似合うか、似合わないか・・・

先日、高周波電力計の較正をしていただこうと久しぶりに渋谷まで出かけました。
埼玉の辺地に住んでいると、池袋から先は渋谷もハワイもほとんど同じ感覚です・・・

渋谷の駅に降りるのは久しぶりです。
半世紀ほど前は、宮益坂を登って「志賀昆虫」に捕虫網を買いに行ったり、ガード下にその頃あった日本野鳥の会の事務所に行ったりとしていましたが、就職したり結婚して子育て、その後は介護と同じ山手線でもほとんど利用することはありませんでした。

雑居ビルの確か４階だったことを記憶していました。
エレベーターを降りると、小奇麗な会社になっていました。
受付の方に聞くと、その新しい会社は今年から入居したので、それ以前の入居者については判らないとのこと・・・

以前に較正をお願いしたのは、５年ほど前でした。
私の父親と同年輩の方がお一人で事業をしていました。
たしか、私の記憶に誤りがなければ、二文字コールの方でした。

その時もコーヒーをいただきながら、ご自身が体験した戦中戦後のアマチュア無線の話を伺いました。
府中の郊外にＢ２９が迎撃されて墜落した時に、憲兵隊よりも先に現場に見に行って墜落機体の通信機器を見て、「日本はもう負けたな・・・」と十代の少年が墜落したＢ２９を観察した感想を考え深げに話しておられました。
確かに、もう当時はＢ２９ですとＳＳＢを使用して通信していたろうし、配線もゴムの被覆ではなく、プラスチックが多用されていたと思います。
以前に来たときに、体調の事を話していたので、もう事業をたたんだのかなと雑居ビルを後にしました。

帰りがてら、山手線の外側をブラブラと歩いていると、小洒落れた雑貨屋兼カフェ風の店頭で外国人の方が３人で談笑していました。
日本人だったら平日の午後には不似合いだったのですが、耳を傾けると独特の抑揚があるイタリア語の様でした。
身に着けているカラーリングも「如何にも！」というイタリアンカラーの着こなしでした。

極東の日本の街頭でも、ヨーロッパの国から来られた人は仕草が様になっているのは何なんだろうか・・・
モンゴロイドでは地面に座っている方が似合うのだろうか、アングロサクソンやコーカソイドは腰かけて足を組んでいるのが似合っているのだろうか。

還暦過ぎのモンゴロイドの爺さんは、渋谷の路上で深い思索に耽ってしまいました・・・