かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

竹田城址

2023年11月30日 | Other Western Japan


今日は、秋らしい好天。
東洋のマチュピチュ(諸説あり)とも言われる竹田城址に行ってみた。
まずは、新大阪から、山陽新幹線で、姫路へ。
あまり乗ったことがないのだが、座席が2-2なのは、いい。



姫路からは、特急はまかぜ。
山ばかりで、はまかぜという感じではないのだが、鳥取行きなので、日本海側に出れば、はまかぜ?
播但線は、初めて。
ディーゼルの単線。
帰りにわかったのだが、寺前までは、駅にタッチ改札があるのだが、その先からは、無人駅かつタッチ改札もないので、ワンマン車両の運転手が、代金回収。
車両も1両になる。



姫路には、大阪方向から入って来るが、そこから方向が変わって、一旦大阪方向に向かってから、北に向かう。
最初びっくりした。
特急だと、姫路を出てすぐに、姫路城のアナウンスがある。



1時間ほどで、竹田駅に到着。
ちょうど、シャトルバスの出発時間だった。
歩いて登ろうと思っていたのでラッキー。
立雲峡にも歩いて行こうと思ってたら、タクシーが来て、いずれも登りだけ使った。
実は、歩きで、この時間では、両方行くのは、無理だった。



竹田城の復元模型。
たぶんこんな感じだったのだろう。



竹田城址バス停から、さらに800メートルぐらい登ったところにエントランスがある。



城址内には、各所に案内の方がいて、一方通行なので、わかりやすい。
最初は、北千畳と呼ばれるエリアから入る。
見事だ。
15世紀に山名家により作られ、代々大田垣家が城主だった。
秀吉および秀長の但馬攻めにより、大田垣家の時代は、終わり、桑山家が城主となり、その後赤松家が城主となった。
赤松家は、関ヶ原で西軍に属したため亡び廃城になったという。
まさに室町時代後期から戦国時代、武士達が、戦いに明け暮れていた時代の城だったということになる。



三の丸、二の丸方向に行くと、西方向が臨める。



右が本丸で最高地点。
円山川に沿って、平地が広がっているのがわかる。
見事な眺め。



南千畳越しに街を,臨む。
姫路方向になる。



ちょうど小雨が降ってきて、虹も拝めた。
山の天気は、変わりやすい。



石垣は、見事。
近くで採取されたものらしいが、野面積みと呼ばれ、あまり加工されていないのが、特徴という。
安土城築造でも活躍した穴太衆(あのうしゅう)が築いたものと似ており、穴太積みと呼ばれることもあるという。
左に見える大きな石が鏡石と呼ばれ、メインの石だそうだ。



駅方向に下る道は、2ルートあるが、どちらも同じ程度厳しいということで、表米神社登山道を下ることにした。
階段等しっかりしているのだが、確かに急で、登るのは大変だろう。



表米(ひょうまい)神社。



歴史のある神社。
飛鳥時代の日下部表米を祀っているとのこと。



表米は、相撲好きだったそうで、土俵の周りには、観覧席があり、かつては、大いに盛り上がったのだろう。
江戸時代の座席表が残るという。



ちょうど、1時間に1本ぐらいしかない播但線が通ったので、パチリ。



反対方向もパチリ。
てっちゃんには、人気があるのだろうか。
地味だけど、かなりローカル感あり。



そして、駅の反対側にある立雲峡へ。
たまたまタクシーが来たので、登りだけ使わせてもらったのは、最初に言った通り。
ここからが、登り坂。



歓迎の幕。



車は、駐車場までで、そこから第3→第2→第1展望台へと山道を登る。
時間の関係で、第1と第2の間ぐらいで引き返したが、残念だった。
坂は、そこそこ急だが、階段がよく整備されており、時間があれば充分登れる。
あの雲海に浮かぶ竹田城の写真を撮るには、夜明け前にここを登って、第1展望台で、シャッターチャンスを狙う。
秋のど真ん中が、狙い目。
駐車場は、整備されていたので、車で近くまでは来れる。

登る途中も、山桜や、珍しい岩や、滝など、それなりに見どころはある。



そして、いよいよ竹田城址。
第2、第3からだと、城址とほぼ同じ高さに見える。
見事な姿だ。



別ルートを行くと、愛宕神社があるようだが、割愛。



青空が戻って来た。



紅葉も素晴らしい。
ピークか?



城址ピークをズーム。



絶景を満喫。



山を降りたところで、すすき越しに。



かなり戻ってきたところから見上げる。
紅葉に埋もれる?



川越しに。



日本の原風景。



左手前の立派な建物は、地元の信金さん。



この六地蔵は、但馬で最も古いそうで、江戸時代初期のもの。



駅から見上げたところ。
紅葉が綺麗。



播但線の勇姿。
寺前までしか行かない。



寺前からは、2両編成の列車に乗り換え。
ということで、駆け足だったけど、東洋のマチュピチュを見れた。
短時間だと、結構たいへん?
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地方豪族の世界

2023年11月29日 | Books
今日は、1日関西。
曇り空。



本書は、本屋で見つけた。
ちょっとマニアックな、なかなかユニークな本だった。

古代史については、最近地方史の本も増えてきたが、本書は、地方で活躍した人、30人をピックアップし、その事績から、古代の地方の様子をなるべくリアルに描こうとした本だった。
地方豪族の世界と題されているが、いわゆる豪族が対象となっているのは少なく、聞いたことない人が半分以上。
その中には、相撲取りや、宗教家(空海、円仁)、女性官僚など意外な切り口で、ピックアップされた人も含まれている。
まず、名前が当時の漢字で記されているから、名前だけ見ても誰の事か、ほとんどわからない。
読み方すら、チンプンカンプンなものが多い。

ただ、そのバリエーションにより、より多彩な切り口からの古代の地方の様子が見えてくる。

資料は、当然中央よりも少なくなるし、より断片的。
ただ、中央と一緒で、木簡の研究により、より具体的に明らかになってきたところもあり、中央と、地方の共通点と、相違点が、だんだん明らかになっていることがわかる。
わかりやすいところでは、やはり中央が地方を支配下に置こうとした時に起こった様々な乱の部分で、こちらは、古代史の本では必ず触れられるところだ。
一方、相撲取りが、結構高い地位を得ていたり、地方から出た采女が、中央で活躍し、政治に影響を与えることもあったことなど、興味深い。

古代史をディープに知りたい人向け。
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駿府巡りなどなど

2023年11月28日 | Other Eastern Japan


今日から関西。
ちょっと風が強いけど、いい天気。
新幹線からの富士山も完璧。



まず、静岡県で途中下車。
家康大河で、何度か出て来た駿府。
生涯3度住んだが、江戸幕府後にも住んだとは、大河で知った。
実は渋沢大河でも、慶喜に請われ、静岡で最初に商売した時に出てきていて、以前から行きたいと思っていた。
最初に訪れたのが、静岡浅間神社。
富士宮の浅間神社には行ったが、こちらは初めて。



行ったはいいが、神社が7社もあってその配置もバラバラなので、結構混乱する。
御朱印もそれぞれあるので、全部揃えたら大変な数になるが、メインの静岡浅間神社の御朱印だけいただいた。



そのメインの浅間神社と神部神社の本殿は、改修中だった。
20年かかるというが。
徳川家の庇護を受け、今まで伝えられて来た。
社殿は全て重文に指定されている。



ちょっと躊躇したが、山の上にある麓山神社にも参拝した。
その手前にあったのが、この円墳。



中も見れるようになっていて、石棺も見える。
賎機山古墳と名付けられている。
この地方の豪族のお墓と考えられるとのこと。



その奥に、麓山神社がある。
ここも重文。



山道は、その後も続き、山頂近くまで登ったが、富士山が綺麗に見えた。
この先にも城跡があると言う。
 


予想以上にタフだった参拝を終え、境内にできた大河ドラマ館へ。
渋沢大河、鎌倉殿大河を制覇し、今年は、徳川大河を制覇できるか?



場所もいいし、中も充実。


 
展示物のリアル感が半端ないし、4K映画もよくまとまっている。
お客さんも結構入っていて良かった。



次に訪れたのが、駿府城公園。
以前は、野球場とか、体育館とか、人工的な公園だったようだが、今それらは撤去されて、かなりの部分が、発掘現場になっていた。



城は、何度かに分けて拡張されており、時代時代の石垣が残る。



石垣には、誰が納めたかがわかるように、マークされているものもあり、当時の徳川家の権力の強さがうかがわれる。



家康像。
駅前に同じデザインの像があった。
なかなかいいデザインだ。
晩年の絵は、かなり残っているので、リアルでもある。



駅に向かって公園を出ようと思ったら、紅葉山庭園という有料施設があって、入ってみた。
季節も、ぴったりだし。


 
そんなに広くはないが、日本の美しい風景が凝縮されているような庭園だった。
伝統的な庭園を新たに作ったものらしい。



手前が、州浜。
奥に、築山。



手入れも行き届いていて、素晴らしい庭園だった。



もう一つ、有料施設があって、東御門と巽櫓。



中は、博物館になっており、駿府城の歴史がわかるように工夫されたいた。
最盛期の駿府城の模型。
家康が、駿府を選んだのは、江戸と京の中間という地の利が、最大の理由だったようだ。



発掘中の駿府城。
時代によって姿を変えるので、なかなかたいへんだ。



家康が、竹千代時代、学んだと言われる部屋の再現。
英知を結集しての再現だから、かなりリアルなものと思われる。



ということで、駿府城を満喫。



隣に新たにできた静岡市歴史博物館へ。
大河ドラマに因んだ特別展も、開催中。
ユニークな構造で、中は吹き抜け部分と、展示部分と、2つの建物に別れている。
窓が見えるが、そこから駿府城と富士山が、同時に拝める。



まず驚くのが、当時の道と石垣の遺構の展示。
まさにタイムスリップ。
ここを進むのは、結果大変だったろう。



中は撮影禁止なのでお見せできないが、流石充実した展示。
戦国時代以降の展示が多いので、近過去の印象。
右に富士山が見えた。
ということで、駿府を一通り回ることができた。



そこから、名古屋に移動。
乗り継ぎの金山は、アリスで、クリスマス。



六本木でのアリス展とイメージ似てるけど、同じデザイナーの企画なのかな?
遅いランチ煮干しラーメンをいただいた。



そして、今日の最終は、丘見町ぎゃらりぃで開催されている岩堀敬さんの個展。



ネットで本展を知り、訪れてみたが、地元新聞に載ったそうで、結構な人出。
びっくりした。
岩堀さんは、来客の方とずっと話されていたが、すごく話題になっているようだ。



ここからは、ビートルズの歴史を語るミニチュア。
デビュー当時。
どうやってこのリアルなミニチュアを作るのか?



これは、ハード・デイズ・ナイト。
パティーは、ご愛嬌。



このHELP!は、ダーツの矢が秀逸。
映画のシーンが蘇る。



奇跡の来日公演。



ややおちゃらけムードだが、貴重なMVだった。



ビリーはいないが、最後の4人のパフォーマンス。
横で見てた4人も入れたら完璧?



ギターのミニチュアと、アビーロード時計。
アビーロード時計は、頑張ればできるか?



これはミニチュア用に作ったギターの余り。
どうやって作るのか?



これは、本物のペインティッドギター。
演奏もされるのかな?
ということで、凄いの一言。



そのまま関西へ。
まだ、あったソーラーパネル。
いつなくなってしまうのだろうか。
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ANOTHER DAY PAUL MCCARTNEY

2023年11月27日 | The Beatles
今日も温度低め。



解散後のポールの活動をまとめた1冊が出たので、ゲットしてみた。



見慣れた写真が多く、文章は長めだが、拾い読みした範囲では、目新し内容は、なさそうだ。
本ページでは、解散が不可避になったことと、ポールがビートルズを去るという情報を得て、それに反対する1970年4月29日に東京で行われた行進の様子を伝えている。
世界中で、こんなことやってたの、日本だけだったのか?



ポールの日本での逮捕事件は、大きく細かく取り上げられていて、結構知らなかった話も載っていた。
洋子が、警察に密告したという噂も流れたそうだ。
いろいろな説が流れたが、Wingsの限界を感じていたことも遠因ではないかとしている。
そして、その年の年末のジョンの悲劇により、新たなステージに入る。
そして、完全復活のツアーが1989年に始まり、そのツアーをシカゴで見ることができたのは、ラッキーだった。
日本でも、1990年にコンサートが開催された。
2回のキャンセルを経て、1966年のビートルズとしてのコンサート以来だった。
2023年のツアーのところで、本書は、終わる。
改めて、凄い道のりだ。



その後、ポールとの共同作業者、共演者の紹介。
ひじょうにまとも。



その後に、ディスコグラフィーが続くが、これもしっかりした内容だ。
McCartneyⅢ imaginedまで、紹介されている。
アルバムの順位まで(基準は?)載っていて、1位は、やっぱり、Band On The Run。
ライブアルバム、サウンドトラックアルバム、ベストアルバム、ボックスセット、クラシックアルバムなども紹介。
シングルも順位付けされており、1位は、Say Say Say。
これは、違和感大。

ということで、ポールの解散後の活動を知るには、うってつけのよくまとまった1冊だった。
ポールの超人振りに、改めて感嘆。
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嘘だらけの日本古代史

2023年11月26日 | Books


今日は、冷たい雨が降り続く中のゴルフ。
どうなることかと思ったが、風があまり強くなく、まぁまぁだった。
調子を維持したい。



本書は、本屋で見つけた。
ちょっと面白そうだったので、ゲット。
やや不安もあったのだが。

面白かった。
著者は、古代史専門家というより、憲政史が専門。
その関係で、天皇制について詳しい。
本書が売れれば、中世、近世の本も出してみたいと本書内で連呼されているが、どうか。

言葉遣いとか、やや品位に欠けると思われる面はあるが、内容は、極めてまとも。
私が、普段感じていることともかなり近い。
特に、男系天皇制を強く支持しており、その論拠も明快だ。

今までも女性の天皇はいたが、男系天皇の原則を外したことはない。
女系が男系を補完することはあったが。
奈良時代には、まだ混乱も見られ、皇位継承権利者が少なすぎたり、多すぎたり。
ただ、政治の中心の関心事は、常に、次の天皇は誰になるかだった。
東大寺の聖武天皇がかなり無茶をやって、その後大混乱。
その反省もあり、より、安定的な強固な天皇制が固まったのが平安時代で、それは、明治維新まで続いた。
これは、世界的にみても、稀有のことで、これを、今の風潮や、世界の他の王制に習う必要は全くない。
今までの、日本のやり方(特に、天皇制が安定運用された平安以降)をよく研究し、将来の天皇制を考えて行けばいいだけの話である。

まず、面白かったのは、古代史については、資料が少ないのだから、事実を探ろうとするよりも、何故、このような形で、今に伝えられたのかを考ることの方が、よっぽど重要という点だ。
確かに、神様から、今の天皇制につながっているわけはないので、突き詰めたら、嘘ということになるのだが、何故このように伝えられたかを考えられることに研究の目的を絞ると、より建設的な議論ができる。
また、断言することもよっぽどの証拠が出ない限り不可能なので、突き詰めた研究の結果を推定される結論として、次の議論を展開することが有効だ。
当たり前だけど、ムキになって、持論を押し付けたり、反対意見に反論を繰り返したりすることは、非生産的。

正統(せいとう)と、正統(しょうとう)の違いも初めて知った。
歴代天皇は、みな正統(せいとう)な天皇だが、天武系から天智系に移ったように、皇位継承によって、系統がかわると、今までの正統(しょうとう)が、違う正統(しょうとう)にシフトすることがある。
この研究も平安以降積み重ねられている。
極端なケースが、南北朝時代ということになろう。
天皇に即位したかどうかの判断も時代により、変わることがあり、明治時代に入ってから、即位が認められたり、諡号がつけられたりしたこともあった。
1000年前の誤りが正されたのだ。
凄い執念だ。

日本人である以上、日本国の始まりから綿々と続く天皇制について、より強く認識して、議論して、将来につなげる責務を我々は負っているのではないかと考えさせられる1冊だった。
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