これも、またまた今月出たばかりの本。
発売は、集英社だが、著者は、ずっとお世話になっているザ・ビートルズ・クラブさんだ。
ビートルズの歌詞についての英語解説本は、多々あるが、彼らの発言についての、英語解説本はあっただろうか?
かつ、本書は、彼らの時代に沿って、有名な発言を紹介しており、その発言の背景、真の意味を解説し、英語についての解説は、刺身のつま程度。
つまり、英語の勉強本というよりは、彼らの発言に英語で、改めて接することにより、彼らの活動、考え方、ウィットに富んだ個性などに、ダイレクトに触れるための本と言える。
特に、驚きは、ないのだが、ユニークな切り口に感心。解説なども、流石、ザ・ビートルズ・クラブ!まともである。
若いころの発言を中心にちょっと本書からピックアップしてみよう。
When I was about twelve, I used to think I must be a genius but nobody'd noticed. I thought "I'm a genius or I'm mad. Which is it ? I can't be mad because nobody's put me away; therfore, I'm a genius. " I mean a genius is a form of mad person.
JLが、1970年に若い頃を振り返って言い放った!言葉。
When the Beatles were depressed, thinking, " The group is going nowhere, and this is a shitty dressing room...," I'd say, "Where are we going,fellas?" They'd go, " To the top, Johnny!" And I'd say, "Where's that, fellas?" And they'd say, "To the toppermost of the poppermost!" and I'd say, "Right!" Then we'd all cheer up.
これも、JLの発言。下積みが長かったビートルズだが、4人で励ましあって、頂点を極めていったことがわかる。この他にも、4人だったからできた!という発言が多いのに、改めて驚かされる。
The Queen said to Paul, "How long have you been together now?" He replied, "Oh, for many years." Ringo said, "Forty years." The Queen then turnes to Ringo and said "Are you the one who started it?" He replied "No, I was the last to join. I'm the little fellow." The Queen turnes to John and said, "Have you been working hard lately?" and he replied, " No, we've been on holiday."
ビートルズが、MBE勲章を受けた時の、女王のとの会話だが、ほとんど漫才である。女王は、その気はあったのか。ビートルズサイドは、間違いなくあっただろう。権力を恐れなかった彼らの個性が出ているし、このウィットは、なかなかマネできるものではない。
それから、50年近く後、ロンドンオリンピックで、女王は、ホストの中心で、開会式のトリは、PMだった。凄い因果だ。
英語の勉強というよりは、ビートルズの歴史と、メンバーの個性に触れたい向きにお勧めできる本。