サブプライム問題もまだ、先が見えない。米大手証券のベアスターンズも、JPモルガンに吸収されることになった。この先が見えない状況を理解すべく、年初から相当(無料)講演会に足を運んだ。それから1-2ヶ月たって、一番的を得ていたなと感じるのは、N総研のチーフエコノミスト(たぶん、今日本で、最も有名)であるRK氏の講演だ。やはり、米連銀の中枢とダイレクトコンタクトがあるのが大きいのだろう。
氏の講演は、かなり悲観的だった。そして、そのシナリオどおりここまで来てしまっている。欧米の金融機関は、機能不全で、しばらくは、この嵐が過ぎ去るまで、動けない。
氏のストーリーは、以下。
ITバブル崩壊(2001)→景気悪化→金利低下→企業景気回復→金利上昇→企業は投資せず→住宅バブル発生・継続→投資資金運用難続く→サブプライムローン増加→住宅ローンデフォルト増加→担保処分増加→金利リセット増加→リスクが証券化され分散し誰も証券買わない→金利下げても投資復活せず→財政政策必要→3年後ぐらいに回復。
ということで、金利リセット(サブプライムローンは、借り入れから一定期間が過ぎると金利がジャンプする)の山が超える今年の後半になるまで、将来の見通しを立てるのは、難しい。
したがって、投資をするのは、この見極めがつけられる今年後半以降ということになる。皆そう考えるから、今は、ドルは売られるし、株も売られる。
しばらく死んだ振りをするのが庶民の知恵のようだ。