かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

コークの味は国ごとに違うべきか

2009年06月30日 | Books


これは、ビジネスマンにとって、かなり示唆に富んだ本だ。自国のマーケットの成長が見込めない日本企業にとって、グローバル化は、避けて通れない道だが、そんな単純なものではないと本書は説く。セミグローバリゼーションという言葉を著者は使うが、極めて複雑な諸条件を分析しつくして、初めて、グローバル化は進展する。それでもうまくいかない時もある。つまり一進一退を続けながら、長い時間をかけて、グローバリゼーションは進展するのだ。

本書の題名である、コークの味は国ごに違うべきかの答えは、YESだ。アトランタ中心で、国際化を進めた際は、収益が上がらなかったが、国ごとに戦略を変えたら、収益を上げ出したという。天下のコカコーラでさえこのような状態だ。そういえば、昔アトランタのコカコーラの博物館に行った時、各国のコーラが飲めるコーナーがあったのを思い出した。

グローバル化にかかるキーワードを少し。

CAGE(Culture、Administrative/political、Geographical、Economic)という4つの側面における隔たりから、モデル化する必要がある。

AAA戦略とは、Adaptation(適応)、Aggregation(集約)、Arbitrage(裁定)。様々な環境の違いがある中で、付加価値を生み出す戦略だ。

ADDINGのスコアカードというアイデアも提示されている。Adding Volume(販売数量の向上)、Decreaing Cost(コストの削減)、Differentiating (差別化)、Attractiveness(業界の魅力向上)、Normalizing Risk(リスクの平準化)、Generating Risk(知識の創造と応用)の6つだ。

グローバル戦略を見直す時は、この5つのステップを踏もう。
1、業績の評価
2、業界、競争力の分析
3、差異の分析:CAGEな隔たりの枠組み
4、戦略オプションの策定:AAA戦略
5、価値の評価:ADDING価値スコアカード

精緻な分析、戦略立案をすれば、成功するとは限らないが、やみくもに国際化に走って、失敗する人がいかに多いことか。国際ビジネスに携わる人には、一読をお勧めしたい。

ちなみに本書の著者は、ハーバードの教授だが、インド生まれで、USAで教育を受け、スペイン在住の、最年少で、ハーバードの教授になった方という。彼の経験がそのまま本書にも生かされている。
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空海 塔のコスモロジー

2009年06月29日 | Books


またまた武澤さんの本を読んだ。先日の曼荼羅の本とややかぶる部分もあるが、武澤さん独自?の理論を、次から次へと展開されていて、読者を飽きさせない。
どこまでが独自の理論で、どこまでが、みな知っていることなのかの区別が判然としないのだが、一番新鮮だったのが、多宝塔の姿は、空海のアイデアだったということ(説?)だ。

元々インドでは、土饅頭のような姿だったのが、中国でぶっとい塔という形になった。そして、法隆寺の五重塔に代表される、もっとスマートな洗練された姿になったのだが、空海が中国留学で、本来のインドでの仏教の姿に触れ、日本で、このような和印折衷の姿を生みだしたというのだ。
確かに不思議な姿だ。
私も、いろんなところで、ストゥーパ=卒塔婆=塔を見てきたから、いつか、その変遷を語ってみたいものだ。





この二つの塔は、高野山にあるもの。大塔の方は、コンクリート製の再建だが、空海の思想が十分には反映されていないと武澤さんは見る。下のは、その隣の金剛三昧院の多宝塔だが、鎌倉時代のものだ。大塔と多宝塔の違いは、柱間の数が3(柱は4本)か5(柱は5本)とのこと。知らなかった。



この塔は、東寺で、やはり当初空海が建てたもの(もちろん再建だが)。空海の思想は、その外見には表れていないが、それは、宮寺ということで、空海の考えが入れられなかったためで、塔の中には、空海の思想がしっかり反映されているという。私も冬に訪れたので、塔の中に入る機会に恵まれた。

この建築様式や、曼荼羅の姿から、その時の思想や背景を推理(失礼!分析)するという手法は、ユニークだ。武澤さんならではだろう。

今スマスマで、マイケルが訪れた時の再放送をやっている。マイケルは、ちょっと不思議な雰囲気だが、すごく楽しそうだ。もう亡くなってしまったというのは、やはり信じ難い。

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海のエジプト展

2009年06月28日 | Yokohama ( Japan )



今日は、午後から梅雨らしい天気。
パシフィコ横浜で始まった海のエジプト展に行ってきた。
全部日本初公開。
カノープス、ヘラクレイオン、アレクサンドリアという、エジプトの古都市が、1992年から、海底で発掘された。その発掘物の展示なのだが、よくもまあこれだけの物を日本に運んできたものと思う。ヨーロッパの展覧会でも大盛況だったという。
中はテーマパーク風で、楽しみながら、展示を見て回ることができる。
最後にバーチャル海底発掘探検のコーナーがあり、そのDVDまで、売っている懲りようだ。
しかし、これだけ有名な都市が、これだけ長い間海底に沈んでいたというのも不思議な話だ。地震や地盤沈下で沈んでしまったのだが、その存在は、昔から知られていた。海底ということで、発掘ができなかったらしい。

それなりに痛みも激しいが、巨大な神像や、美しい女神像や、キリストの名かもしれない文字(もしそうだったら世界最古)を刻んだカップや、見どころは満載だ。

入場券売り場は混んでいたが、入口は行列もなく、比較的ゆったり見れた。前売り券をネットで買っておいたのがよかった。パシフィコ横浜は、普段は展示場ということで、天井が高いのも窮屈感が少ない一因かもしれない。



会場の最後にガチャポンコーナーがある。ガチャポンと言って侮ることなかれ。公式カプセルフィギュアをGETするには、このガチャポンにチャレンジしなければならない。全部で11種類あるというから、一人で全種類GETしようと思ったら、1万円ぐらいかかるかもしれない(一回300円)。そこまではいかないか。チームプレーで臨めば、その半分ぐらいで済むか。私は、2回やったが、これがその戦利品。

ひょろっとしたのが、豊穣神ハビの巨象で、会場内でも目立つ展示だ。本物は、5.4mもある。
海洋堂造形メモには、”展覧会会場内でひときわ目を引く3つの巨像をそのままミニチュアモデルにしました。机上の小さな海のエジプト展をお楽しみください。”とある。
比較的控え目なコメントだ。

スノードームに入っているのが、カエサリオン像の頭部だ。カエサリオンは、エジプトのプトレマイオス朝の王様(ファラオ)の一人だ。
海洋堂造形メモには、”特徴的な顔立ちだけではなく、海底の砂礫の表現やカニを配するなど、海の中の様子にも工夫を凝らしている。海底で静かにねむる様子をイメージし、スノードームで表現しました。”とある。
こちらは、やや作り手の意気込みor思い入れが感じられるコメントだ。特にカニには、感動した(像の左前にいるのがわかるかな?)。

海洋堂さんの製品とあって、これらのフィギュアの精巧度を見れば、300円は高くない。阿修羅展の時の阿修羅像は、あっという間に売り切れたけど、こちらはどうか。

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Please Please Me, Gold & Black Parlophone Label

2009年06月27日 | The Beatles

nose3昨日の朝は、驚いた。MJさんが突然亡くなった。彼は、マドンナ、花の中三トリオらと共に、同学年?
本ブログでも前に取り上げたことがあったが、びっくりニュースが中心で、最近は、本業の音楽で、取り上げられることが少なくなっていた。
それでも、大ツアーが久し振りにスタートする直前だった。
80年代は、みな彼の踊りをマネするような状態だった。宴会芸、ビデオを見ながら振り付けを覚えた。ただ、ここ十年以上は、やはり異常だったとしか言えない。姿も、行動も、金銭感覚も。
ドーナツの食べ過ぎ?で亡くなったプレスリーを思い出した。MJの元の奥さんがプレスリーの娘だったというもの、何かの因縁か。
ご冥福をお祈りする。

peaceflag3guitar今日は、永年の夢だった”Please Please Me”( Gold & Black Parlophone Label, PMC 1202, MONO, Northern Songs Type)をGETした。いろいろなTypeを聞き比べて、これしかないと思った。

昔のレコードは、何故かプレスが遅いほど音質が変わってくる。Northern Type の前のタイプもあったのだが、ややジャケットの痛みが激しかったので、これにした。
とにかく当時のアナログは、手作り感が満載だ。
今日いろいろ聞いたり見たりした蘊蓄を。

1、音質は、プレスが遅いほど、中高音の切れが無くなる、ベースが響かなくなる等の劣化が見られる。Yellow Parlophone Label の場合、レコード版のLabelに33 1/3 の小さな文字が残っている初期のものと、それが無い後期のものは(別に33 1/33の大きな表示があるので、小さい方は後に除かれた)違う。後期のものは、特にベース音の劣化がひどい。高音部もやや音がくぐもった感じに聞こえる。逆に33 1/3 の小さな表示が残る古いタイプのものは、Gold & Black Label との差は、大きくはない。

2、Gold & Black Parlophone の内、コロンビアへのプレス外注版は、残存1,000枚程度とも言われ、極めて高値で取引されている。

3、Noerthern Songs 版とは、レコード版のLabelの作詞作曲者名(Lennon & McCartney)の後に、彼らの版権所有者だった、Northern Songsが印刷されているもので、枚数が少なく、希少価値が高い。ただし、The Beatles の著作権を管理するNorthern Songsが設立される前の版権者(Dick James 名(Noethern Songas の権利者の一人)など)の方が、プレスとしては、ちょっと古い(1週間差とも2~3ヵ月差とも言われるが極めて短期であることは間違いない。Yellow Label に変わるまで、10日という説すらある)。今となっては、記録も定かではないが。
そう言えば、このNorthern Songs をMJが買収し、PMが買い戻そうとして揉めたことがあったっけ。

4、ジャケットの色合いには、かなりのばらつきが見られるが、傾向は感じられない。青っぽかったあり、黄色っぽかったり。明るかったり、暗かったり。保存状態のみでは説明できない差である。

5、ジャケットの右下にジャケット写真撮影者の名がクレジットされているが、初期のもの(Gold & Black Parlophone)は、ジャケットの下ぎりぎり、かつ右ぎりぎりに印刷されているが、Yellow Parlophone になると、やや左、上方に移動する。

6、MONO版は、まさにぶっつけ本番をそのまま切り取ったような迫力。STEREO版も出るが、これももプレスの枚数によって、価格に大きな差がある。ジャケットのSTEREOの文字が、大・中・小とあり、その大きさによって値段に大きな差がある。音の違いは、比較したことがないのでわからない。

nose3今の悩みは、STEREO針しかない我が家のレコードプレーヤーをどうするかだ。MONO針で聴くのととSTEREO針で聴くのとでは、迫力が全然違うらしい。今日は、お店のMONO針で聴いた。

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ソウルその8 漢江

2009年06月26日 | Korea


ソウルの真ん中を東西に流れる漢江は、ソウルの象徴的存在だ。旧市街は、川の北に広がるが、今は、南の人気も高まっているそうだ。
橋が何本もかかるが、どの橋も渋滞が激しい。
ソウルの人は、通勤にも車をどんどん使うから、通勤時間帯は、たいへんだ。
夜は、ライトアップで美しい。このように噴水もある。



北朝鮮が陸から攻めてきた時は、これらの橋を破壊して、南進を抑えるというが、本当か。
日本からの侵略、朝鮮戦争を経験した韓国だから、真剣に計画は立てているはず。
最近の北朝鮮の様子を見ていると、最終段階が近づいているようにも思う。
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