『人に一度ポジションを与えたら、その思うとおりにやらせてみるのが育成の秘訣である。優秀な者なら自分で考え、自分で成長してくれる』先帝もそうやって将軍に軍配を預けた。
香燻（カユク）ももうすぐ17歳だが、まだ男子であるとバレずに後宮に潜伏し、七殿五舎リーグで上位リーグに抜擢されるまでに至っている。しかし、チームは連戦連敗。
ついにシーズン途中での更衣交替という珍事が発生。
新たに浄鏡殿更衣の座についた阿丹は徹底的なチーム改革を断行した……。
皇帝の後宮で12人の女君を頂点とした2000余人の宮女によって構成された３リーグ制ペナントレースが繰り広げられ、後宮内ではスポーツ紙ばりのゴシップ記事が横行しているという、野球バカ小説にしてバカ野球小説の第２弾。あちこちに挿入される、盛柑殿と始萌舎のサスペンデッドゲームは本篇とまったく関係のない大バカもの。
登場人物すべてが野球をプレイしているかチーム運営しているか観戦しているか審判しているかという話ではあるけれど、あくまで後宮小説なので（辞書が「硬球小説」と変換したけれど間違ってない）性技の話も出てくるけれど、技名が「マサカリ」とか「サブマリン」とか莫迦でしょ？ せっかくのカラーイラストは残念だけれど。
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現代日本で鍛冶師を目指していた青年エイジは、気がつけば異世界にいた。記憶を失って。
「だいたいの未成年は、周囲の大人たちから、人生の処し方を学ぶもんなの(笑)」
コンビニ帰りの高校生、ヨージはいつの間にか森の奥深くにいた。
「君はいったい何様のつもりなの？」
「幸せになろう、楽しくすごそう、そう思って生きていくことに文句を言う資格なんか誰にもないわ！」
人間から仕掛けた戦いではあったが、結局、魔族は悪ということで滅ぼされるらしい。
「くるりん。人を思い通りに動かすことはできるけど、気持ちは絶対思い通りにならないから、傷ついちゃだめだよ」
「信頼するということと、負担をかけるということは別物ですよ」
迷宮の出口からほど近い場所に店を構える「古き良き魔術師たちの時代（オールドグッド）」
「仕事は生きることであり、生活そのものだ。でも生活保護は仕事をくれない」
「やりたいことばっかりやってちゃ人間は成長しませんよ～。学生時代はやりたくないことを我慢してやるためにあるんだそうですよ」
「サラリーマンは出来ない約束はしないんだよ。努力します、善処します、頑張りますが最強の武器なんだ」
「拷問と訓練は紙一重なの！ どちらも体を苛め抜く行為なの！」
エイギルにとって世界とは薄暗い牢獄のような部屋と闘技場でしかなかった。
