付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「異世界王朝物語1」 横山ひろと

2024-05-27 | 異世界転生
 日本の大学生ヒロはトラックにはねられそうになった子供を助けようとして死んでしまい、無駄な努力ではあったが少しは報いてやろうと異世界に転生することになった。しかし、臨死体験をしたせいで「幽霊が見える、会話ができる」体質となり、そんな人間は死霊術師(ネクロマンサー)と呼ばれるらしい。
 そんなヒロは浄霊師(エクソシスト)フィリアに監視されながらギュンメル地方の田舎、クマロイ村から新都へと向かうことになるのだが、道中で同じく除霊を生業とする説法師(モンク)の千早と出会う……。

 コミカライズのみなのでコミックを購入。
 正直、面白いけど、人に勧めるのが難しい作品です。そもそもスロースターター。1巻だけだと王朝の「お」の字も出てきませんものね。いかにも典型的なファンタジーっぽい異世界に転生して、異能スキルを手に入れた主人公がツンデレっぽいヒロインと出会い、旅をしながら大きな街の学園を目指す……まででたぶんこのペースなら3冊か4冊。そして、学園で事件とか解決しながら学友たちとの交流を続けていくうちに北族との大戦争に巻き込まれます。死屍累々の争いが終わって学園も卒業となり、男爵に任じられて西の王都へ向かってから、やっと「王朝」っぽい展開になります。コミックでいくと20巻くらいで王都到着かな。そのあたりから、また雰囲気が変わります。
 都のありようが西洋ファンタジー風から東洋、むしろ王都は左京と右京に別れていてとか、正四位下の式部卿宮が立花典侍の元へ通っているとか平安京っぽくなります。特に恋愛やつきあいで歌を読めないとダメというあたり。武功だけでも知謀だけでもダメで、雅さが足りない……とか言われる主人公の活躍に乞うご期待!(コミック換算で何十巻になるんだろう?)

【異世界王朝物語~転生したらネクロマンサー扱いされているわけだがそれも悪くないかと思い始めた~1】【渡辺進】【横山ひろと】【文藝春秋】【小説家になろう
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