many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

猿蓑倶楽部 激闘!ひとり句会

2009-08-11 15:36:16 | 小林恭二
小林恭二 1995年 朝日新聞社
1993年から1995年まで朝日新聞の夕刊に週一連載していたものの単行本らしい。らしいというのは、私が新聞では読んでなかったから(そのころ朝日読んでたかもしれないのに)。
冒頭に必ず自作の句をひとつ掲載したうえでのエッセイ(?)である。
『俳句という愉しみ』の句会も同時期にあり、そこで自分は俳句を詠まずに、あとで本を作るときに評をしていると、俳人たちに非難されていたが、この本でもそのことは触れられている。
各章とも、俳句づくりに苦労しており、創作の悪戦苦闘ぶりを自ら語っているところが面白いのである。
連載中には、アサヒネットに俳句を投稿するネット句会の会議室を作成し、そこでの句会での激闘ぶりも実況しているが、「妖怪しばり」=一句のなかに必ず妖怪を登場させること、などの珍ルールは遊んでいて楽しそうである。
そんななかで、猫鮫(著者の俳号)流俳句のつくりかたとして、思いつく限りの言葉の組み合わせを並べて試行錯誤し、アタマが朦朧となったとこでエイッと投稿するという技が披露されているんだが、それはやっぱりセンスのある人だからできることなんだろうと思う。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 俳句という遊び ‐句会の空間‐ | トップ | 合本 俳句歳時記 新版 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

小林恭二」カテゴリの最新記事