センター街を通って、近鉄奈良駅に向かった。このあたり、駅直結の東向商店街に比べると、観光客の少ない地元民の商店街という印象だったが、すっかり様変わりしていて、外国人観光客の姿も多かった。


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