祖父も父も槍働きで名の知れた勇者で母親は聖女という、名門貴族の総領息子となるはずのドイルだったが……、グレた。身分を笠に着て、横車を押したり気にいらない人間を虐めたり。周囲のグレンへの評価はどん底まで落ちていたが、高熱に浮かされ生死の境をさまよっている間に彼は前世の記憶を思い出していた。思い出しただけでなく、このままでは自分には先がないと、15歳の少年ではなく成人男性としての良識が理解させたのだ。
こんな馬鹿息子でも愛してくれた両親や婚約者たちのためにも、今度こそ真っ当な人生を歩まなければならないと。
それはマイナスからの再スタートだった……。
「俺の負うべきものを誰かに任せるのではなく、自分自身で背負って生きていきたいと思っているのです」
ドイル・フォン・アギニスはそう誓った。
主に自分自身が立ててしまった死亡フラグを折るために。
剣と魔法の世界での学園生活で、容姿にも家柄にも（何より欲しかったものを除いては）能力すらも恵まれた主人公がどん底から這い上がろうとする話で、これだけ恵まれていたらどん底からだって這い上がるのはラクだろう……と思わないでもありません。結局、チートなんですが、なんかウェブ連載の頃から好きなんですよね。回りが常軌を逸するくらい主人公を好きすぎで、それが一周してしまって嫌み臭さを消しているのかもしれません。
イラストが頑張っているのだけれど華が不足気味。具体的には「バラ100本の花束」がせいぜい15本程度にしか見えない残念感。
いかにも少女マンガ的な展開になっているし、そんな絵柄だし、もっと花を盛ろうよ？
【甘く優しい世界で生きるには１】【深木】【だぶ竜】【ＭＦブックス】【ウェブ小説】【異世界転生】【人生やり直し】【馬】【色紙】
「これは命令だ。命令とは発令者が全責任を負うのだ」
表紙イラストの百夜さん、くっきりした目鼻立ちに太い眉毛で15かそこらの美少女のはずですが、ちょっと老けて見えますね。
「ラブストーリーは、斜め後ろから不意打ちに」
「まぁ、よくわからんが、やりたいことができたならいい。とりあえず、できることからやればいい。半年前のマインは森まで歩けなかった。外に出るのも嫌がっていた。今は自分で行って帰ってこられるんだから」
「ゴースト・ハント」シリーズで『悪霊がいっぱい』の続編。『悪霊がいっぱい』が見当たらなかったので、こちらから先に読んでみました。リライト新装版ではなく、ティーンズハート版。
今では時代劇のテレビドラマというと大河ドラマかなにかのときのスペシャル特番以外はろくに無くなってしまいましたが、70年代80年代の20時台21時台といえば時代劇が花盛り。18時台19時台の子供向けでもアニメ「赤胴鈴乃介」とか特撮「白獅子仮面」「魔人ハンター ミツルギ」「怪傑ライオン丸」、人形劇「新八犬伝」とかいろいろありました。
「無論統計は、確かに嘘つきだ。だが、一番マシな嘘つきだ」
5121を中心とした部隊は封鎖されていた熊本へと分け入り、野ざらしになったままの何万という学兵たちの遺骨収集を続けていた。無理矢理に運び込ませた浴場設備もキッチンも、それだけのことをして気晴らしでもしなければ耐えられる作業ではなかったのだ。
佐山貴大がある日突然、ＶＲＭＭＯのゲーム世界から本当の異世界へ飛ばされて、はや幾歳。
「勇者は自分の世界で探してね♪」
「人工知能に必要なのは、
『そんな（頭の中に視覚的に飛び込んでくる要素の多い）ＳＦだから、ＳＦ小説を読む場合にも、自然と視覚的な読み方をするＳＦファンがいる』ということから、本文と豊富なイラストによる相乗効果を意図した作品がアメリカで刊行されるようになったのが1970年代終盤のこと。これを総じて「イラストレイテッドＳＦ」と呼び、これが日本で翻訳刊行されるようになったのが1980年の『魔法の国が消えていく』以後のこと。
「０で割っちゃ、ダメです」
「倫理とは社会の“空気”が決めることだが、私にはその能力が欠けているからな」
