付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「八岐大蛇の逆襲」 ダイコンフィルム

2004-05-31 | 怪獣小説・怪獣映画
 街道沿いにあるコンビニは、やけに食玩に力を入れています。
 並んでいる種類や数は普通ですが、サンプルが充実しているんです。新商品が出ると必ず全サンプルをコレクション・ケースに並べて飾るんです。1つや2つがレジ前に並んでいれば「よくできてるね」の感想で済むのですが、全部がずらりとケース内に並ぶと魅力倍増でなかなか手強い相手になります。
 今回の敵は『世界の潜水艦』。食玩ではなく、フィギュア付浴用剤なのですが、自衛艦から深海探査艇、さらにはステルス実験艦からサブマリン707までバリエーションも豊富です。思わずレジ前でしげしげ眺めていたら、レジのおばさんが……
「箱買いなら全12種類、ダブらずに揃いますよ」
 シークレットはどうするんだ……じゃなくて、コンビニで箱買いを勧められたのは初めてですわ。やるな、ブライト!

 お菓子の方が捨てられて問題になった仮面ライダー・スナックにビックリマン・チョコと、おまけの方が扱いが上だったのは昔からとはいえ、今じゃ、付いてるお菓子なんかラムネ数粒とかガム1枚とか、とりあえず入ってますモード。今では、DVD付きのチョコとかガムなんてのまであるんだよねえ。
 そんな主客転倒のオマケ付き商品の中で、いちばん印象的だったのは、ゼネプロの『ダイコン4オープニングアニメ&八岐大蛇の逆襲』のムック(レーザーディスク付)かな。ジャケットサイズの4頁ほどのムックに、2時間のLDという豪華特典が付いてくる!
 『八岐大蛇の逆襲』は侵略目的で太古に地球にやってきた宇宙人が、スサノヲにやられたリターンマッチとばかりに巨大八岐大蛇メカで再戦に挑み、それをヤル気マンマンの自衛隊が迎え撃つという同人特撮映画。
 最近になってDVD化されたけど、OPアニメの方は無理だろうなあ。古今東西の特撮やアニメのキャラとかメカが総登場するものだから、版権が絶対に取れないと思う……。

【八岐大蛇の逆襲】【自衛隊】【怪獣】【侵略】
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船乗りだったタクシー運転手の回想

2004-05-14 | 雑談・覚え書き
 深夜に利用したタクシーの運転手さんは元船乗りだったそうだ。主に韓国航路だったけれど、ベトナム戦争の時分はカンボジアやマレーシアの方まで行っては、あちこちの軍艦や警備艇に臨検されてたそうだ。
 運んでいていちばんイヤだったのは、フィリピンからのトウモロコシ。温度が上がると発芽し、また当時は自動開閉式の屋根とかろくな温度調節機能がなかったので、船倉の温度が上がると船員総掛かりで鉄の扉を開け、雨が降るといけないのでテントシートを上に張り、また閉め畳み、温度が上がるとまた開け張り……を昼夜を問わず1日に何回も港に着くまでしていたのだそうだ。芽が出たらパーで、その損失は、航海士の負担になるから必死だったとか。
「税金の関係で酒や煙草は安かったし、煙草は配給もありましたからねえ。缶入りピースって知ってます?」
 かろうじて知ってる世代です。今でもあるのかな。
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「幕末志士の生活」 芳賀登

2004-05-08 | エッセー・人文・科学
 こういうところについでの話にでも書いてはみるもので……
 札幌で買い損なっていた『大奥の生活』と『幕末志士の生活』をEくんが代わりに買ってもってきてくれました。ありがたや、ありがたや。
 Eくんはいつものように、着物姿で手荷物を風呂敷に包み、その格好で空路札幌から名古屋にやってきました。前に一緒に食事をしに行ったときは、店の仲居さんたちにウケていて、「呉服屋さんですか?」とか聞かれていたが「普段着です」と答えていた。
 そういうや、死んだ爺さんも、こんな格好をしていたなあ……。

【幕末志士の生活】【大奥の生活】【幕末】【大奥】
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「熱い書評から親しむ感動の名著」

2004-05-04 | エッセー・人文・科学
 近頃よく見かける「あらすじ本」へのアンチテーゼもしくは便乗本が『熱い書評から親しむ感動の名著』という書評集。いわゆる名作なんてのは小学生の頃に子供向けを読んでおけば十分と思っているので、あらすじ本は不要と思うけど、書評集は……微妙だな。まあ、これはダンテから宮部みゆきまでの幅広いジャンルの本を、さまざまな形で料理してあるところが面白いかな……って、ごめんなさい。ぼく1編書いてます。
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「ポテチの妖精」茗荷屋甚六,「君とミュウと僕のこと」金華山鹿之介

2004-05-03 | 日常の不思議・エブリデイ・マジック
 ドリキャやプレステのソフトを作っているプリンセスソフトという会社があって、そこのサイトのショートストーリー・コーナーで見知った名前の作品を見つけました。
http://www.oaks-soft.co.jp/princess-soft/short/

 茗荷屋甚六の「ポテチの妖精」と、金華山鹿之介の「君とミュウと僕のこと」。

 どちらもちょっと幻想的なラブストーリーっぽいもの。あいかわらずの筆の冴えです。ショートストーリーなんで、内容にふれるとまんまネタバレになるから感想も書けないけれど、面白かったです。
 他の作家も水準ではあるけれど、「読者に想像の余地を残す」というのと「オチをつけることを放棄する」の境界がはっきりしない人が多い気がします。ちゃんとオチをつけ、その上で想像の余地を残すところが彼らの巧さです(というか、それがショートショートの醍醐味だよね)。

「ポテチの妖精」★★★★
「君とミュウと僕のこと」★★★★
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私小説の経費

2004-05-02 | 雑談・覚え書き
 昨年秋のことだけれど、国税庁で第3回国税審査分科会が開催されました。どういうものかというと、各界の代表を集め税務行政の現状についての説明をしたり質問を受けたりする場ですね。そこで作家の阿刀田高氏が日本文芸家協会の税務担当ということで、「作家の取材費が必要経費であるか否かの線引きはどのようにおこなわれるのか」と単刀直入に聞いているんですね。作家とかスポーツ選手とか芸能人とかは経費の範囲が本当に解りにくいですからね。
 阿刀田委員は長年の疑問を国税庁に問いかけます。

「日本には志賀直哉以来<私小説>という作家自身の生活を綴るジャンルがあるが、この私小説を書く作家の中には「おれは生きていることが全部取材費だ」(誰のセリフか知りたいぞ)という方がいるが、税務上はどのような取扱いになるのであろうか」

 ま、回答は平凡でした。「小説を書くのにどうしても必要なら経費だし、そうでなければ駄目。人生すべてが必要経費ということはありえないが、すべてが必要経費ではないとも言えない」と、いつものケース・バイ・ケースという結論(そしてたいてい「社会通念上、公正妥当と思われる範囲」とかいうあやふやな判定基準が用いられるわけですが…)。
 ただ、その補足で「10年前の旅行をもとに今年小説を書いても、期間対応の問題上、その1年に稼いだ原稿料から10年前の旅行費用を差し引くことは難しい」と言っていましたが、ということはそのときの経費を創作仮勘定とかに入れておいて、書きかけの原稿は仕掛原稿とかいう科目を作り、原稿料が入った年度で清算すれば良いという理屈になるんだろうか?
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