かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

ビートルズ:10のエレメンツ 2000年代

2024年11月15日 | The Beatles


10回シリーズで、初回から受講?しているが、早くも第8回。
2000年代に突入!
こんな講座ない⁈
会場のビルでは、やはりツリーの点灯が始まっていた。



1990年代ミドルに出たアンソロジーから、ビートルズを振り返るモードにギアが入ったが、ジョージが、暴漢に襲われ、その影響もあってか、ガンで亡くなるという悲劇が襲う。
ただ、亡くなる前に出したAll Things Must Passのリマスター版が素晴らしい出来。
そして、亡くなってから出た遺作のBrain Washedもいい出来だった。
私は、シンガポールにいた時期だったが、素直に、ジョージらしいいい作品と思ったことを覚えている。
本作、元は、Leg Endという2枚組になる予定だったが、1枚に絞ったことも、功を奏したとのこと。

そう言えば、今日は、Living In The Material Worldのデラックス版の発売日だったが、HMVから、いきなり一方的にキャンセル通知が来た。
Amazonで一応注文し直したが、たぶん入手できないだろう。
限定版でもないはずなのに。

ジョージの死により、実質ポールが1人で、ビートルズを背負うことになったが、その期待に答えるべく、次々に新作を発表。
プライベートでは、最悪の時期であったにもかかわらず。
Driving Rainには、ビートルズっぽい曲が入っているが、アルバムに必ずビートルズっぽい曲を1曲は、入れるようになっていく。
Chaos and Creationでは、ジョージ・マーティンにプロデュースを頼むが断られ、ナイジェル・ゴッドリッチを推薦された。
ナイジェルは、KYタイプで、ポールとの衝突もあったようだが、結果的にいい作品となった。
ジャケットデザインは、いただけないが。
Memories Almost Fullも楽しい作品で出来が良かったが、その他にも、クラシック、ファイアーマンプロジェクトなど、様々なアイデアに取り組んだ。
あまりに作品が多すぎて、当時、メイン以外の作品まで、フォローできていなかったが。
創作意欲が、いい意味で、良作量産に繋がった。

そしてビートルズボックスプロジェクト。
私も、ついにまともなデジタル化がなされるとのことで、大興奮。
それまでは、ステレオ版は、擬似ステレオだったり、初期のアルバム4作は、モノしかなかった。
当時奮発して、ステレオ、モノとも、CD、ビニール盤で揃え、USBバージョンまで揃えた。
USBは、最高音質のハイレゾで、今は、凄いプレミアムがついている。
藤本さんも、発売時のキャンペーンに協力していたそうだ。
私は、まだ、存じあげなかったが。
ビートルズボックスの音質は、最高だったが、解説書の写真がちゃちとのこと。
特に、海外盤は、印刷もひどい。
それで、今も高い日本版を買ったりすることがある。
確かに、その辺にある写真で、かつあまり鮮明でないものを、適当に並べてあったような気がする。
今は、ドルビーアトモスが最高音質と思われるが、ソロアルバムのリマスター時に、パラパラと出てる程度。
ビートルズボックスのきっかけになったのが、2000年に出たビートルズ1で、そこからビートルズを聞き始めた20代、30代の人も多いそうだ。
ビートルズの凄さを物語るエピソード。

ということで、実質ポールだけになってしまったが、ソロ活動も活発な中、ビートルズの振り返りプロジェクトも充実していた2000年代。
私も、2000年代に入ってからは、かなり、新作に付き合った時期となる。

会場で、鈴木さんの、新著をゲットし、サインいただいた。
プロとは言え、音楽に対する真摯な姿勢には、頭が下がる。
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MIND GAMES MEDITATION MIXES

2024年10月28日 | The Beatles
今日は、朝から冷たい雨。
年一の健康診断だったが、毎年悪化。
生活習慣をどう変えるのか?



本アルバムは、予約しておいて、ゲット。
Lumenateというアプリとパートナーを組み作ったという。
まず、仰々しいジャケット。
3枚組のアルバム。
元歌は1曲だけだから恐れ入る。
これだけ、凝れば、高くなるわな。



早速聞いてみたが、まさにMEDITAION。
真っ暗な部屋で、このレコードを流した中で、瞑想するのにぴったりだ。
MIND GAMESを元にはしているが、ほとんど、主要部分を繰り返しているのみで、新たな作品と考えた方がいい。
そういった意味では、元歌のサビ部分(ボーカルも、アレンジも)が、MEDITATIONにぴったりなところを上手く生かしたと言える。
ショーンがちゃんと絡んでいることから、この大胆な改変ができた。
個人的には、Beatles のLoveよりいい。
Love の方は、シルクドソレイユのショーを見ながら聞かないと本当の評価はできないのだろうが。

ただ、アナログではなくCDで出して欲しかった。
音が結構ヘビーで、雑音(傷か静電気か)がMEDITATIONの邪魔をする。
かつ、2か所(1枚目のB面)針飛び(たぶんベースがヘビーなせい)。
これは、別のプレイヤーでかけたら針飛びしなかったので、アームバランスを調整すれば解決するのかもしれないが。

もう一つは、3枚目のB面。
マントラが9曲(バージョン)入っているのだが、何と、針が進まない。
同じところをずっと回っている(SGTのラストトラックと同じ)。
ということは、2曲目に行く時に、針を落とし直さなければならない。
これはしんどい。
私の2台目の方のプレイヤーは自動なので、2トラック以降は聞けない!

ということで、面白い一品だったが、高いのとアナログしかないのが、残念。
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HANIWA展&ハニワと土偶の近代展&ビートルズ:10のエレメンツ 90年代

2024年10月18日 | The Beatles


今日は、天気いまいちながら、文化活動3連発。
まずは、開幕したばかりのハニワ展。
挂甲の武人 国宝指定50周年を記念した展覧会だったが、すばらしかった。
有名な埴輪総出展で、中には、シアトルから里帰りした埴輪もある。

歴史的な価値もさることながら、その造形が、素朴で、かわいらしく、若い見学者も多い。
グッズに、すみっこぐらしとのコラボ商品なども。



最初に迎えてくれるのが、これ。
熊谷市の古墳から出土したもの。
北関東から出土した埴輪も目立った。



数よりも、質とバリュエーションにこだわった展示。
これは、住居の埴輪だが、子持家型埴輪と呼ばれ、唯一のでデザイン。
しかも中央の住居は、竪穴式とのこと。



目玉の一つである挂甲の武人。
今回、シアトルにあるものも含めて、5体勢ぞろい。
再建部分も多く、1体から2体の埴輪が再建されたのではないかと疑われるケースもあるとのことだが。
映画大魔神のモデルになった埴輪でもある。



5体並んだ展示室は、壮観だ。



一部色が残っている埴輪があり、再現すると、こんな感じになるそうだ。



実際、彩色された埴輪も。
杯を捧げている。
当時の風俗がわかる貴重なもの。



明治天皇の御陵に収められた埴輪の模型。
明治天皇をお守りしている。

すばらしい展示だったので、古代に興味のある方は、是非訪れてみて欲しい。



そして、国立近代美術館で開催されているハニワと土偶の近代展へ。
埴輪・土偶が、近代の社会、芸術にどう影響を与えたかを、様々な分野、方向から総合的に展示したもので、極めてユニークなものだった。
そもそも、この国立近代美術館の地からも、土器が発掘されていたところから展示は始まる。
考古か好古か。
元は、芸術とは考えられておらず、考古学の対象だったが、明治維新により、神を中心にした政治に復古する中で、土偶・埴輪は、神代の時代のもので、戦争利用されるに至った。
これは全然知らなくてびっくり。

戦後、美術として取り上げられるようになり、そこから、イサム・ノグチ、岡本太郎などの芸術家が、土偶・埴輪の影響を受けた作品を発表するようになる。
太陽の塔などもその好例だ。

アニメにもよく取り上げられ、NHKで放送されたはに丸もヒットキャラクター。



身近なところでは、大魔神。
円谷プロの傑作シリーズだ。



影響を受けたこけしも。
埴輪が発掘された群馬県の工人が作った。

この展覧会は、好みが分かれると思うが、私は、ひじょうに興味深かった。



そして、夜は、ビートルズ:10のエレメンツ。
今回は、”1990年代。『アンソロジー・シリーズ』~3人で集まってみました!”というお題。
ますます面白みが増して来た。
というのも、このような切り口で、解散後ずいぶん経ったビートルズを掘り下げる機会などほとんどなかったから。

まずは、ニック・ドレイクさんの私の試練という曲から。
これを、1990年代初頭、ポールはコンサートで取り上げたという。
これは、ジョンが政治的な歌で、平和運動を推進したが、その役割をポールが引き継いだという見方もできるという。
肩の上にジョンが乗っかってきた感じ。
そして、これがアンソロジープロジェクトの伏線になったのではないかという。

一方、ジョージは、クラプトンとの日本公演。
これは、クラプトンがジョージをステージ活動に復帰させるためお膳立てをしたと考えられているが、結局ワールドツアーにはつながらず、日本公演単発になった。
ジョージが、クラプトンのバンドにあまり気を配らず、クラプトンとの関係が悪化したのが、原因ではなかったかという。
ライブアルバムでも、クラプトンの曲は、全曲カットされている。

リンゴは、TIME TAKES TIMEで、復活。
ポールは、最小限のオーバーダブで、Off The Ground を発表。

YOKOは、広島への原爆投下50周年に、広島の空は、青いよを発表。
と言っても、式典のプログラムについていたCDのみに収録されていて、ほとんど知られていない。
セミナー会場で流されたが、YOKOらしい、音楽としては、難解?な歌だ。
お経か朗読か呻きか?
一方で、Risingでは、Good Bye My Love など、親しみやすい歌も発表している。

そして、アンソロジー・プロジェクト。
驚きを持って迎えられたが、1980年代から、ニール・アスピノールとジョージが、計画を温めていたものだという。
ポールとYOKOの仲が雪解けに向かい、実現することになった。
CD、テレビ番組(後にDVDで完全版が発表になる)、本がセット。
ビートルズ側の視点で、ビートルズの歴史を残そうというプロジェクト。

私もこの時期は、日本にいて、プロジェクトを追っかけることができた。
ビデオは、アメリカに出張した時に買った。
本は、シンガポール赴任後に出たので、シンガポールで買った。

カーニバル・オヴ・ライトというが収録されなかったのは、ジョージが却下したからではないかとのこと。
本曲は、レイブ・パーティで、流すために作られた曲で、実際流されたこともあったという。
ビートルズ時代の音源で唯一の未発表曲を言えるかもしれないとのこと。
Noe And Then も同様に、ジョージに却下されたと考えられるが、さらにリミックスされ、やっと昨年リリースされた。

ポールのフレミング・パイが発表になったのもこの時期だが、アンソロジーの発表で、リリースが遅らされたのは、Let It BeとMcCartneyとの関係を彷彿とさせる。
ジョージが主導したプロジェクトで、ポールが追随した。

イエローサブマリンのリミックス版が発表されたのもこの時期だが、Let It Be Naked、Beatles 1のようなリマスター版、Love のような作り直し盤など様々な企画が始まるのもこの時期だが、アップル社の市場調査的な目的もあったのではないか。
実際以降、同じようなプロジェクトが、他のアーティストでも試みられるようになった。

ということで、私が、再びビートルズを聞くようになった90年代の動きを見事に俯瞰してくれた。

次回は、いよいよ21世紀。
ますます楽しみ。
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セッションマン

2024年10月15日 | The Beatles


今日は、日中ミニ引っ越しも含め雑務。
夜は映画。
東京では、もっと早く封切りされていたセッションマン。
横浜では、この週末が封切り。
伊勢佐木町のこのモニュメントは、気付かなかった。
従来あったものの、再現とのこと。



このモニュメントは前からあったが、看板は、新しい?



久し振りのジャック・アンド・ベティ。
昔ながらの映画館の匂いがプンプン。



そして見たのは、セッションマン。
ニッキーホプキンズの名前は、知っていたが、その生涯、業績はあまり知らなかった。
本映画は、それらを、関係者の証言を中心に掘り起こしていく。
ストーンズを中心とした証言、当時の映像などを通して、ニッキーの凄さが浮き彫りになっている。



彼が貢献したアルバムの展示。
60年代から70年代の、ロックアルバムを中心とした貢献は、すばらしい。
やはり、ロックというと、ギター+リズムセクションで、キーボードが入る余地が少なかったが、ニッキーが、クラシックがベースだったものの、様々なジャンルの音楽に溶け込み、人気キーボード奏者となった。
その呼ばれ方は、只者ではなく、唯一無二という感じだったようだ。
ビートルズ、解散後の4人、ストーンズはもちろんだが、意外なミュージシャンも多く出演する。
当事者が直接登場するのが貴重。

若い頃からクローン病で苦しんで、早逝したが、もっと長生きできればと思わずには、いられない。
個性的なメロディを、天才的に生み出した。
60年代から70年代のロックに興味のある方は、必見?
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ビートルズをデザインする

2024年10月09日 | The Beatles


今日は、冷たい雨。
日中雑務で、夜は、南青山MANDALAでのトークイベント。



藤本さんが主催で、以前紹介させていただいたビートルズをデザインするの著者の松田行正さんと、音楽プロデューサーの森川欣信さんがゲスト。
なかなか充実のトークイベントだった。
ジョンの84歳の誕生日に合わせた企画?



お二人とも武道館に行っているそうで、松田さんは、ライオン歯磨きルートで、2枚、森川さんは、200枚往復葉書を出し、4枚当たったという。
ただ、森川さんは、まだ中学生で、チケットは1枚しか買わなかったという。
今から考えるともったいない話。
一番上のほうの席だったが、よく聞こえたそうだ。
チャボもいっしょのステージを見ていたことは、後から知った。
公演後すぐ帰ってテレビを見たが、演奏は、ゆるいと感じたそう。
エドサリバンショーも放送されていたそうで、それもゆるいと感じたとのこと。

一方、松田さんは、あまり覚えていないそうだが、ハードな曲中心に聞いていたので、イエスタデイなど、イマイチと感じていたという。
ちなみに、浜松から、新幹線に乗ったのは初めてで、銀座で、丸首のワイシャツを土産に買ったとのこと。
最初にコンサートに行ったのは、ビーチボーイズが、浜松に来た時で、客が全く入らず、後ろの方の席だったが、かぶりつきで見れたとのこと。

その他、当時の空気とか、どのようにビートルズを知ったかなど、当事者ならではの話がたくさん聞けた。
客もたくさん入っていたが、武道館に行った人は、1人だけで、希少価値?

森川さんが初めて買ったアルバムは、フォーセールで、そのジャケット写真を見て、本当に髪が長いと知ったという。
それほど情報は、不足していた。
ハードデイズナイトを見に行ったら、カップリングご、踊れサーフィンという映画で、呆れつつ、ハードデイズナイトは、2回見たという。
確かに、昔は、何回でも見れたっけ。
 


後半は、ビートルズのアルバム、アルバムジャケットの話で、かなりマニアック。
例えば、HELP!の手旗信号をそのままジャケットにするとこんな感じで、様にならない。
アビーロードも、他の写真を使うとグダグダだ。
ロバートフリーマンが、リボルバーから、降りたのは、ジョンが、フリーマンの奥さんに手を出したからと言われているが、その代わりに、ジョンはクラウスに声をかけて、素晴らしいジャケットになった。
ジャズアルバムのジャケットは、当時から素晴らしいデザインのものが多かったが、ポップミュージックのアルバムジャケットは、メインシンガーの顔写真を単純に使ったものがほとんどで、芸術性を高めたのが、ビートルズ。
他のアーティストが追随してきたら、ホワイトアルバムで、煙に巻いたり。

フォントも手づくり感満載で、逆に味があった?

NOW & THENジャケットについては、みな否定的。
有名ポップアーティストに頼んでしまうと、いくらポールといえども、NOと言えなかったのでは説。
その代わり、ジョージの時計を入れた?
松田さんの本でも、2刷以降は、インサートが付いたとのことだが、そのために買い直しまでは。



森本さんも、いろんなプロジェクトに巻き込まれていて、これは、犬の鳴き声で作った抱きしめたい(噛みつきたい)。
パロディジャケットの話の中で、出て来た。
クォリーメンの来日時に、CDを作ろうと持ちかけたところ、リパプールでならという事で、わざわざ行って作った話なども、びっくりだ。
クォリーメンは、ビートルズデビュー後、本当に4人とは会ってないそうだ。
藤本さんのビートルズ関連ニュースとしては、ラバーソウルリマスター盤、ポール来年来日説など。
リンゴがちょっと心配だが、また忙しい一年になりそうだ。
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