かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

サブプライム問題

2008年03月17日 | Equity
今日も日銀総裁が決まらなかった。無策とはこのことをいう。政争の具に使われているというのもまさにこのこと。今の日本の置かれた危機的状況を省みず、国民生活が底なしに落ちていくことも意にかえさず、国民を人質にとって、日銀総裁が決まらないのは、お前のせいだと、子供のけんかを続けている。これでは、お金がどんどん日本から出て行くのを誰も非難できない。自業自得である。

サブプライム問題もまだ、先が見えない。米大手証券のベアスターンズも、JPモルガンに吸収されることになった。この先が見えない状況を理解すべく、年初から相当(無料)講演会に足を運んだ。それから1-2ヶ月たって、一番的を得ていたなと感じるのは、N総研のチーフエコノミスト(たぶん、今日本で、最も有名)であるRK氏の講演だ。やはり、米連銀の中枢とダイレクトコンタクトがあるのが大きいのだろう。

氏の講演は、かなり悲観的だった。そして、そのシナリオどおりここまで来てしまっている。欧米の金融機関は、機能不全で、しばらくは、この嵐が過ぎ去るまで、動けない。

氏のストーリーは、以下。
ITバブル崩壊(2001)→景気悪化→金利低下→企業景気回復→金利上昇→企業は投資せず→住宅バブル発生・継続→投資資金運用難続く→サブプライムローン増加→住宅ローンデフォルト増加→担保処分増加→金利リセット増加→リスクが証券化され分散し誰も証券買わない→金利下げても投資復活せず→財政政策必要→3年後ぐらいに回復。

ということで、金利リセット(サブプライムローンは、借り入れから一定期間が過ぎると金利がジャンプする)の山が超える今年の後半になるまで、将来の見通しを立てるのは、難しい。
したがって、投資をするのは、この見極めがつけられる今年後半以降ということになる。皆そう考えるから、今は、ドルは売られるし、株も売られる。

しばらく死んだ振りをするのが庶民の知恵のようだ。
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KOさんの話

2008年01月20日 | Equity

今晩は、雪が降るそうだ。昨年は、実質降らなかったから、もし積もったら久し振りの積雪だ。歩きにくいほど積もると困るというのが本音だが、冬だから、雪が降るのは当たり前。こどもの頃は、雪が降ると、雪合戦やら、かまくらやら、雪だるまやら、楽しかった思い出しかない。先生も、ちゃんと授業を、雪合戦の時間にしてくれた。当時でも、関東や仙台でそんな大雪が降るわけもなく、かまくらというほどのものはできなかった。今の時期、秋田辺りでは、かまくら祭りがあるのではないのかな?

今日は、MITで博士号取得、元マッキンゼーの日本代表、元都知事候補、現在自身の会社の社長、学長等を務める、KOさんの話を聞く機会があった。本は、何冊か読んだが、話をお聞きするのは、初めて。今も、世界を駆け巡り、最新情報を収集し、グローバルな活動を繰り広げられている。

日本人は、亡くなる瞬間が一番金持ちという稀有な民族。(起こるかおこらないかわからない)何かの時に備えるよりも、きっちり運用し、きっちり使って、最期に、いい人生だったと思える生き方をしようというのが結論だった。

いろんな話が、止め処もなく出て、1時間半。とっても勉強になった。またまた羅列になるが、印象に残ったポイントを。

1、今のマーケットは、ひまわり。発展する国も、毎年変わるし(BRICS中心)、それに伴い、投資先、投資対象もころころ変わる。
2、基本的には、先進国が金余り。6000兆円ものお金が世界中、投資先を探して、駆け巡っている。これをHOMELESS MONEY と呼ぶ。
3、中国の百万都市は、この20年足らずで、30から220に増加。地方分権を認めてから、爆発的な発展が始まった。地方は、強大な権力を持っている。但し、中国人自身の経済運営能力は低く、他人の褌で、勝負する戦略。40歳以上の人は、考える能力がなく、若者は、傲慢。マカオが、ラスベガスの投資を呼び込み、あっという間に、世界一のギャンブル都市になったのが、その典型。
4、台湾は、日本の技術と、中国の労働力と、欧米のマーケットを使い、大きくメリットを得た。台湾の人口の内、1割は、中国で働いている。中国と台湾は、経済的には一体だ。
5、日本の資本市場は、実質鎖国状態になった。ブルドックソースで、外資が排除されて以来、外資の大幅引き上げが始まった。日本株の上昇・低下の原因は、外資の動きのみ。国内からの投資のみでは、9000円程度がいいところ。
6、ロシアは、資源国となり、サウジアラビア化した。プーチンが税金を13%へフラット化したことにより、アングラマネー(地下経済)が表面に出てきて、税収が大幅に増えた。KGB出身ということで、闇世界への睨みも効く。ロシア人は(トルコ、インドと並んで)日本好き。三菱ランサー(パリダカイメージが強いらしい)、すし(すしバーが600もあるという)の人気などすさまじい。北方四島のことなど誰も知らない。このロシアの日本好きを利用しない手はない。いまや、欲しいものに対し、いくらでもお金を払える国になった。ITや、航空産業に魅力もある。
7、BRICSの次は、東欧に注目。これらの国々もフラット税を導入している。すでに、HOMELESS MONEY が、土地を求めて大きく参入している。彼らのパターンは、成長しそうな地域の不動産を購入することから始まる。成長すれば、不動産の値段は必ず上がるからだ。油田と同じ観点からの経済価値を持つようになった肥沃な農地が多いことも魅力。投資のポイントは、BOTTOM FISHING(安い時に仕込む)。上がってきたら、1/3づつ(上がってきたら1/3、ピークと思ったところで1/3、下がってきたら1/3)売り抜ける。
8、日本人は、LIFE PLAN をもっと考えるべき。アメリカでは、2010年に一旦相続税がゼロになることになっており、その時期に、いかに相続するかが大きな話題になっている。その後、相続税は、また順次引き上げられるからだ。日本は、相続税が高いので有名にもかかわらず、亡くなる時に資産がピークになるという不思議な国。
9、サブプライム問題については、報道の通りだが、これ以上の住宅価格の低下がなければ、問題が広がる可能性は、低い。しかし、住宅価格が、ピーク時より、20%以上低下することとなれば、さらに大きく膨らむ可能性があるので、要厳戒。

というところ。

特に興味深かったのは、海外でのフラット税が大幅税収増につながった話とか、HOMELESS MONEY が、想像もつかないような地域への先行投資を行なっていること。もちろん、そういったリスキーな投資の比率を1~3割にとどめている。1%未満の運用は、運用とは言わないそうで、世界標準は5.5%~6.0%だそうだ。HOMELESS MONEY は、10%以上の運用成績を継続して残している。

グローバルな視点からの話が多かったが、実際、世界のお金の動きを足で確認された方の話だったので、説得力大だった。ちなみに、情報収集には、地場の不動産屋さんを活用するという。私も駐在時代、家探しから始めたが、確かに不動産屋さんは、何でも知っていた(知っているように見えた)。

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HTさんの話

2008年01月06日 | Equity

今日も、あまりにもいい天気だったので、またまた鎌倉に行って来た。初詣シーズンとは言っても、すでに今年3回目だ。すごい人。町内は、三が日並みだ。いろいろお参りに行ったのだが、詳細は、後日。
今日は、お土産類のみ披露したい。



これは、”鳩三郎”。鎌倉銘菓 ”鳩サブレー”のもじりであることは、言うまでもない。鳩サブレーの本家本元(所謂 ”純正品”)が”もじりGOODS”作ってしまうところに、革新性を感じる。豊島屋本店でのみGET可。まぁ話のタネに。他にも豊島屋GOODS多種あり。



これは、八幡様近くにある宝戒寺のお守り。何でも二股大根のデザインだそうで、夫婦和合のお守りなのだそうだ。この硬そうな名前のお寺に、何故、このようなものが存在するのかは、いまだに謎である。



これは、御馴染みの菅原道真公。荏柄天神社でGET。鎌倉で、合格祈願と言えば、荏柄天神社。受験生もたくさんお祈りに来ていた。湯島天神並みに、合格鉛筆もあった。



鎌倉宮のお守りは、獅子頭。口がパクパク動くようになっていて、何と実用新案! お守りデザインの著作権も大事なのだ。建武の中興の際に、悪魔祓いに使用されたのが、元という。



瑞泉寺の参道にあるお店で求めた土鈴。これは、梅の絵柄だが、他にも多種あり。四季それぞれの花で有名なお寺である。絵は、お店の方がその場で描いていらっしゃるが、土鈴そのものは、皇室御用達で、愛子様も、幼少のころお遊びになった由緒正しいものだそうだ(後ろに製造元の刻印が押されている)。

ということで、話を本題に戻そう。
昨日は、元郵政民営化大臣のHTさんと、鼈甲縁のメガネ(本当の鼈甲かは定かではない)がトレードマークの経済評論家のTSさんの話を聞いてきた。まだ、1月5日というのに、すごい人で、私も会場に入りきれず、別室で、ビデオセミナーになった。
HTさんは、今年最初の講演ということで、気合十分。今は、フリー(大学教授)なので、失言の心配もなく、言いたい放題だったように思う。以下、メモの抜粋。

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サブプライム問題はあるが、それでも昨年上がった米株価と、下がった日本株を比べれば、何か日本の方に、他の問題があると考えるのが自然。
日本経済の問題をまとめると、4点。
①GDP成長率が下がってきた。しかも、その成長は、ほとんど外需頼みになっている
②デフレが克服されていない。特に名目GDPが下がってきたことにより、税収が低下し、基礎的財政収支の改善が止まってしまったことが大きい。日銀の金利引上の悪影響は、明らか。
③株価が低下し、取引している人のほとんどが外人投資家になっている。
④世界経済における日本のGDPは、一割を切り、一人当たりGDPは、今や18位。大きな国の一人当たりのGDPは、なかなか高くならないが、これは、どうしても国内に保護するものが多く、結果的に非効率を温存することになるからだ。

チャレンジャーの気持ちで、改革に取り組まないと、この流れは変わらない。日本は、全体的には、厳しい環境にあるが、部分部分では、強みを多く持っており、これらを全体の強みにすることが重要だ(例えば、日本のエネルギー効率は極めてよく、この技術を生かしたビジネスを強化する等)。

米経済について。サブプライムは、ロスを出した機関の経営方針の問題と理解するべきで、まだわからない不安はあるものの、資本毀損により、経済全体が麻痺するという状況とは思わない。それよりも、米経済が、平和の配当(冷戦終結)や、IT革命で主導権を握ったことで、ここ10年以上で年3.3%という、大国としては、脅威的な成長を遂げてきたが、年率2%程度の成長に落ちてきたのではないかという懸念の方が、世界経済に与える影響は大きいと見る。

中国は、公表よりも高い成長(12%~13%)をしている可能性があり、明らかに行き過ぎ。しかも、設備投資をがんがんやっているが、その効率性は、極めて低い。それが、不良債権問題を爆発させるリスクを増大させており、中央のコントロールも効かず、調整局面が必ず来ると見ている。その時、日本のバブル整理のノウハウが生かせるし、日本企業が本当の意味で中国に根ざしたビジネスをできるきっかけになると見る。

日本は、今年の成長を2%と見る向きが多いが、住宅投資の見込みが楽観的すぎると見ている。マーケットの状況から見ても、前半は減速感が出るだろう。但し、政治体制を立て直せば、予想通りの成長を続けられる可能性はある。
株は、厳しい。海外投資家の円建て資産が減少しているからだ。しかし、これは、反転の兆しが出ており、日本の経済動向次第になってくるだろう。
福田首相は、改革の思いは持っており、これをいかに実現していくか、これからが正念場。
一月には、①内閣改造(もうやらないようだが)②施政方針演説(党が作るものではなく、首相が自由に作れるので、言ったもん勝ち。小泉さんの時は、HTさんが、郵政民営化の案を入れ、党の承認なしに、ぶち上げて実現した)③ダボス会議(日本のアピールをする最大の機会)のチャンスがある予定で、いよいよ福田内閣の真価が問われる段階に来る。
世界がやっていて、日本がやっていない政策は多くあり、これらを強力に推し進めないと、日本はジリ貧になる。改革は、戦う姿勢がないと行えない。

続いて、TSさんの話だが、HTさんの話が長くなりすぎたので、ごく手短に。

1/4の株安は、不意打ちで、今が絶好の買場。今まで、初日に大きく下げた年(1988年と1999年)は、30%以上株価が上昇している。
個別銘柄で言えば、国富ファンド(Sソブリン・Wウェルス・Fファンド)が投資しそうな銘柄を狙うことが肝要。国富ファンドは、①資源系(中東など)②非資源系(シンガポール・香港など)に分かれるが、その他に③ポートフォリオ系ファンド④ステークホルダー系ファンドがあり、これらファンドの投資のポイントを探りながら、銘柄を選択するといい。
日本の株価は、世界的に見ても、極めて割安な状態にある。テクニカル的に見ても大底。最近は、国内の買いが増加してきており、海外が買いに転じると、大きな流れになる可能性がある。

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ということで、今年の投資は、どうしましょうか。
人の話を聞くこと。人の話を聞かない人は一徹張りの貧乏神になるという話もあった。

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タンス株電子化プロジェクト

2007年12月16日 | Equity

年金問題は、混迷の度を深めている。我が家も、家族分がインターネット経由では、確認できていない。住所相違なのだそうだ。再度登録し直して確認したらまた住所相違。電話をしても、話中でつながらない。腹立たしいことこの上ない。

制度変更で、振り回されそうなものの代表的なものに地デジと株券電子化があるだろう。地デジについては、まだTVも元気だし、ちょっと先なので手をつけていないのだが、株券電子化については、2009年1月に予定されているし、親が自分でやるとも思えないし、重い腰を上げた。
本人分については、すんなり完了。そして、親のタンス株電子化プロジェクトに取り掛かったが、まぁたいへん。2ヶ月たった今もまだ終わっていない。まだ、株券の現物をお持ちの方へのアドバイス方々体験談を少し。

1、株式の名義が本人名義でない場合即着手しないと大変なことになると宣伝しているから、流石にそのまま放っている人は、少ないだろう。問題は、株式の名義が本人名義になっていた場合、ひとまず安心してしまうことだ。手続きは不要とされている。ただ、このまま2009年1月に突入してしまうと、その後の売却時や名義変更時にたいへんな手間がかかる。その前に済ましておくことが肝要だと思う。

2、まず、証券会社に口座を開いて、株券を持っていく。ところが、タンス株は、取得時期が古いケースが多いため、取得価格確定のため、株式の移動証明が必要になる。ところが、この移動証明は、株の名義書き換え手続きを請け負っている信託銀行が発行するので、電話をかけまくらなければならない。会社毎に、信託銀行が違うので、たいへん。この手続きを怠ると、売却時に売却価格の95%が売却益とみなされ、課税対象になってしまう。

3、この株式移動証明が全部そろうまで、一ヶ月以上かかる。ただ、届くと感動する。よくもここまで、売買記録が残されているものだ。それに引き換え年金は...などと考える間もなく、新たな問題が。近時の取引については、信託銀行の異動証明ではなく、実際取引をした証券会社の顧客口座元帳の写しを取り寄せなければならないのだ。そこで、その株式の売買をした証券会社に元帳の写しの発行を依頼することになる。

4、もう一つ、株式移動証明を見ると、放ってあった端株の存在が明らかになる。これまた、信託会社に電話をかけまくり、端株の売却請求書をとりよせ、端株を換金することになる。もちろん、そのまま放っておいてもいいのだが、単位株にするため買い増しする気がなければ、さっさと換金して使ってしまった方がいいというのが、私の考え。

5、そして、全部そろったら、それらの証明書類と、タンス株券の取り扱い申し込み書を、株式を預けた証券会社に提出しなければならない。4のステップまでやっと終わり、今週この手続き5をする予定。

この手続きを甘く見るとたいへんだということをお伝えしたかった。残りあと一年。期日が近づくと、大混乱しそうな気がする。

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