かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

奇縁まんだら続の二

2012年01月31日 | Books


本書は、奇縁まんだらの第3巻。
第2巻は、ディープだったが、第3巻は、どちらかというと、一般受けする有名人とお会いになった時の話が多い。
表紙を見ても、長谷川一夫さん、美空ひばりさん、田中角栄さんなど、有名人だらけ。その他にも、勝新さんや、森繁さんや、ミヤコ蝶々さんなど、文学に直接関係ない人も多く取り上げられている。

その中で、私がお会いしたことがある人が一人いた。平山さんだ。
平山シルクロード美術館で偶然お会いして、レストランでもたまたま居合わせて、瀬戸内さんのように、生意気にもいろいろ話をしていただいた。
瀬戸内さんの平山さんに対して持った印象とまったくいっしょ。美智子夫人に対する印象も。
鎌倉の平山邸に招かれたのは、あの薬師寺の壁画制作の最終段階だったという。

瀬戸内さんによって描かれた人物像が、内容は凄いのだが、誇張ではなく、かなり自然体で、描かれていることがわかる。
横尾さんの絵もインパクト強いが、よく見ると、忠実な輪郭な中に、個性を、色や、タッチで、見事にそのキャラを描き出していることがわかる。
この5人の絵など、個性を表しているという点で、秀逸である。
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奇縁まんだら続

2012年01月30日 | Books
4冊セットの第二弾。新聞に連載されたもの以外に、書き下ろしもあるそうで、ますますのってきた感じ。

横尾さんの絵も、ますます凄みを増し、瀬戸内さんの話も、ますますDEEPになり、だんだん、ここまで書くかという感じになってきた。書かれている対象が故人だから、いいのかもしれないが、ご存命だったら、書けない内容の話も増えてきたような気がする。

それにしても、この業界の人は、なぜこんなに個性が強いのか。特に、男女の関係についての感覚が、通常人とはかけ離れている。なかなか、踏み込めない世界だ。

個性が強いといえば、本巻でも取り上げられている有吉佐和子さん。本書でも、最晩年は、創作もせず時々奇矯な言行で人を驚かせたとあるが、たまたま”笑っていいとも!”で、その現場を生で見た記憶がある。
たぶんテレフォンショッキングのコーナーだったと思うが、とにかくしゃべり続け、CMが終わっても、しゃべり続け、結局、番組全体が、有吉さんの独演会になってしまった。あのタモリさんですら、手におえなかったのだから、凄い。
それから間もなく若くして亡くなられたので、今から考えると、ご病気だったのだと思うのだが、確かめたわけではない。

こんなに個性の強い人達と、真正面からつきあい続けた瀬戸内さんのキャラはどんなキャラ?


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奇縁まんだら

2012年01月29日 | Books
snow寒い日が続いている。地震も続いている。なかなか明るい話題が少ないが....



昨年のクリスマスに、瀬戸内寂聴さんの講演会に行った話はした。

時を合わせるように、奇縁まんだらの4巻セットが発売されたので、これも何かの縁?と思いGET。
N新聞に連載されていてかなり読んでいたので、これまでGETしていなかったのだが、4巻で完結し、立派なセットで出たので?
単品本と違いがあるのかわからないが、4巻セット用の本にはなっている。

改めて、瀬戸内さんの凄さがわかる。
文は軽妙だし、落ちも効いている。本当に自分がその人に会っているように身近に感じられる。何気なく書いているようにも見えるが、天性のものなのか。
ただ、一番の凄さはその行動力と、物おじしない度胸だろう。これは、なかなか凡人ではできない。

だからこそ、ずいぶん年上の人も含めて、すばらしい出会いを重ねられ、それが今や、凄い貴重な記録・財産にもなっている。

あげていたらきりないのだが、たとえば、川端康成。家に時々遊びに行き、エメラルドの宝石を世話された(買わされたそうだ)。私が、鎌倉に住んでいた時、ノーベル賞を受賞し、家を見に行ったことがあったが、その頃のことであろうか。
中学の時、ちょうど、国語の教科書にあった川端康成のエッセイが取り上げられた時に、逗子で、自殺された。あまりの偶然にびっくり。

三島由紀夫には、ファンレターをきっかけに仲良くなったという。横浜に近代文学館で開催された三島由紀夫展で、自分のファンレターが展示されていたという。私もあの展覧会には行ったのだが、気付かなかった。三島由紀夫が割腹自殺を遂げたのも、私が小学校のころで、衝撃的だった。
瀬戸内さんは、川端康成がノーベル賞を取らずに、三島由紀夫がノーベル賞をとっていれば、両者とも自殺しなかったのではと、憶測している。
こればかりは、どうだったかわからない。

横尾さんのインパクトの強い絵が、本書を引き締めている。横尾さんは、三島由紀夫とも懇意だった。
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THE BUDDHA AND HIS TEACHING

2012年01月28日 | Books


今日は、ゴルフ。富士山の雪も、今がピークか。
スコアはまずまず。
冬の方がいいのかな?

たぶん、体力の消耗が少ないのと、飛ばないのでリカバリーに苦労しないのが、要因だろう。だったら、一年中、このストラテジーで臨めばいいんだよね。
アプローチは、突っ込まないに限る。

そういえば、ちょうど高速道路で運転中、今朝の地震があった。ラジオで、放送されていたので、地震ということはわかったのだが、感じなかった。震度4レベルでは、走行中はわからないのかな。それにしても、富士山の近くのことで、心配である。



本書は、仏陀に関する英語の本もちょっと呼んでおこうと思った時に、見つけた本。その時は、まだ発行されていなくて、半年ほど経って、やっと届いた。

きれいな写真が満載で、見開き1テーマで、仏教に関するいろんなテーマを取り上げている。全体としては、①仏陀の生涯②仏の教え③仏教の発展の3部構成。
取り上げられているテーマによっては、かなり専門的な記載も見られる。

ただ、欧米人の初心者向けの本としては、仏教のあまりの多彩さに驚いてしまうかもしれない。やはり、ジョブズのように、仏教=ZENのイメージが強いと思うのだが、ZENについては、触れられていない。
逆に、私のように、いろんな仏教を見てきた者にとっては、本当にいろんな国々の仏教について触れられており、その多彩さを楽しんでしまう。

仏教は、あまりにも、多彩過ぎて、禅なのか、密教なのか、阿弥陀様なのか、それなりに、覚悟を決めて、接した方がいいかも。

まずは、このような初心者向け百科事典的な本からスタートして、興味のある教えを深めていくということか。


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仏陀から道元への道

2012年01月27日 | Books
いやぁ。結構寒い日が続いている。
永平寺あたりは、たいへんだろう?



これも、AMAZONで見つけた本。
Bというスタンプが押されているが、新品だ。
たぶん、本屋の倉庫に眠ったまま、売れずに古本扱いとなったのだろう。

書かれたのは、東さんという曹洞宗の僧侶だが、大学の学長もされており、教育にも造詣が深い方のようだ。

本書は、東さんが、約1週間の日程で、4大仏蹟を訪れた時の記録だが、曹洞宗の始祖である道元さんが描いた仏陀との比較等、独特の視点から書かれている。
ところによっては、マニアックで、相当量の情報が詰め込まれているのだが、その中に、ここまで細かく書かなくてもという情報と、なるほどと言う情報が、混ざっており、興味深かった。

曹洞宗というと、本来の仏陀の教えから、相当デリバティブになっていると思っていたが、本書を読むと、曹洞宗の始祖である道元さんが、仏陀の本来の教えが何かを常に意識しながら自分なりの見解を著していたことがわかる。
そして、その道元さんお教えが、スティーブジョブズを代表する欧米人に広く受け入れられている。スティーブジョブズは、永平寺に行こうとしていたと伝記にあった。仏陀の教えが、さまざまな解釈を通して、後世に伝えられていった。
本書の題名である”仏陀から道元への道”は、大げさではなく、まさに仏陀の教えがさまざまな道を通して、後世に伝えられていったということを端的に表していると思う。

参考文献が載っているが、生半可な量ではない。
7日間の仏蹟巡礼で、これだけの本を著した東さんに脱帽である。

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