付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「燻り亦蔵」 松宮宏

2013-02-28 | その他フィクション
「報復はだめなんですよ。テロは憎い。しかし犠牲になるのはいつもふつうの人たちなんです」
 WTCの崩壊を見つめ続けた警察官、ジャック・ジャクソンの言葉。

「あした! 明日ですか、あしたニューヨーク行けって!」
 和邇メグルに与えられた新しいアルバイトは、ニューヨークで警察に捕まっている日本人男性のボディガードだった……。

 日本人がタバコ1本でアメリカに挑み、老獪な政治家がワシントンで夢を見る話。もしくは単調なイベントの繰り返しが次第にふくれあがっていって、だんだん話が大げさにおさまりがつきかねる状況に陥ってしまう剣劇ストーリー。
 男が1人路上でタバコを吸っただけで全米がひっくり返るような痛快なホラ話は好きだあ。それでいて、ちゃんとヒーロー小説にも剣劇にもなっているんだもの。

【燻り亦蔵】【くすぶりまたぞう】【松宮宏】【ena】【マガジンハウス】【喫煙ヒーロー小説】【禁煙法】【911】【大統領選】【床屋】【依頼退職】【月の石】【寸止め】
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「アコギなのかリッパなのか」 畠中恵

2013-02-27 | ミステリー・推理小説
「政治っていうのは危ない危険地帯、一旦足を踏み入れたら、抜け出すことの難しい未踏査地域だよなぁ」
 佐倉聖の感想。「権力は、失ったら買い戻せない」と言った人もいますが、そんなものです。

 大学生の聖は腹違いの弟を養うため、引退した大物政治家の事務所でアルバイト事務員として働いている。
 そんな聖には“オヤジ”こと大堂会長にあちらこちらの派閥議員から持ち込まれた面倒ごとが回されてくる。やれ、飼い猫の色がくるくる変わるだとか、秘書が新興宗教にはまってしまったとか……。

 日常の謎系の政治家ミステリ短編集。
 最近目立つ日常系学園ミステリと同様、謎そのものは複雑なものではないけれど、その先の解決がメインとなる話です。

【アコギなのかリッパなのか】【佐倉聖の事件簿】【畠中恵】【スカイエマ】【新潮文庫】【ユーモア・ミステリー】【心霊スポット】【ピッキング】【ダイエット】【選挙戦】
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「放課後のトラットリア(1)」 水口鷹志

2013-02-26 | 食・料理
「皆で楽しく作って、皆でおいしく食べる。それが料理やで!」
 海燕院あやめの言葉。

 突如異世界へ放り出された橘高校料理研究部の女子高生たちが、料理で異世界を変革していく……?
 短編小説「語られない言葉で語る約束」を収録。

【放課後のトラットリア】【水口鷹志】【橙乃ままれ】【メテオCOMICS】【異世界変革譚】【姿造り】【豚肉の林檎ソース添え】【クリームシチュー】【ドライフルーツ】【パン】【まれびと】【入浴】
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「緋弾のアリア~リローデッド」 赤松中学

2013-02-25 | 学園小説(不思議や超科学あり)
 暇なので、女の子の部屋でゲーム会がおこなわれることになり、唯一の男性である遠山キンジも無理矢理参加させられるはめに陥った。
 ところが、キャストオフ・テーブルなる「負けたら1枚ずつ脱いでいく」特別ルールが採用されてしまい……。

 荒事OKの何でも屋「武偵」を養成校を舞台にしたシリーズ番外編で、女子にモテモテの女嫌いの少年が巻き込まれた昼下がりの一幕。
 冲方丁の『マルドゥック・スクランブル-排気』もかくやという、1冊丸ごとゲーム対戦が続く1冊。イカサマだろうが超人プレイだろうがなんでもありの脱衣ゲーム小説となっています。章ごとにいちいちキャストオフ・テーブルの解説がつくのは、TVアニメ版のDVD特典だった連作短編をまとめたものだから。そこくらい直せばいいのに……。

【緋弾のアリア】【リローデッド】【キャストオフ・テーブル】【赤松中学】【こぶいち】【MF文庫J】【麻雀】【ビリヤード】【桃太郎電鉄】【丁半バクチ】【ルーレット】【ポーカー】【人生ゲーム】【房中術】
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「たくらむ技術」 加地倫三

2013-02-24 | エッセー・人文・科学
 TVのバラエティー番組「ロンドンハーツ」や「アメトーーク!」のプロデューサーが「ヒットの秘密と仕事のルール」を書いたもの。

「超一流とされる人はみなさん基本的に丁寧で常識的な方だということです」
 本当に強い人は強さを誇示しない。

 人気番組制作の裏側や人気芸人の素顔についてのエピソードを交えつつ、今までどうやって仕事をしてきたかを綴っていて、それはそれで興味深い。CM明けにまた同じシーンを繰り返すのにへきえきしていたので、ここで書かれていることに共感する箇所も多いけれど、どうやら主眼は「仕事のルール」にあるようです。
 「会議は短い方がいい」とか「先輩の愚痴にヒントがある」とか、部下として上司として社会人の心構えについてが軸になっているので、できれば学生のうちに読んでおいて欲しいですね。

【たくらむ技術】【加地倫三】【新潮新書】【ハードルは上げない】【ホメ上手】【一歩引く】【伝える力】【不快感は消す】【「負け」が必要】
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「ふくわらい」 西加奈子

2013-02-23 | 本屋・図書館・愛書家
「猪木さんになりたかった。ずっと猪木さんみたいになりたかった。でもなれなかった。天才にはどうしたってなれねぇ。でも、おいらには、これしかない」
 プロレスラー、守口廃尊の言葉。天才と凡人の違いを思い知ってなお、同じ土俵で戦い続けるしかない人間の業。

 鳴木戸定はほとんど感情を表に出さない子供だった。
 そんな彼女が唯一声をあげて大笑いしたのが「福笑い」だった。それ以後、ふくわらいが彼女の趣味であり、彼女の一部となった。幼い彼女は、紀行作家であり、彼女と同じく「ロボットみたいに感情の無い男」と周囲から言われていた父親に連れられて世界中を旅していた。その特異な体験が、彼女と世間の間に見えない壁を作ったのだ。
 そして、今の定は有能な書籍編集者として活躍していたが、周囲にとってはやはりおかしな、つきあいにくい人物なのだった……。
 
 白杖を振り回すのは視力に障害のある人が助け求めている合図、ただし現時点では福岡ローカルなルール……と。
 いろいろ紆余曲折あるけれど、つまりは「本当の自分、本当のあなたとはなんであるか」という話で、帯のあおり文句は「本年度最大級の感動小説」とあるけれど、『犬とハサミは使いよう』を編集サイドから見たような話になってます。
 一般的な常識人としてはひじょーーーーにつきあいづらい奇癖のある作家陣を、なだめすかし励ましおだて助言して作品を書かせる編集者の自己確認の物語なのだけれど、端から見ればその編集者が作家以上の奇人なのです。

【ふくわらい】【西加奈子】【朝日新聞出版】【人肉食】【雨乞い】【プロレス】【マルキ・ド・サド】【恋した女のパワー】
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「扉の魔術師の召喚契約」 空埜一樹

2013-02-22 | 異世界転移・召喚
 雛菊アヤメは普通にかわいいものや甘いものが好きな女子高生だが、きびしい父親のせいでろくに愉しむこともできない。
 ところがなにがどうなったのか、別の世界の魔術師ロイに召喚され、剣と魔法の世界へ飛ばされてしまった……。

 攻撃魔法をものともせず、拳で戦う女子高生の物語。チートなボーイ・ミーツ・ガールな冒険小説だけれど、普通の少女が異世界に召喚されて強くなったのではなく、逆に召喚されて弱くなっているというところがミソ。どんな女子高生だい?

「あたし、オタマで岩砕いたことあるし」

【扉の魔術師の召喚契約】【その少女、最強につき】【空埜一樹】【ぽんじりつ】【HJ文庫】【異世界召喚バトルファンタジー】【ネコ耳】【ヘビ女】【最強の盾】



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「ゲート1.接触編(上)(下)」 柳内たくみ

2013-02-21 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
 イラストも変わって『ゲート』の文庫版がスタート。1巻を2分冊してのスタートですが、表紙も中イラストも新規に起こされています。

 新宿を蹂躙した異世界の軍勢を巨大な門の向こうへ押し返した自衛隊は、そのままあちら側の世界へ進攻。ゲートの周囲を要塞化し、ドラゴンや戦士たちの東京侵入を防ぐ防人となった。だが、未踏の異世界を征服するわけにもいかず、現地勢力と接触して交渉すべく偵察隊を送り出すのだが……。

 立前を守って「怪獣と戦い、民間人を護る自衛隊」を描いたミリタリー・ファンタジー(オタク風味)。
 ソフトカバー版のイラストよりこちらの方が好きですね。キャラ的にも構図的にも。ただ、メカに関して執着心がなさそうなことだけが残念。巧くきちんと描いてはいるけれど、偏執狂的なこだわりが足りない。特にモノクロの戦闘ヘリや五稜郭型陣地はもっと描き込まないと……と贅沢を言ってみる。

【ゲート】【自衛隊彼の地にて、斯く戦えり】【接触編】【柳内たくみ】【黒獅子】【アルファポリス文庫】【超エンタメファンタジー】
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「式の前日」 穂積

2013-02-20 | 日常の不思議・エブリデイ・マジック
「誰かに愛されようとしなくてもいい。まずあんたが誰かを愛せばいい」

【式の前日】【あずさ2号で再会】【モノクロ兄弟】【夢見るかかし】【10月の箱庭】【それから】【穂積】【フラワーコミックアルファ】【月刊フラワーズ】
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「ゴールデンタイム番外 百年後の夏もあたしたちは笑ってる」 竹宮ゆゆこ

2013-02-19 | 学園小説(不思議や超科学なし)
「私の人生は一人SM大会だ」
 加賀香子の自己評価。そうして自分で自分をいじめ、いじめられ、その積み重ねで「完璧なお嬢さま」を生み出しているのだ。

 大学生の恋と笑いの青春小説。
今回は、二枚目だけれど住処はゴミの山の住人が遭遇したストーカーの恐怖、女子大生が海水浴へ着ていく水着を選ぼうとしているだけなのになぜかぐだぐだになっていく顛末、そしてへたな情けをみせたばかりに地獄にたたき込まれる一幕の3篇。
 このシリーズは、こういう短編の方が好きだな。

【ゴールデンタイム番外】【百年後の夏もあたしたちは笑ってる】【竹宮ゆゆこ】【駒都えーじ】【電撃文庫】【青春ラブコメ】【汚部屋】【水着試着会】【恐怖のライブ】
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「小説版めだかボックス【上】」 西尾維新

2013-02-18 | 学園小説(不思議や超科学あり)
「優秀な者ほど奴隷に落ちやすいんですよ」
 朳(木八)理知戯の言葉。

 箱庭学園の新入生、1年13組の黒神めだかは異端児だった。
 特異な個性と優れた能力を持つが故に登校免除されている13組生徒でありながら、律儀に登校してくるのだ。
 13組の担任など楽な仕事と期待していた久々原教諭は……。

 タイトルどおりなのだけれど単なるノベライズではなく、原作者によるコミック1話の前日譚を、本編には全く登場しない教師視点から描いたもの。コミックを知らなくても面白い気がするけれど、読んでいるからよくわからない。
 でも天才論は面白いよね。語っているのが、ソノバカギリさんなんでアレなんだけれど。

【小説版めだかボックス【上】】【久々原滅私の腑抜けた君臨または啝ノ浦さなぎの足蹴による投票】【西尾維新】【暁月あきら】【JUMPJBOOKS】
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「NOVA9」 編:大森望

2013-02-17 | 超能力・超人・サイボーグ
「正しい人というのは基本的に腹が立つものなのだ」
 宮内悠介『スペース蜃気楼』より。

 「ぱ」が自己主張をはじめたり、お客さまサポートセンターに閉じ込められたひきこもりだったり、本能寺で織田信長がモンガーになったり、都市奇譚的なホラーだったり、マルドゥック・スクランブルみたいなカジノの対決あり、百合ありメロン熊あり……と、いろいろなタイプの作品が押し込められたSFアンソロジー。
 なんでもありってのがSFの魅力の1つですね。それをしっかり堪能できる1冊。

【NOVA9】【書き下ろし日本SFコレクション】【大森望】【眉村卓】【浅暮三文】【斉藤直子】【森深紅】【田中啓文】【小林泰三】【片瀬二郎】【宮内悠介】【木本雅彦】【谷甲州】【扇智史】【河出文庫】【ペケ】【実験小説】【フロギストン】【口蹄疫】【ベルター】【太陽系宇宙土木】【拡張現実】
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「退屈姫君 恋に燃える」 米村圭伍

2013-02-16 | 時代・歴史・武侠小説
 第十代将軍・家治の御代、小藩の正室として嫁いだめだか姫だが、退屈で死にそうになる度に余計な事件に首を突っ込んで周囲の人間を振りまわしてしまう。
 そんなめだか姫が、今度は冷や飯ぐらいの将棋指しが身分違いの恋に苦しんでいると聞きつけ……。

「なあに、めだかが乗り出したのだ。つまらぬ色恋沙汰で終わるはずがない。必ずや大騒動になるだろう。いや、いざとなったらこのわしが、力ずくで天下の一大事にしてみせるわい!」
 この父にして娘あり。西条綱道の言葉。

 シリーズ3冊目。最初から順番に読んでいたけれど、日本史は『風雲児』から開眼した人間なので、田沼意次が旧態依然のステロな悪役でしかない作品には心底から楽しめないのですね。面白いから続きを読んでいたけれど、「また田沼が悪役かい」と少々げんなり。せめて『剣客商売』での田沼くらいにはして欲しかったけど、娯楽活劇には分かりやすい悪役が求められるのだから仕方がないかな。

【退屈姫君】【恋に燃える】【米村圭伍】【譜面】【将棋】
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★異文明は地球の文化が好き!

2013-02-15 | ランキング・カテゴリー
 最近はファンタジー世界に現代日本のオタク文化が持ち込まれて人気になるパターンの話が目立つので、そこまでの系譜を目に付く範囲でピックアップ。

 具体的な出典を覚えていないので要チェックなのだけれど、もともと「宇宙人が地球の放送電波をキャッチしていて、地球の言葉や文化に詳しい」というパターンはあるし、よくよく考えてみれば伝道師やヨーロッパの人間が未開地を冒険し、現地の人間にキリストの教えや文明の利器を伝えるエピソードはごく普通ですよね。
 そうか。これは伝道物語の類型なのか……。

『山椒魚戦争』 カレル・チャペック
 知能が高い山椒魚に道具を与え、言葉を教え、安価な労働者として使役したあげく、逆に人間が滅びそうになる話。
 1935年の作品ですし、同じ作者のロボットとかを見ていると、文化流入による混乱をテーマにしているのではなく、植民地批判であり文明批評ですね。文化や技術が流入しても、誰も喜んでないし、面白くもない。

『天翔ける十字軍』 ポール・アンダーソン
 空飛ぶ円盤で地球侵略にやってきた宇宙人を中世騎士の集団が撃退し、返す刀でキリスト教に基づいた封建社会を銀河系に構築してしまう話。こちらは無理矢理な武力侵攻による教化で、従来の物語の延長線上に皮肉を効かせたオチを用意したものではあるけれど「地球文化」の布教ではあります。

『異世界の帝王』 H・B・パイパー
 こちらで持ち込まれたのは「戦争の技術」と「火薬の製造法」であって、娯楽方面は特になし。

『地球人のお荷物』 アンダースン&ディクスン
 惑星トーカの現住生物ホーカは熊のぬいぐるみに似た姿と高度な知能を持っているが、モノマネが天性の資質。
 輸入された地球の書物や映画から自分たちの文明を書き替えて究極のモノマネ社会を構築してしまい、街にはシャーロック・ホームズや三銃士が闊歩するはめになり……。
 このあたりが、自分のイメージする「異文明は地球の文化が好き!」話の原点だな。

『超時空要塞マクロス』 
 銀河の深淵から侵攻してきた異星人の艦隊は、戦争しか知らない戦闘種族。正面からぶつかれば地球にとうてい勝ち目はなかったが、彼らにはアイドルソングやら男女の恋愛というものにまったく免疫を持っていなかった……。
 戦闘に特化した男ばかりの集団に「美味い食事」という文化が流入して禁欲的なグループが崩壊するのは和田慎二の『明日香ふたたび』。男ばかりの世界に女が出現して政変が起きてしまうのがA・B・チャンドラーの『惑星スパルタの反乱』。

『A君(17)の戦争』 豪屋大介
 人間と魔族が全面戦争に突入している裏で、蚊帳の外に置かれた国王と魔王は同人誌作りに日夜いそしんでいた……。
 異世界に流入した日本文化がしっかり根付き、最初は義務的だった国王付きのメイドさんたちが徐々に腐っていくさまは壮観。

『這いよれ!!ニャル子さん』 逢空万太
 地球が宇宙文明から保護されているのは、オタク的なサブカルチャーが貴重だからだと言い切ってしまったエポック・メイキング的な作品。
 でも、こんなに続いてヒットするとは思ってませんでした。

『ゲート』 柳内たくみ
 これは自衛隊と接触した異世界の文明が、コスプレをファッションの主流と思い込んだり、王族がBLを「芸術」だと言い張る話だという印象が強いけれど、ストーリー的には文化ではなく武力で決着がついてます。

『アウトブレイク・カンパニー』 
 シチュエーション的には『ゲート』に近いけれど、こちらは正反対に日本政府が武力ではなく文化で異世界を傘下に収めようとする文化侵略話。


 拾い方のせいなのだけれど、だんだん片寄っていくよね。
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「図説 宇宙開拓」 スティーブン・コールドウェル

2013-02-14 | 宇宙探検・宇宙開発・土木
 これもミューコンで落札したうちの1冊。

 銀河系に版図を広げた人類の、各植民星の開拓史を先住民族との戦いから資源開発、都市の建設までを豊富な図とともに紹介していくもの。
 1980年刊行。

 各惑星の主星からコード番号とか、本当にことこまかに設定されています。トラベラーで惑星のイメージがつかめないマスターの参考資料とかに使えそうです。

【Settlers in space】【Galactic Encounters】【The fight for survival on distant worlds】【Steven Caldwell】【Crescent】【図説 宇宙開拓】【孤立した植民星の生存のための戦い】【スティーブン・コールドウェル】
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