かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

マティス展 & 高中正義

2024年03月21日 | Culture・Arts


今日は、文化の日?
まずは、マティス展へ。
去年も行ったのだが、またまたの展覧会。
ニースにマティス美術館があるそうで、展示のメインは、その美術館の収蔵品だった。



時期的にも、題材的にも、作風的にも、制作場所的にも、バラエティに富んだ素晴らしい展示だった。
最初の方は、撮影禁止だが、切り絵を作るようになってから以降の作品は、撮影可。
大作が多いからかもしれない。



本当に、いろんな種類の作品を作った人だから、好みも大きく分かれるだろうが、私は、やはりJAZZ近辺の切り絵的な作品が好きだ。
シンプルだが、斬新で、見てるだけで楽しい。
この前行ったトルコや、アラブ的な家具、タペストリーなどを背景にした女性画も、エキゾチックで、明るい色彩でいいが。



これは、晩年に取り組んだ教会の再現模型。
ステンドグラスの光が、柔らかく中を照らす仕組みになっている。
司祭の服も、一点一点デザインした。
芸術家というより、一教徒として、取り組んだのではないか。
このプロジェクトについては、去年の展示にもあって、マティスの業績の集大成に位置付けられているようだ。

マティスに少しでも興味がある人は、必須。



夜は、先月に引き続き、高中正義。
古稀ツアーのファイナルで、もうすぐ71歳になってしまうという。
先月のステージの時、急遽追加公演として、発表になったが、もちろん、瞬間ソールドアウト。

競争が凄まじく、今回は、端っこの方のテーブルだったが、前回同様、会場を練り歩く!ので、会場の一体感は、半端ない。



今回は、ステージ近くの方の席は、古稀記念ライトを振り回す人で溢れてたから、もしかすると、ファンクラブの人がほとんどだったかもしれない。
曲は、9割は、前回と一緒。
バックも、パーカッションに、齊藤さんが復帰した他は、一緒。
MCも似てたが、間に入った沖縄公演ネタが増えた。
次回は、しばらく間をおいてから、上海らしい。
大丈夫か?
なぜか上海?
大きく違うのは、高中さんの服が、派手な白から派手な赤に変わったことぐらい。



特別メニューのブルーラグーンをいただいたが、まさにピッタリ。
とってつけたようなスペシャルメニューが多い中、高中さんのステージにあまりにも、ピッタリ。

ノリも、メリハリも、最高。
古稀+1歳ツアーがあったら、また騒ぎに行きたい!
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展覧会三連荘

2024年02月06日 | Culture・Arts


昨日は、久しぶりの雪だったが、想定範囲内?
今日は、旅行と、ゴルフと、コンサートの合間を縫って美術館巡り。
まずは、上野駅内のたいめいけんで、腹ごしらえ。



世界遺産西洋美術館も雪景色。



最初は、ウスター美術館の展示品を中心とした印象派展。
ウスター美術館は、知らなかったのだが、マサチューセッツ州にある伝統ある美術館という。
ウスターというと、ウスターソースを思い出すが、グッズでも売っていた。
ウスターは、元々イギリスの地名だったはずだが。



フランスの印象派の絵もあるが、メインは、その影響を受けたアメリカ・日本の絵画。
特に、アメリカの画商が、印象派の絵を積極的に買い求めていたのが、面白い。
シカゴ美術館も、最も人気なのは、印象派の絵だった。

ウスター美術館には、古代から現代まで、所蔵品があるそうで、今回の展示は、印象派関連に絞ったもののみ。
モネのこの絵は、モネの睡蓮の連作の中で最初にアメリかに入った収集品という。
言われてみれば、清々しい感じがする。

ハッサムさんは、知らなかったが、印象派の影響を最大に受けた作家なのかなと思った。
印象派ファンは、是非。
フランスで生まれた印象派の画風がどのように世界に広がったが、実感できる。
なかなか日本では見られない作品ばかり。



黒門も雪景色?



トーハクも雪景色。



まずは、中尊寺展。
中尊寺には、何回か行っているし、世田谷美術館で開催された時も行っているから、重複はするのだが、やはり東北の雅と言えば中尊寺。
外すわけにはいかない。



コンパクトな展示だが、中尊寺の魅力が詰まったすばらしい展示だった。
最初に、金色堂の8KCGが披露されるが、その箱庭みたいな極楽浄土の世界がリアルな映像で体感できる。

そして、展示だが、金堂の中央須弥壇の仏像群を中心にコアなお宝が、展示されている。
中尊寺に行っても、こんなに間近には見れないので、今回は絶好のチャンス。
平等院鳳凰堂には、規模では及ばないが、質では肩を並べる。
阿弥陀信仰のエッセンスが、この小さな空間に見事に濃縮されている。

藤原家や、頼朝に滅ぼされたが、その後も残されたことは、信仰の力によるところが大きい。

この金色堂の模型を見たのは、初めてだと思うのだが、その魅力を見事に再現している。
隅から隅まで、豪華絢爛で、当時の東北藤原家の栄華を思い起こさせる。



最後は、本阿弥光悦展。
断片的には、知っていたのだが、今回トータルで、知ることができた。
そういった観点からは、今日行った中で、一番勉強になった展覧会かもしれない。

大宇宙と銘打っているが、まさに底が見えない才能。
元は、刀剣の鑑定士の家系に生まれたが、書画、工芸品、幅広い分野で、作品を残し、またプロデュースした。
戦国時代から、江戸時代にかけて生きた人で、戦国武将からも重んじられ、特に加賀の前田家、徳川家から篤い支援を受けた。

それにしても、この才能はどこから出たものなのだろうか。
従妹が、俵屋宗達に嫁いでおり、コラボ作品も展示されている。
平和な江戸の時代になり、そのようなクリエイティブな活動に花が咲いた時期ということも幸いしたのだろう。

本阿弥が鑑定した刀剣も展示されているが、日本を代表する刀がずらり。
鑑定書は、二つ折りになっており、それが折り紙付きの語源だそうだ。
知らなかった……

晩年は、中風で苦労されたようだが、創作活動は、続けた。
これだけ幅広い分野で活躍した文化人は、他に思い浮かばない。



帰る頃には、雪もずいぶん解けていたが、雪だるまは、健在。
充実の1日。
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フランク・フロイド・ライト 世界を結ぶ建築

2024年01月17日 | Culture・Arts
今日は、珍しくYouTubeを視聴。
見始めるとキリがないので、なるべく見ないようにしている。
fbで、パナソニック汐留美術館で開催中のフランク・フロイド・ライト展についての、企画者による講義が見れることを知った。
何と、便利な世の中になったものだ。
まだ、展覧会には行けてないが、これで、準備万端。

講義の全体像を御理解いただくために、章立てを。
・モダン誕生 シカゴ―東京、浮世絵展世界観
・輝ける眉からの眺望
・進歩主義教育の環境を作る
・交差する世界に建つ帝国ホテル
・ミクロ/マクロのダイナミックな振れ幅
・上昇する建築と環境の向上
・多様な文化との邂逅

まさに、フランク・フロイド・ライトの思想・業績を俯瞰するトータルな内容だった。



私が、フランク・フロイド・ライトの名を初めて知ったのは、たぶん学生時代に行った明治村の帝国ホテルのフロントの建築を見た時。
当時まだ、移築途上だったのか、いまいちだったイメージはあったが、記憶には残った。
できた当時、回りはこんな感じだったというから、いかに時代を超えた壮大な建築であったかがわかる。
関東大震災に耐えたということでも、フランク・フロイド・ライトの名声を高めた。



フランク・フロイド・ライトが日本に興味が強かったことは知っていたが、1905年に7週間かけて、日本を周ったのだという。
そこで、日本の文化が自然に溶け込んでいる様子に感動し、その後の彼の作品に大きな影響を及ぼした。



浮世絵のコレクター、教師、ディーラーとしても有名で、自らシカゴ美術館で、浮世展を開いたのだという。
その際、展示室のデザインや、額なども手作りで、浮世絵を鑑賞するのに最適な展示にとことんこだわった。



自ら醍醐寺を撮った写真。
今と全く変わらない世界があった。
アメリカは、特に歴史が短いので、感動したということもあったかもしれない。
気づかなかったのだが、シカゴ大火は、1871年のことで、その再建は、明治維新後の日本の街作りと同時期だった。
フランク・フロイド・ライトはそのつながり・対比に大きな関心を持った。
もう一つイタリアのフィエーゾレという街にも、大きな関心を持ち、彼の作品に大きな影響を与えた。



私は、シカゴ駐在時代、オーク・パークにある彼の建築ツアーに参加したことがあり、そのツアーで回ったと思われる(細かな記憶はない)家の紹介もあった。
初期の作品が多く見れるツアーだった。



プレイリースタイルといい、アメリカの大平原にふさわしい、平屋で、横の線を強調したデザインが多かった。
土地さえあれば、多くの日本人もあこがれるデザインだろう。



Unity Temple は、間違いなく訪れたが、中のデザインが、日本の歌舞伎小屋の浮世絵の影響を受けていたとは知らなかった。
確かに似ている。



外から玄関が見えないようになっているのも、プレイリースタイルの特徴だ。
たぶん、風が直接家に入らないような工夫だろう。
ならず者から身を守る知恵だったかもしれない。



そして、タリアセン。
ここも、シカゴ駐在時代に行った。
ウィスコンシン州だから、ちょっとしたドライブにはなったけど。
このような当時の写真が展示されていたことも覚えている。
家族の悲劇の舞台にもなってしまったが、そのことについての、言及はなかった。



これは、ひばりが丘の自由学園。
行ったことはないが、日本にも数軒、フランク・フロイド・ライトの作品が残っている。



ボロブドゥール、コロッセオなど、古代建築の影響も受けた。



自ら撮った帝国ホテルの写真。
浮世絵を意識したトリミングであることがわかる。



家具や、食器などにも、ミクロにも気を配った。
一つ一つが芸術的だ。



これは、帝国ホテルのためにデザインした煉瓦。
煉瓦建築の耐久性を高めるため、鉄筋を入れた煉瓦建築手法を取り入れた。



水平方向を強調したデザインが、フランク・フロイド・ライトの建築の特徴と思っていたら、垂直方向にも力を入れていたことを知った。
この高層ビルも彼のデザイン。
デザインも、高さも、デュバイのブルジュ・ハリファに似ているような気がする。
彼のデザイン後、50年後に実現したということか。



帝国ホテルは現在建て替え中だが、できるのは、10年以上先。
新デザインは、フランク・フロイド・ライトの思想を受け継いでいるようにも見える。



ジョンソン・ワックス本社もウィスコンシン州の建物。
奇抜な柱の耐震性を証明するため、公開実験を行った話は有名だ。



タリアセン時代のフランク・フロイド・ライト。
弟子には、日本人の土浦夫妻も。



フランク・フロイド・ライトの思想を受け継いだプロジェクトは、今にも受け継がれている。
日本にも深い縁のあったフランク・フロイド・ライト。
面白かった。
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浮世絵の見方

2023年12月22日 | Culture・Arts


今日も寒い。
風もある。

原宿の太田記念美術館で開催されている”浮世絵の見方”展に行った。
ラフォーレの裏というすばらしいロケーションで、外人観光客も多く訪れていた。
私は、初めて。
eテレで、本展を知り、閉幕寸前に訪れることができた。



本美術館は、今はなき東邦生命の会長さんが収集したものを展示するために作った美術館らしい。
浮世絵コレクションが中心だが、今回は、浮世絵の見方がわかるような、展示になっていて、たいへんよかった。
浮世絵を見る時は、構図とか色合いとか、絵として見てしまっていたが、本展で、浮世絵ならではの見どころをわかりやすく解説いただいた感じ。
現物の展示を見ながらの説明だからよくわかる。

浮世絵を作成する時の工程は、もちろんだが、絵師は、彫師の超絶技巧が貢献していることがよくわかった。
1ミリの間に、3本も線を彫る。
それも浮き彫りだ。
色についても、北斎のころから、ドイツからの青の輸入インクが、大きく貢献していることを知った。
また、版を重ねるごとに、劣化したり、色合いやデザインを変えたり、変化が見られるところも面白い。
明らかに間違った色を使ってしまったケースもあったが、途中の版から、修正された。
浮世絵は、幕府の規制対象になっており、その規制の網を逃れるための様々な工夫も行われた。

浮世絵にちょっとでも興味のある方は、是非。
今後の浮世絵を見る時のツボが押さえられる。



新たにできたFENDER SHOP。
立派過ぎる。
ここに足を踏み入れるのには、勇気がいる?



先日オープンしたストーンズのショップが、仮店舗に移転していた。
またちょっと買ってしまった。



帰りに、みなとみらいに寄った。
年に一度の全館点灯の日。
全館点灯の日に来れたのは、3回目ぐらいかな。



今回は、コロナ明けということで、気合が入っていた。
これは、Y-Cubeという立方体のスクリーンで、プロジェクションマッピングのショーがある。
シュールな映像で、わかりにくかったが。
ヨルノヨと称して、いろんなところで、光のショーが見られる。



Y-Cubeの回りを歩くと、光が追っかけてくる。



屋形船も一役買っている。



全館点灯は、いつみても素晴らしい。
省エネの観点から、今年は、3時間。



赤レンガ倉庫では、クリスマスマーケットがオープン中。
スケートリンクも。



定番の万国橋からの夜景。
ちょうど、船が、みなとみらいに向かって行った。
遊覧から戻るところだろう。
すばらしい!
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中国青銅器入門

2023年12月15日 | Culture・Arts
今日も在宅。
小雨がぱらつくはっきりしない天気だが、そう寒くはない。



本書は、今年1月に泉屋博古館での青銅器の特別展に行った時ゲットした。
その展覧会に合わせて、図録代わりに発行されたものかもしれない。
著者の山本さんは、博古館の学芸員で、住友家の青銅器コレクションのことは熟知されている。
かつ、そのコレクションは、代表的なものを網羅したもので、自然と、殷周時代の青銅器の図鑑的な1冊になっている。

項目的には、器種カタログ、文様ラビリンス、金文を読む、青銅器はどう鑑賞されてきたかという4章立てになっており、写真も豊富で、説明も入門書から1歩踏み込んだ、ディープさで、幅広い読者の期待に応える内容となっていた。

器種については、何故このような不思議な形の酒器類が多量につくられたのか、しかも形毎に名前までつけられている。
鼎(かなえ)ぐらいは、高校の漢文の時間に習ったが、その他は名前も聴いたことがないし、漢字も見たことがないものが多い。
殷周時代の王様の権力の大きさを思う。

文様については、饕餮文(とうてつもん)については、代表的なもので、よく目にしていたが、よく目を凝らすと、隙間には、龍や、様々な動物の文様が彫り込まれている。
とにかく、隙間を作らず、徹底的に装飾で埋め尽くす。

金門は、青銅器に彫り込まれた文字類だが、まさに元祖漢字で、その形、内容は、極めて貴重なものだ。
この金文から、酒器の名が分かったものも多い。
様々な儀式の際、贈られたものが多いことがわかる。
当然、当時、大貴重品であった。

最後に、日本各地の青銅器コレクションを紹介している。
かなり見たものが多いが、とにかく大きいものが多く、数も多い。
たぶん、1900年代前半に、中国に進駐していた時代、現地で、収集されたものが多いのだろう。
しっかりと保存し、研究を続けることにより、日中の文化の懸け橋になればいいと思う。
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