見もの・読みもの日記

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山西貧乏旅行【6日目】平遥~洛陽

2005-08-25 18:33:32 | ■中国・台湾旅行

■河南省まで

 今日で山西省とはお別れ。函谷関を経由して、河南省の洛陽まで走る。午前中は、車に乗りっぱなしの長旅である。

 これに先立つ4日目のこと、ガイドの于さんから、我々に「クレーム」の申し入れがあった。このツアー、数年前から、我々は、当初の予約金の中に昼食・夕 食代を含めないスタイルを取っている。と言っても、だいたいは、現地でガイドさんが案内してくれるお店に文句を言ったことはないし、トラブルもなかった。

 しかし、于さんは、こういうスタイルは初めてだと言う。初日、自分と運転手の昼食・夕食代は、出してくれないかという申し出が、団長の石川さんにあった らしいが、結局、その件はうやむやになって、于さんがずっと運転手さんの食事代を払っていた。中国では、団体用の定食コースを用意しているレストランに入 ると、運転手とガイドの食事は、自動的に付いてくるらしい。これがあるとないとでは、ガイド商売の収支に大きな違いが出るわけだ。しかも、一品料理の調理 は、コースに比べて時間がかかる。そこで、少なくとも昼食は、団体客用のコースにしてほしいというのが「クレーム」の1つ目。

 それと、我々が、あまり于さんに積極的に話しかけないので、喋りたがりの于さんは、業を煮やしていたらしい。「もっと私を信用して、何でも聞いてほしい」というのが「クレーム」の2つ目。

 そんなこともあったので、この日、長旅の車中では、石川さんが気をつかって、さかんに于さんに会話の水を向ける(さすが、渉外係長!)。

 その結果、学生時代、「そばに図書館があったから勉強できたんだよ」という于さんの波乱の半生記から、山西省を牛耳る石炭会社の横暴・非道ぶり、共産党 幹部のゴシップ、河南人の悪口など、いろいろな話を聞かせてもらった。個人的に、いちばん興味深かったのは、貴州で発見された石に「中国共産党亡」という 文字が刻まれていたという話。ホントらしい。

■函谷関、千唐志斎

 黄河を渡り、河南省に入る。函谷関には、「鶏鳴狗盗」の故事にちなんで、大きなニワトリの像があり、小さなポケットにコインを投げ入れると、ニワトリを 鳴かせることができる。女性3人が挑戦したが、中村さんも江川も失敗したあと、菅野さんが見事成功!「吉祥如意(何でも思いどおり) 」のお墨付きをもらった。

 洛陽の手前、新安県にある千唐志斎は、唐代の墓誌を中心に、西晋・北魏から清、民国に至る1400点以上の墓誌・石刻を、タイルのように建物の壁に塗りこめて展示している。もと、張鈁という人の個人コレクションだそうだ。


千唐志斎。無数の墓誌に埋められた壁。

 観光地としては、まだ一般的でないため、何度も通行人に道を聞き、迷いながらの到着だった。建物と庭園はなぜか洋風。時間と場所の感覚が失われて、異空間に迷い込んだような、不思議な浮遊感を味わうことができる。

(2020/5月 旧geocitiesから移設)

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