最近、自分の住んでいる所から日本国内そして世界へと目を向けてみると、気象状況も含めて何か今までにない変化や動きを感じています。 皆さんはどう思われますか
そんなことで、今回は過去の動きの一端を見ることができるという伊豆を歩いて来ました。 46億年前に誕生した地球は、その姿を変え続けてきました。 大気中に酸素のない時期もありましたし、地球全体が寒く凍りついていた時期もありました。 大陸も初めからあったわけではなく、プレート運動や火山活動によって作られ、場所や形を変え続けています。
伊豆半島の歴史は、約2000万年前にさかのぼります。 当時の伊豆は、本州からはるか南のかなた数百Km先の太平洋の海底に沈む火山群でした。 その後、フィリピン海プレートの北上の動きに合わせて、日本の本州に接近、衝突。 現在の半島の形になりました。 約60万年前のできごとです。 衝突後、20万年前までは、半島上のあちらこちらで噴火が続きます。 天城山や達磨山といった伊豆の大型火山が誕生し、現在の伊豆半島の骨格を形づくりました。
これら大型火山の活動が終わると、日本には数少ない単成火山群の活動が始まります。 大室山に代表される「伊豆東部火山群」の誕生です。 また、フィリピン海プレートの動きは、現在も伊豆半島を本州に押し込み続けていて、緩やかな地殻変動が伊豆の大地の多様性を今もなお育み続けています。
まず最初に訪問したのは、今年の4月2日にオープンしたばかりの伊豆半島ジオパークミュージアム『ジオリア』。 「南から来た火山の贈りもの」をさがしに行こうと小さい子供たちにも興味が持てるような造りの施設で、私たちも楽しく見学できました。
11時10分、だるま山高原レストハウス到着。 ここからは伊豆半島が本州に衝突した接点部分や、さまざまな時代の成り立ちでできた地形を眺めることができました。
12時40分、船原スコリア丘に到着。
広大な採石場で、ここ船原火山列はおよそ15万年前の伊豆東部火山群最古の噴火でできたスコリア丘とのことです。 粘り気の少ないマグマのしぶきが火口から噴き出ると、空中で冷え固まってスコリア(火山噴出物の一種:黒っぽい軽石)となり、火口の周囲に積もってスコリア丘と呼ばれる山を作ります。 ここでは採石をしているのでスコリア丘の内部構造を採石場の方が説明して下さいました。
普段、操業中は入れませんが、今日見学出来たうえ探した「火山弾」が頂け、とてもラッキーでした。
13時40分、旭滝到着。
一見では普通の滝でしたが、良く見るとお城の石垣の上から水が流れ落ちている感じでした。 滝の岩盤が5~6角形のような岩で、それが石垣のように組まれている感じなのです。
この旭滝は、かつて火山の地下にあったマグマの通り道が地上に姿を現した「火山の根」の一部だそうです。 火山の根の側面にあたる この場所では、横方向からマグマが冷やされたため、横向きの柱状節理を見ることができました。
柱状節理は、マグマが冷え固まるときに縮んでできる割れ目で、マグマが冷えた側から柱が伸びてゆく性質があるようです。
14時30分、下白岩到着。 普通の農道脇の土の壁である地層が、約1100万年前の南洋であることを示す証拠の「有孔虫化石」(レピドシクリナ)が発見されたところなのです。
最古の生物で第三紀の化石種、ほとんどが海産。 大量に堆積して軟泥をつくり、地層学の研究や油田探査などに役立っているようです。 有殻の根足虫類で殻径1mm以下のものが多い。
15時30分、丹那断層公園到着。
ここは1930年に起きた北伊豆地震によって生じた断層のずれが保存されています。
左横ずれ断層の活動により、当時の水路や丸く作られた池の石枠が、断層に沿って約2m程度ズレているのが確認できます。
また、地層のズレを観察できる施設がありましたが難解で、施設外での断層の動きの方が実感できました。
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