かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

松本竣介展

2025年02月14日 | Culture・Arts


今日は、午前中関西でお仕事。
帰りに、大山崎山荘美術館に、初めて行ってみた。
山崎と言えば、サントリーの山﨑。



小さな駅。
快特が止まる高槻から2駅目で、便はいい。



駅から、美術館まで、シャトルバスか出ていたが、時間が合わずに、歩いて行った。
スロープの上りがきついが、距離は、大したことはない。



山荘への入り口にあるトンネル。
この山荘は、元々ニッカの創業に参画した加賀正太郎氏の別荘だったが、その株を譲り受けたアサヒ初代社長の山本為三郎氏が、引き継ぎ、1996年にアサヒビール大山崎山荘美術館として開館したのだそうだ。
サントリーじゃなくて、ニッカ&アサヒだった。
ちょっとややこしい?
トンネルの前に看板があり、夏目漱石が招待されて、訪れたとある。
当時から、有名な別荘だったのだろう。



レストハウス。
ここも、山荘と同様、歴史的建造物に指定されている。
全く、理解できていなかったのだが、ここがまさに天王山の戦いがあった、天王山の麓であり、この山の頂上には、山﨑城址がある。
室町時代後期から戦国時代にかけて、合戦の舞台になった場所だ。
山崎の戦いと、山﨑ウイスキーの山﨑が、一緒の山崎とは、知らなかった。
ここから、山頂まで、ずっと歴史のある登山道になっていた。



その左に三重塔が見えたが、宝積寺のもののようだ。



そして大山崎山荘美術館に着いた。
どっしりした、でも遊び心も感じられる佇まい。
実は、この本体の他に、安藤忠男さんが設計した「夢の箱」(山手館)と、「地中の宝石箱」(地中館)が、増築されており、全体が一体として美術館になっていた。
中には、喫茶室や、テラスもあり、素晴らしい空間になっている。

中の調度品も凝りまくっている。
暖炉の石が、漢時代の石室から持って来られていたり、シリアのローマ時代の大理石彫刻が飾られていたりする。
当時の富豪のレベルの高さに驚かされる。



庭の向こうには、彩月庵が見える。
灯台みたいな、細長い建物だが、本体よりも前に建てられ、ここに登って本体の別荘の構想を練ったという。



テラスからの眺め。
木津川、宇治川、桂川、岩清水八幡がある男山が臨める。
岩清水八幡に行った時、反対側から、こちらを臨んだことを、思い出した。



そして松本竣介展。
松本氏の絵は、どこか(大阪?国近?)で見たことがあったのだが、早世した画家で、作品数も少なく、あまり見る機会がなかった。
新聞で本展のことを知り、良い機会と思い訪れた次第。

松本氏の作品を多く所蔵する、群馬県の大川美術館の改装に伴い、まとめて本展のために貸し出したようだ。

目玉の"街"は、ずば抜けた大作だが、その他の作品のセンスも私の好みにぴったり。
芯がしっかりしているが、自然体と言おうか。
東北で育ち、海外留学経験もない中、どのように、この技法、センスを学んだのだろうか。
早世されたことが、残念でならない。

テーマ毎の展示になっており、人物画は心のこもったものだし、抽象画のセンスも秀逸だ。
建物を描いた作品も多いが、写実的というよりは、抽象画に近い。

大山崎美術館所蔵の絵も展示されているが、松本氏が、ルオーや、モジリアーニが好きだったということで、一点づつ展示されていた。
わかるような気がする。
本美術館の目玉のモネの睡蓮3点も展示されているが、モネの作品としては、普通。
その他、民藝関連の展示もあり楽しめた。

ネットでも、一部見れるので、お時間のある方は、どうぞ。



伊吹山。
まだまだ、天候は、厳しそう。



定点観測。
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名都美術館

2024年11月08日 | Culture・Arts


今日も、秋らしいいい天気。
関西からの帰りに、名都美術館に寄ってみた。
初めて。

名古屋から、まず藤が丘駅に行って、リニモなる乗り物に乗り換えて、杁ガ池駅で降りて、歩いて数分。
中途半端に不便なのだが、愛知万博の時できた路線で、郊外に広がる名古屋圏をカバーしている。
本当は、地下鉄を延伸できれば良かったのだろうが、予算の関係か。
ただ、学校や、ジブリ関連の施設もあり、採算は、取れているようで、大阪万博の足と比較すると、成功例なのか。
リニアというのもびっくりだが、確かに車輪はないようで、音も静か。
普及しないのは、コストの関係か。



こんな感じで、高架を走るが、始発の藤が丘は、地下駅。
逆に地下鉄藤が丘駅は、高架で混乱する?
ここは、小牧・長久手の戦いの古戦場の近くになる。



初めての名都美術館だが、現在、滋賀県のこれまた行ったことのない佐川美術館にある平山さんの作品を2回に分けて展示中。
前期、後期総とっかえなのだが、たぶん後期は、行けない。
これは、前期に展示されていた敦煌の莫高窟。



これは、後期に展示予定の、トルコのブルーモスク。



そもそも、住宅地の真ん中になぜ名都美術館があるか不明なのだが、1992年に、中央から移転してきたらしい。
愛知万博で作るインフラを末長く活用するための移転という側面もあったかもしれない。

規模は、大きくないが、ゆったりと見れて、いい感じ。
平山先生の、普段見れない作品が、数多く展示されていてよかった。
シルクロード関連は、もちろんだが、インドで行ったことのないラジャスタン州のアンベール城の大作も、目を引いた。
国内では、延暦寺の連作が目を引いたが、新しい建築物多く描かれており、建物自体よりも、宗教的な空気を描きたかったのかもしれない。
人物像なども、素晴らしく、平山さんの作品群が、いいバランスで展示されていた。
宮城県出身の佐藤忠良さんの彫像も展示されていて、これまた鉄板?
後期も、素晴らしい展示と思うので、お近くの方は、訪れてみてはいかが?

本美術館では、以前にも、平山郁夫展を開催したようで、その時のコンパクトな図録もあったので、ゲットして来た。
ちょっと行くのがめんどくさかったけど、寄った甲斐はあった。
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Portraits 女性アーティストの肖像

2024年07月26日 | Culture・Arts


今日は、うだる暑さの中でのゴルフ。
完走しただけでも立派?



先日の、ジョンの失われた週末の映画後のトークイベントで、その時期、ヨーコさんと1週間共に過ごしたという松本路子さんのお話しを聴いた。
私よりも、9歳年上の方だが、相当ユニークな方と多い、AMAZONで、写真集が中古で出ていたので、ゲットしてみた。
1995 年に出た1冊で、5400円とある。
かなり思い切った出版?



小野洋子さんの写真は、なかったが、当時の女性アーティストを、世界中で撮影している。
説明は、氏名と、撮影場所と、生年と、簡単な活動内容のみ。
写真に目線が行くような構成になっている。
カメラ目線で、画家や彫刻家の場合、背景に作品を使っている。
どういう人選なのかはわからないが、知っている人は、2割ぐらいか。

草間弥生さん。
1985年、東京での撮影という。
当時50代半ばか。
造形作家、画家とあるが、今も世界に名をとどろかせている。



ニキ・ド・サンファール。
1985年、イタリアのグロッセロという街での撮影という。
彼女の作品も、大人気。
四国の直島では、草間さん、ニキさんの作品をあちこちで、見ることができた。
確か、彼女を題材にした映画も制作中とおっしゃっていたが、日本で、封切りされるのだろうか。

ちょっと変わっているが、見ごたえのある1冊だった。
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ロートレック展

2024年07月22日 | Culture・Arts


今日は、猛暑の中、新宿で開催中のロートレック展へ。
無料券をいただいたので。
小田急の地下で、ドイツビールに店を見つけたので、つい一杯。
チェコでいただいた地ビールの生も売っていた。
すばらしい!!



聳え立つ歌舞伎町タワー?



ロートレックは、好きな画家だが、どちらかというとポスター画が展示されるケースが多く、このような形で、いろんなタイプの絵が展示される展覧会は、初めて。
絵のタイプ毎の展示になっているが、最初は、デッサン画。
小品が多いが、そのタッチは、見事。



当時の、劇場でのスター達の絵も多く、特徴をよくとらえている。
歌舞伎の役者絵と同じようなものか。



本の挿絵や、画集、メニュー表の挿絵、そしてもちろんポスター、様々な題材に絵を提供している。
ほとんどが、リトグラフだが、ドライポイントにも挑戦している。



ポスターの一部のみ撮影可だったが、大胆な構図にも感動。



これなんか、最高。
実在のスターが、題材になっている。
左上の顔の見えない女性も実在のスターだ。

手紙や、写真なども展示されていて、ロートレックの姿が、総合的に浮かび上がるような展示。
ロートレック、19世紀のパリに興味のある方は、是非。



SOMPO美術館の目玉。
美術館は、以前、ビルの上層階にあったが、安全上の理由から、下層階に引っ越した。
ずいぶんコストもかかっただろうが、維持してくれたことに感謝。

今日は、新幹線がストップ。
明日、関西に移動予定なのだが、大丈夫だろうか。
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雪舟伝説

2024年05月22日 | Culture・Arts


今日は、関西からの戻り中、京都国立博物館で開催日中の、雪舟伝説展に寄った。
いい天気で、鴨川も綺麗。



隣の三十三間堂は、まだ空いていなかったが、帰りには、外国人で賑わっていた。
とにかく多い。
大きなスーツケースを引きずりながら、歩いている人が多いのも特徴。
でも、日本を楽しんでくれているようなのは、嬉しい。



開館10分前ぐらいに着いたが、もう200人ぐらい並んでいて、結構な人気。



京都国立博物館は、たぶん2回目。
以前訪れた時は、まだ、この建物だったが。



なんと、この素晴らしい新館が出来ていた。
すっきりしたデザインで、素晴らしい。



新館の前の池からは、京都タワーが臨める。



噴水も、きらきら、美しい。
 


展示の方だが、雪舟の6つの国宝全ての他、重文多数を含む有名作品。
そして、その影響を受けた画家たちの模写を含む作品が多数派展示されていた。
中が広くて、比較的ゆったりと見れた。
この三保の松原と富士の構図は、その後、多くの似た作品が作られた。
気持ちが、清々しくなる。

見たことのあるものもあるが、ないものの方が多い。
この特別展のために、集合してくれた。
雪舟というと水墨画のイメージだが、色付きのものも多く、題材も結構ばらけている。
当時の明で、10年ほど、絵の勉強をして、その後の日本画のベースとなる技法を修得した。



大作も多く、絵巻物なども圧巻だ。
江戸時代真筆とされた作品が、後代、模写とされた例も展示されているが、書を模写するように、雪舟の絵は、江戸時代の有名な画人達の目標になっており、模写だけでなく、雪舟の影響を受けたことを、誇示しているような作品も多く展示されている。
江戸時代は、鎖国の時代であり、中国で、絵を学んだ雪舟の絵は、理想の絵と映っていたことだろう。



これなど、ほとんど若冲?
狩野派や、蕭白、等伯など、枚挙にいとまがない。
展示の最初に、雪舟の国宝、重文をどーんと出して、その影響を受けた絵画群を、テーマ毎に展示。
素晴らしかった。



新幹線からの定点観測。
まだ無事だった。

そういえば、リニアの渇水問題は、どうなるのだろうか?
もうここまで作っちゃったし。
東海道新幹線のフリクエントユーザーだが、今でも、本読んだり、スマホいじってると、あっという間なのだが
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